モータースポーツ > F1世界選手権 > 第2戦 マレーシアGP 決勝
リザルト ポイント
第2戦 マレーシアGP 第2戦 マレーシアGPview

バトン10位、バリチェロ13位。Honda勢4台完走も、ポイント獲得ならず

2008年3月23日(日)
決勝
会場:セパン・サーキット
天候:晴れ
気温:30〜31℃

第2戦マレーシアGP決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは10位、ルーベンス・バリチェロは13位完走だった。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、アンソニー・デビッドソン15位、佐藤琢磨は16位で今シーズン初の完走を遂げた。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

今年のマレーシアGPは、現地時間午後3時から始まった。その時点で、気温30℃、路面温度46℃、湿度68%というコンディション。雨は降りそうもないが、暑く過酷なレースが予想された。

Honda Racing F1 Teamは、11番グリッドのバトンがソフト側のオプションタイヤ、14番グリッドのバリチェロがハード側のプライムタイヤを履いて、レースに臨んだ。序盤、バトンはポジションをキープ。一方のバリチェロは、16番手へと順位を下げる。

ほぼレース3分の1となる16周目あたりから、各車次々にピットへと向かう。Honda Racing F1 Teamの2台は20周目の時点で、バトン7番手、バリチェロ14番手までポジションを上げる。そしてバトンは22周目、バリチェロはその2周後の24周目に最初のピットイン。レース折り返しとなる28周目で、バトン11番手、バリチェロ15番手で走行を続ける。

43周目。バトンは再び7番手まで上がったところで、最後のピットイン。10番手でコースに復帰する。一方のバリチェロは39周目のピットインで12番手に。しかしピットレーンでの速度違反に問われ、ドライブスルーのペナルティを科されてしまう。これで13番手に後退。

レース終盤、バトンはタイムを更新し、上位陣を上回るペースで走行を続けるものの、10位でチェッカー。ポイント獲得はならなかった。バリチェロは13位完走だった。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン(10位)

―今日の順位は、RA108のパフォーマンスを表しているか?
「今日はレースを完走できてよかったし、この週末からたくさんの有益なデータを得た。今のマシンパフォーマンスからいえば、10位という順位にはとても満足だ。僕らの前にいたマシンはほとんど完走しているから、全体的に見て、今日のポジションは、僕らの今のポジションをよく表していると思う」

―第3戦バーレーンGPに向けて、どう進歩していくのか?
「僕らは正しい方向に進んでいて、常にマシンについての理解を深めている。だから、このままハードワークを続けて、2週間後のレースに向け、引き続き開発していきたい」

ルーベンス・バリチェロ(13位)

―今日のレースはどうだったか?
「残念ながら、僕の週末は土曜午前のフリー走行で走れなかった時点で、妥協せざるを得なかったと思う。これにより、レースでバランスが欠けていた。レースの間は、アンダーステアに悩まされた。ピットレーンのスピード制限区間終了のマークがはっきりしていなかったから、2回目のピットストップのあとに、ドライブスルーペナルティを取られた。ポジションを1つ落とすだけで済んだとしても、運がなかった」

―シーズン最初の2レースで得たことは?
「これまでの2週間でたくさんのことを学び、マシンの信頼性にはとても勇気づけられた。パフォーマンス面でやることはまだたくさんあるが、ヨーロッパラウンドを控え、これから数週間で行う開発プログラムで、実現できると思う。とても接近した中団のグループの中で、僕らはとてもコンペティティブだし、今日、2台ともがタフなレースを戦い抜いたことが励みになる。僕らはポジティブな経験からも、ネガティブな経験からも何かを学び取っていくし、これからのレースで前進し続ける自信がある」

ロス・ブロウン|Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

―今週末のチームとマシンのパフォーマンスに対する評価は?
「この週末は、メルボルンと比べて全体的にスムーズに進み、ミスしたドライバーも少なかった。メルボルンが例外的な結果になりがちなのに対し、セパンはマシンパフォーマンスが表れやすい。ルーベンスが3回目のフリー走行でトラブルを抱えたにもかかわらず、ジェンソンが10位、ルーベンスもそのすぐ後ろでフィニッシュできたことは、大変勇気づけられる結果であり、より実力に近いペースを反映している。これからやることはとてもたくさんあるが、我々はまさに一歩ずつ進歩し始めたところだ」

―開幕2戦は勇気づけられる展開だったが、ヨーロッパに向けてはどのような開発を進めていくのか?
「次の段階はバルセロナ(スペインGP)で、新しい空力パッケージを持ち込み、サスペンションコンポーネントも改良するつもりだ。もちろん、どのチームもアップデートしてくるが、我々の開発ペースは目覚ましいと思っている。ヨーロッパラウンドで、グリッドを上げることを期待している」

