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リザルト
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ジェンソン・バトン、惜しくも11番手

2008年3月22日(土)
予選
会場:セパン・サーキット
天候:晴れ
気温:28〜29℃

第2戦マレーシアGP予選で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは、トップ10入りにわずかに届かず、惜しくも11番手。ルーベンス・バリチェロは14番手だった。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、佐藤琢磨が20番手、アンソニー・デビッドソンは22番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開

2日目、初日よりやや雲が多いながらも、天候は晴れ。週末3回目のフリー走行が始まる午前11時の時点で、気温29℃、路面温度38℃というコンディションだ。初日に計57周と、ほぼ1レース分に等しい距離をこなし、4番手の好タイムを出したバトンは、この日も序盤から精力的に周回を重ねる。バトンはこのセッションで8番手だった。しかし、バリチェロはギアボックスのトラブルに見舞われ、わずか6周しかできず22番手に終わった。

昼過ぎから、黒雲が立ち込めてきた。湿度がさらに高くなり、予選が始まる午後2時には79%に達した。サーキットからは、セッション開始後20分で雨が降るという予報が出た。

予選第1セッション。2度のアタックを終えた時点で、バトン10番手、バリチェロ14番手。そして、バトンとバリチェロはそれぞれ3度目のアタックに臨む。ともにタイムを更新し、バトン10番手、バリチェロ16番手で第2セッションへ進んだ。

第2セッションでは、トップチームも雨を恐れて最初からアタックへと飛び出していく。最初のアタックを終えた時点で、バトン10番手、バリチェロ15番手。そして終了2分前に、2度目のアタックに向かう。ともにタイムを縮めたものの、バトンは10番手のフェルナンド・アロンソ(ルノー)に100分の6秒及ばず、11番手。バリチェロは14番手で、惜しくも最終セッション進出を果たすことができなかった。

中団争いは、1秒以内に12台が入るという、し烈な戦い。ほんのわずかなタイム差が、グリッド順を大きく左右することが改めて浮き彫りとなった。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン
3回目フリー走行 8番手 1分35秒781
予選 11番手 1分35秒208

―今日の予選パフォーマンスには満足しているか?
「11番手で、レースを右側のグリッドからスタートできるのがうれしい。天気は変わりやすく、雨の可能性もあったので、(予選第1セッションと第2セッションの)両セッションで早めにタイムを出しにいった。オプションタイヤ(ソフト側)で行った最後のアタックにはとても満足している。あと0.1秒で第3セッションに進むことができたのだが」

―今日の主なポイントは?
「一番の問題は、プライム(ハード側)とオプション、どちらのタイヤを選ぶかだった。オプションタイヤには苦戦していたので、セッションのほとんどをプライムで走ったが、ほかのドライバーはほとんどオプションタイヤを履いていた。だから、トラックにラバーが載ったところで、第2セッションの最後にオプションタイヤを試してみたら、0.25秒縮めることができた。今日一番のペースで、いいラップを刻むことができたから、僕たちのポジションには満足だ」

ルーベンス・バリチェロ
3回目フリー走行 22番手 1分37秒703
予選 14番手 1分35秒622

―今日のパフォーマンスと結果は?
「午前にギアチェンジのトラブルを抱え、あまり走行できなかったのが残念だった。予選で遅れを取り戻さなければならなかった。午後にはみんなの努力のおかげで前進でき、結果として14番手に入ったことに満足している。午前にもう少しマシンセットアップにかける時間があればよかったが、難しい状況の中でベストを尽くした」

―明日のレースも、今日のように変わりやすいコンディションだとの予報が出ている。明日の展開は?
「もし明日も変わりやすい天気が続くなら、トップ10から外れたこの位置のおかげで、戦略を調整することができる。午前のフリー走行のことを考えれば予選はよかったし、14番手というポジションからは、ポイント獲得に向けて戦えると思う」

スティーブ・クラーク|Honda Racing F1 Team レース兼テスト担当ヘッド・エンジニア

―今日、技術的にチャレンジした点は?
「フリー走行の最初で、ルーベンスが6速にダメージを負ったが、FIAが定めるレギュレーションによって、この件はペナルティなしで修正できた。さらにダメージを負って、ギアボックスを交換することになってもいけないので、それ以上の走行を避けた。ルーベンスは、ジェンソンの走行とセットアップ変更に頼らざるを得なかったが、そのことで明らかに予選は厳しくなった。そんな状況の中、ルーベンスはとてもいい仕事をやり遂げ、中団のタイムがとても接近している中で、第2セッションに進出した。ジェンソンは、今日のトラックコンディションではそれほどバランスがよくなく、我々のマシンはオプションよりもプライムに合っているようだった。予選では、オプションタイヤのほうが速かったが、最大限に生かせないまま終わってしまった」

