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オーストラリアGP予選、バリチェロ11番手、バトン13番手

2008年3月15日(土)
予選
会場:アルバートパーク・サーキット
天候:晴れ
気温:23〜25℃

開幕戦オーストラリアGPの2日目・予選、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは11番手、ジェンソン・バトンは13番手を獲得した。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、佐藤琢磨が20番手、アンソニー・デビッドソンは22番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開

猛暑だった前日に比べると、この日は雲が多いためか、ずっと過ごしやすい。午前11時からのフリー走行は、気温23℃、路面温度29℃というコンディションで始まった。路面グリップはさらに向上し、トップは1分25秒台後半に突入。Honda勢では、バトンが1分26秒502で7番手と気迫の走りを見せた。一方のバリチェロは、16番手に終わった。

今年も予選は、1回目に6台が脱落、2回目にさらにもう6台が振るい落とされ、最後にトップ10を決めるという、ノックアウト方式で行われる。ただし今年は、第1セッションが15分から20分に拡大され、タイムアタックのチャンスは増えたが、言い換えれば、下位6台から脱出するための戦いが昨年以上にし烈になる。一方で、第3セッションが10分に短縮。さらに、最終セッションで使用した燃料は、セッション終了後に補給できなくなった。そのため、最終セッションに進出したドライバーは、決勝の第1スティント(決勝スタートから1回目のピットストップまでの間)分の燃料を搭載しなければならない。

午後2時からの予選は、風はやや強いものの、気温22℃、路面温度40℃という、まずまずのコンディションで始まった。第1セッション、バトンとバリチェロは最初のアタックで1分27秒台のタイム。そして、終了間際の再度のアタックでともにタイムを削り、第2セッションへ進出した。

第2セッション中盤、マーク・ウェーバー(レッドブル)がコースアウトして止まってしまい、今季初の赤旗中断となる。Honda勢はまだこの時点で、2人ともタイムを刻めていない。残り8分30秒余り。再度のアタックでバリチェロは1分26秒173のタイムを出したものの、11番手。わずか1000分の9秒差で、トップ10に届かなかった。一方、バトンは13番手だった。

ただし、予選9番手のティモ・グロック(トヨタ)が、予選前にギアボックスを交換し、5番降格のペナルティを受けるため、バリチェロは10番グリッド、バトンは12番グリッドから決勝レースをスタートする予定だ。

Honda Racing F1 Team コメント

ルーベンス・バリチェロ
3回目フリー走行 16番手 1分27秒333
予選 11番手 1分26秒173

―予選パフォーマンスとその結果をどう捕らえている?
「僕らの予選ポジションには、とても満足している。ファクトリーにいるメンバーも、そしてここにいる人々も、みんながすばらしい仕事をした。中団はとても接近しているが、たった1カ月ほど前のテストでのポジションを振り返って、今日僕らがいる位置と比べれば、すごい量のハードワークが実を結び、前進しているのが分かるはずだ。マシンのパフォーマンスはよく、これまでの数週間で進歩を確信でき、満足だ」

―明日のレースは?
「トップ10に入れなかったのは本当に残念なことだが、一方で11番手というポジションは、天候を考慮し、独自の戦略を練ることができる位置でもある。これはとてもいいことだ。いいシーズンの始まりとなったし、これを明日のレースパフォーマンスにうまく生かしていかなければならない」

ジェンソン・バトン
3回目フリー走行 7番手 1分26秒502
予選 13番手 1分26秒259

―今日の予選ではRA108の力を最大限に発揮できた?
「確かにマシンのパフォーマンスはよかったが、残念ながらターン9と最終コーナーで0.2秒ずつ失ってしまった。エイペックスでアンダーステアが出て、ワイドに走ってしまった。かなりプッシュしていたからすごく悔しかったけれど、僕もルーベンスもトップ10まであと少しというところにいたのはとても勇気づけられることだし、僕らのパフォーマンスが明日のレースでどう出るか楽しみだ」

