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リザルト
第3戦 バーレーンGP view

バトン9番手、今季初のトップ10進出を果たす

2008年4月5日(土)
予選
会場:バーレーン・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ
気温:28〜30℃

第3戦バーレーンGPの2日目・予選は、100分の1秒を争う大接戦となった。そうした中、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは、今季チーム初のトップ10入りとなる9番手を獲得。ルーベンス・バリチェロは12番手だった。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、アンソニー・デビッドソンが21番手。佐藤琢磨はアタック中にクラッシュを喫し、22番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開

2日目も快晴。しかし、予報通りフリー走行が始まるころから風が強くなってきた。Honda Racing F1 Teamの2人はセッション後半まで、ハード側のプライムタイヤで決勝レースに向けたマシンセッティングに集中する。その後、ニュータイヤで走行し、バリチェロが3番手、バトンが4番手のタイムを出した。そして、チェッカー直前にソフト側のオプションタイヤでアタック。バリチェロ14番手、バトン16番手という結果だった。

予選開始時刻の午後2時の気温は、辛うじて30℃を超えない程度。第1セッションは、バトンが最初のアタックで11番手。バリチェロも100分の2秒差で12番手につけた。この時点で、5番手から16番手までが1分33秒台という大接戦。5分間の赤旗中断後、10数台のマシンが一気に最後のアタックに飛び出した。ここで2人はともに、1分32秒台に入るタイムを叩き出し、バトン5番手、バリチェロ9番手で、第2セッションへと進んだ。

第2セッションの1回目のアタックを終えた時点で、バリチェロは1分32秒581を出して10番手。バトンは1分32秒676で13番手。トップ10のボーダーラインは、1分32秒台前半に引き上げられた印象だ。2回目のアタック。バトンはさらにタイムをコンマ3秒以上縮める1分32秒362のタイムで10番手に。11番手のマーク・ウェーバー(レッドブル)とは、100分の1秒差だった。一方のバリチェロは、トップ10にコンマ14秒及ばず、12番手だった。

今季初めて最終セッションに進んだバトン。10番手のフェルナンド・アロンソ(ルノー)に100分の5秒差をつける1分35秒057のタイムを出し、9番手でフィニッシュした。トップ10には、BMW、フェラーリ、マクラーレン、トヨタ、ウィリアムズ、Honda Racing F1 Team、ルノーの7チームが食い込む結果となった。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン
3回目フリー走行 16番手 1分33秒600
予選 9番手 1分35秒057

―予選パフォーマンスに満足していると思うが、現時点でのRA108のパフォーマンスを最大限に生かせたか?
「今日の予選セッションはすばらしかった。第3セッションに進出して9番手を獲得し、明日は路面のきれいな側に並ぶことができるのは、チームにとっても僕自身にとっても、とても満足な結果だ。今朝は少し苦戦していたが、予選前には問題を解決でき、午後にはマシンの感触がよくなった。このポジションからであれば力強いレースを期待できる。明日のことを考えると、とても興奮する」

―この週末、どのようにマシンを改善したのか?
「開幕2戦から大きな変更を施したわけではなく、ただひたすら今のパッケージを最大限に生かそうと懸命に取り組んだ。新しい空力パッケージを開幕戦の直前に投入したこともあって、マシンはまだ僕らにとってなじめないものだ。だから、ここまでの進化に満足している。レースごとに僕らは前進しているし、マシンに新しいアップデートを施す次戦のバルセロナでも、さらに前進する自信がある」

ルーベンス・バリチェロ
3回目フリー走行 14番手 1分33秒551
予選 12番手 1分32秒508

―今日の予選を総括すると?
「昨日からマシンに数多くの改良を施せたので、今日の予選にはとても満足している。エンジニアは夜を徹して本当にいい仕事をしてくれた。残念ながら、ギアボックストラブルを抱えたため、第2セッションの走行に影響が出た。それがなければ、トップ10に入ることができたという自信がある」

―明日のレースへの期待は?
「僕はこのトラックが好きだし、明日もマシンパフォーマンスがよければ、ポイントを狙える位置にいると思う。このサーキットでは、わずかなミスがタイムロスにつながる。重要なことは、集中力を保ち、ブレーキワークに自信を持つことだ。これができれば、いいレースになると思う」