―明日はどのようなレースになるか?
「予報では雨の可能性があると出ていて、11番手と14番手という我々のスタート位置からすれば、ウエットのレースのほうがいい。そうなれば、ポイント獲得の可能性もある。ドライのままであれば、中団の戦いはとてもタイトになるだろう。多くのドライバーが2ストップを選択し、さらにそのタイミングも重なると思う」

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SUPER AGURI F1 TEAM 2日目の展開

オフの間ほとんどテストができなかったSUPER AGURI F1 TEAMにとって、GPでの各セッションはマシンの熟成と理解のための貴重な機会となる。佐藤は一時、15番手に入るタイムを出して意地を見せた。終盤は順位を落としたものの、19番手。デビッドソンは、21番手だった。

予選第1セッション。SUPER AGURI F1 TEAMの2人は、一発のタイムに優れるミディアムタイヤを積極的に使って、何とか1つでも順位を上げようとする。佐藤は3度目、最後のアタックで1分37秒087のタイムを出し、エイドリアン・スーティル(フォースインディア)を抜いて20番手に入った。デビッドソンは22番手だった。

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

佐藤琢磨
3回目フリー走行 19番手 1分36秒908
予選 20番手 1分37秒087

「今の状況で、今日もみんなが、すばらしい仕事をしてくれたと思う。午前中に予選のシミュレーションを行い、いいスピードを見せられバランスもよかったと思う。予選の最初の走行ではグリップがかなり低かった上、コースも混み合っていた。3度目の走行では必要なものをすべてそろえ、楽しめた。明日はいいレースができるようにがんばりたい」

アンソニー・デビッドソン
3回目フリー走行 21番手 1分37秒140
予選 22番手 1分37秒481

「僕たちにとって今日も厳しい予選だったが、オーストラリアGPからは少し進歩していると思う。午後の中盤の走行はよかったが、最終走行では、クルマの最もいいバランスを見つけるのに苦労した」

グラハム・テーラー|SUPER AGURI F1 TEAM スポーティング・ディレクター

「とても難しい金曜日の翌日の今日、両ドライバー、エンジニア、メカニック、すべてのスタッフがすばらしい仕事をしてくれたと思う。SUPER AGURI F1 TEAMは再び戦い始めた。今朝はいいフリー走行ができ、クルマのバランスも昨日よりよくなった。新しいECUの規定でのウエットコンディションは、両ドライバーとも走行したことがなかったため、予選中の雨という天気予報に少し心配していたが、幸運にも雨は降らなかった。フォースインディアの1台よりも琢磨が上位だという小さな勝利は、明日の決勝に向けて希望をもたらしてくれた」

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予選リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム
1 2 F.マッサ フェラーリ 1:35.748
2 1 K.ライコネン フェラーリ 1:36.230
3 23 H.コバライネン マクラーレン 1:36.613
4 22 L.ハミルトン マクラーレン 1:36.709
5 11 J.トゥルーリ トヨタ 1:36.711
6 4 R.クビツァ BMWザウバー 1:36.727
7 3 N.ハイドフェルド BMWザウバー 1:36.753
8 10 M.ウェーバー レッドブル 1:37.009
9 5 F.アロンソ ルノー 1:38.450
10 12 T.グロック トヨタ 1:39.656
11 16 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 1:35.208
12 9 D.クルサード レッドブル 1:35.408
13 6 N.ピケJr. ルノー 1:35.562
14 17 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 1:35.622
15 15 S.フェテル トロロッソ 1:35.648
16 7 N.ロズベルグ ウィリアムズ 1:35.670
17 21 G.フィジケラ フォースインディア 1:36.240
18 8 中嶋一貴 ウィリアムズ 1:36.388
19 14 S.ブルデー トロロッソ 1:36.677
20 18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 1:37.087
21 20 A.スーティル フォースインディア 1:37.101
22 19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 1:37.481