フォトギャラリー

  • 第2戦 マレーシアGP
  • 第2戦 マレーシアGP
  • 第2戦 マレーシアGP
  • 第2戦 マレーシアGP

SUPER AGURI F1 TEAM 決勝レースの展開

19番手と21番手からそれぞれスタートした佐藤、デビッドソンは、2周目を終えて、18、19番手まで順位を上げた。その後、上位陣の脱落もあって、10周目時点で17、18番手につけている。

佐藤は18周目、デビッドソンは20周目に1回目のピットイン。18、19番手でコースに復帰する。さらに佐藤は35周目、デビッドソンは39周目に再度ピットへ向かう。その後の佐藤はペースが伸びず、代わってデビッドソンが先行する。そのまま2人はチェッカーを受け、デビッドソン15位、佐藤16位で完走を果たした。

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

アンソニー・デビッドソン(15位)

「今日はチームにとっても僕にとってもよいレースだった。レースを最後まで走りきるのは、昨年度のブラジル以来ですばらしかった。レース自体もとてもうまくいったと思う。スタッフが最高の仕事をしてくれたため、レース中ずっとマシンの信頼性が高かった。タイヤを含め、何の問題もなかった。マシンに乗っていることが快適で、ここぞというときにプッシュすることができた。今、僕たちが置かれている状況を考えると、非常によいポジションでチェッカーを受けることができたと思う」

佐藤琢磨(16位)

「レースを完走できてよかった。第1スティントと第2スティントはよかったが、第2スティント中に不運にも高速区間でタイヤかすを拾ってしまったため、走行ラインが膨らんでしまい、タイムロスをしてしまった。特に最終スティントでは、ほとんど毎周回、渋滞に見舞われ、最後までスピードに乗れなかったのは残念だった。それでもマシンの信頼性が高いことがわかったことはよかったし、貴重なデータを収集することもできた。厳しいレースだったが、チームにとってよいレースだったと思う」

鈴木亜久里|SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表

「とても蒸し暑い厳しいレースになったマレーシアGPで、2台ともの完走を非常にうれしく思う。チーム全員がすばらしい仕事をしてくれて、今日の2台のマシンが完走したことで、SUPER AGURI F1 TEAMの2008年度シーズンがやっと始まったと感じている」

  • 第2戦 マレーシアGP
  • 第2戦 マレーシアGP

決勝リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
1 1 K.ライコネン フェラーリ 1:31:18.555
2 4 R.クビツァ BMWザウバー +19.570
3 23 H.コバライネン マクラーレン +38.450
4 11 J.トゥルーリ トヨタ +45.832
5 22 L.ハミルトン マクラーレン +46.548
6 3 N.ハイドフェルド BMWザウバー +49.833
7 10 M.ウェーバー レッドブル +68.130
8 5 F.アロンソ ルノー +70.041
9 9 D.クルサード レッドブル +76.220
10 16 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team +86.214
11 6 N.ピケJr. ルノー +92.202
12 21 G.フィジケラ フォースインディア +1Lap
13 17 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team +1Lap
14 7 N.ロズベルグ ウィリアムズ +1Lap
15 19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM +1Lap
16 18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM +2Laps
17 8 中嶋一貴 ウィリアムズ +2Laps
RT 15 S.フェテル トロロッソ DNF
RT 2 F.マッサ フェラーリ DNF
RT 20 A.スーティル フォースインディア DNF
RT 12 T.グロック トヨタ DNF
RT 14 S.ブルデー トロロッソ DNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン ポイント
1 L.ハミルトン マクラーレン 14
2 K.ライコネン フェラーリ 11
3 N.ハイドフェルド BMWザウバー 11
4 H.コバライネン マクラーレン 10
5 R.クビツァ BMWザウバー 8
6 N.ロズベルグ ウィリアムズ 6
7 F.アロンソ ルノー 6
8 J.トゥルーリ トヨタ 5
9 中嶋一貴 ウィリアムズ 3
10 S.ブルデー トロロッソ 2
11 M.ウェーバー レッドブル 2
12 D.クルサード レッドブル 0
13 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 0
14 N.ピケJr. ルノー 0
15 G.フィジケラ フォースインディア 0
16 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 0
17 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 0
18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 0
- T.グロック トヨタ 0
- F.マッサ フェラーリ 0
- A.スーティル フォースインディア 0
- S.フェテル トロロッソ 0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 マクラーレン 24
2 BMWザウバー 19
3 フェラーリ 11
4 ウィリアムズ 9
5 ルノー 6
6 トヨタ 5
7 レッドブル 2
8 トロロッソ 2
9 Honda Racing F1 Team 0
10 フォースインディア 0
11 SUPER AGURI F1 TEAM 0