スティーブ・クラーク|Honda Racing F1 Team レース兼テスト担当ヘッド・エンジニア

―ジェンソンとルーベンスの予選パフォーマンスに満足しているか?
「ジェンソンが今シーズン初めて予選でトップ10に入ったことは、明らかに満足のいくことだ。彼は最後のセッションに、オプションタイヤ(ソフト側)を残していなかったため、5番手以内に迫るチャンスはなかったのだが、それでもアロンソの前に出ることができたのは、明日に向けて好材料になる。ルーベンスも最終セッションに進める速さがあったが、最後のアタックでギアボックストラブルが発生し、チャンスを失った。ルーベンスは1セットのみのオプションタイヤで第2セッションに進出できたため、明日のレースでは新しいセットを使えるアドバンテージがある」

―明日はどのようなレースになると思うか?
「風向きが重要なカギとなるだろうし、スタート時にはグリップが低くなっている可能性もある。我々は比較的、ダウンフォースが大きめのマシンを走らせているため、これがうまく機能することを期待している。このサーキットのランオフエリアは広く、セーフティカーが入ることはそう多くないだろう。これまで一度しか、そういったことは起きていない。オーバーテイクの機会があり、特にタイヤがグリップを失い始めてからは多くなるだろう。金曜日からレースセットアップにはとても満足している。ジェンソンのマシンは、予選最終セッションの燃料搭載量にもかかわらず、いい走りをしていた」

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SUPER AGURI F1 TEAM 2日目の展開

午前のフリー走行は、デビッドソン21番手、佐藤22番手だった。

午後の予選。佐藤は2回目のアタックの最中、最終コーナーでスピン。マシン後部からタイヤバリアにぶつかり、ピット入口に止まってしまった。このため、セッションは5分間の赤旗中断となる。再開後、デビッドソンは3回目のアタックに出ていき、タイムをコンマ4秒以上更新する。しかし、20番手のエイドリアン・スーティル(フォースインディア)には及ばず、最終的には21番手。マシンにダメージを負った佐藤は走行できず、22番手だった。

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

アンソニー・デビッドソン
3回目フリー走行 21番手 1分34秒591
予選 21番手 1分34秒140

「いい予選の日だった。マシンのバランスにも満足していたし、このサーキットでの走行をずっと楽しむことができた。今日は僕たちにとってよかった。というのも、前走車を最後まで追いかけ、スーティルと僕はほとんど離れていなかった。今日は本当にマシンの限界が見えたと思う。これも僕たちにとって、かなりうれしいことだ」

佐藤琢磨
3回目フリー走行 22番手 1分34秒952
予選 22番手 1分35秒725

「昨晩からの取り組みのおかげで、かなり前進した。今朝のフリー走行の間に車ができあがってきて、バランスに満足できた。予選では最初の走行は少しすべりやすかったが、妥当だったと思う。2回目の走行ではグリップレベルが上がったため、うれしかった。最後のコーナーまではとてもいい感触だったが、外側の縁石に接触し、外側に膨らみ、すぐに飛び出してしまった。予選を完走することができなかったことは本当に残念だが、明日のレースではいい走りを見せたいと思う」

グラハム・テーラー|SUPER AGURI F1 TEAM スポーティング・ディレクター

「午前のフリー走行では、両マシンともレース用のセッティングを中心にかなりのことをカバーできた。ただ、タイヤの一つに少し問題があったので、もう少し取り組む必要があることは分かっていた。予選ではすべてが予定通りに進んだが、残念なことに琢磨はターン15でひっかかってしまい、リアエンドにダメージを受けてしまった。アンソニーは両走行ともすばらしく、明日の決勝では前走車とのレースを楽しみにしている」

  • 第3戦 バーレーンGP
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予選リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム
1 4 R.クビツァ BMWザウバー 1:33.096
2 2 F.マッサ フェラーリ 1:33.123
3 22 L.ハミルトン マクラーレン 1:33.292
4 1 K.ライコネン フェラーリ 1:33.418
5 23 H.コバライネン マクラーレン 1:33.488
6 3 N.ハイドフェルド BMWザウバー 1:33.737
7 11 J.トゥルーリ トヨタ 1:33.994
8 7 N.ロズベルグ ウィリアムズ 1:34.015
9 16 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 1:35.057
10 5 F.アロンソ ルノー 1:35.115
11 10 M.ウェーバー レッドブル 1:32.371
12 17 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 1:32.508
13 12 T.グロック トヨタ 1:32.528
14 6 N.ピケJr. ルノー 1:32.790
15 14 S.ブルデー トロロッソ 1:32.915
16 8 中嶋一貴 ウィリアムズ 1:32.943
17 9 D.クルサード レッドブル 1:33.433
18 21 G.フィジケラ フォースインディア 1:33.501
19 15 S.フェテル トロロッソ 1:33.562
20 20 A.スーティル フォースインディア 1:33.845
21 19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 1:34.140
22 18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 1:35.725