―予選のトラックコンディションは?
「昨日の強烈な気温が何度か下がっていてよかった。風も収まったおかげで、グリップが増した。今日のほうが路面状態がとても安定していて、予選セッションが進むにつれ、ラバーがのってグリップがよくなっていった」

スティーブ・クラーク|Honda Racing F1 Team レース兼テスト担当ヘッド・エンジニア

―今日の予選セッションで技術的に一番大変だったことは?
「最初のセッションは何事もなく進んだ。Q2ではウェーバーのアクシデントによる赤旗中断のため、1回目に予定していた走行が危うくなった。計画の走行を実施するにはぎりぎりの時間しかなく、チームはかなりのプレッシャーのもとでこれに対処した。技術的には、今日は何の問題もなかった」

―マシンパフォーマンスと天候から予測する明日のレースの展開は?
「明日は、昨日のように再びとても暑くなるとの予報が出ている。今日は、これを考慮して準備を行ったので、予選パフォーマンスでは少し妥協した部分があった。暑いコンディションのもと、信頼性とレース用の燃料を積んでのタイヤワークは、誰にとってもチャレンジになるが、我々にとってポイント獲得の可能性もあるだろう。日本やイギリスのスタッフ、そしてサーキットにいるすべての人に感謝したい。ここ数カ月、懸命に努めてきた成果が今、実を結びつつある」

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SUPER AGURI F1 TEAM 2日目の展開

午前のフリー走行。セッション開始直後から、佐藤とデビッドソンは積極的に周回を重ねる。しかし、ライバルたちとの差はなかなか縮まらない。佐藤21番手、デビッドソン22番手に終わった。

予選第1セッション。佐藤とデビッドソンの1回目のアタックは1分29秒台で、21、22番手。しかし終盤、佐藤は自己ベストを1秒以上縮めるスーパーラップで、ルノーのネルソン・ピケJr.を抜いて20番手に上がる。デビッドソンは22番手で、ともに第2セッション進出は果たせなかった。

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

佐藤琢磨
3回目フリー走行 21番手 1分28秒363
予選 20番手 1分28秒208

「今日のパフォーマンスにとても満足しています。今ある状況の中ではあるが、すべてがうまく進んだ。昨日は厳しい幕開けだったが、今はまるでここに帰ってきた僕らをメルボルンが歓迎してくれているかのようだ。トラクションコントロールなしで走行した、初めての予選を楽しんだ。マシンは当初、ややバランスが悪かったが、3度目の走行では速いタイムを出せるようになった。今日はとてもいい一日だったので、明日はきっと完走できると期待したい」

アンソニー・デビッドソン
3回目フリー走行 22番手 1分28秒912
予選 22番手 1分29秒059

「僕にとっては難しい予選だった。あまりラップ数を消化できないまま予選に進めば、限界まで攻めるのは厳しくなる。予選セッションの間、ずっとセットアップ作業にあたっていた。だから、この位置はベストではなかったけれど、事態はこれからよくなっていくだろう。最後のアタックでは0.3秒ほど速さを出せていたはずだが、フォースインディアのマシンがスピンして、イエローフラッグが出たので、引き下がらなければならなかった。よくあることだけれど、残念な結果に終わった一日だった」

グラハム・テーラー|SUPER AGURI F1 TEAM スポーティング・ディレクター

「今日は予期しないことがたくさん起こった。チームの合言葉が、『闘志』から『勇気』に変わったように思う。我々は戦いつつ、パフォーマンスを引き続き改善していく。予選では、冬季テストの間に予選に向けた走行ができなかったことを考えれば、ドライバーたちは大変いい仕事をしてくれた。新しい予選方式のもと、両マシンは効果的に3回の走行を行い、状況をうまく活用した。琢磨が他の1台を抜いたのはすばらしかった。今は、明日のレースを楽しみにしている」

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予選リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム
1 22 L.ハミルトン マクラーレン 1:26.714
2 4 R.クビツァ BMWザウバー 1:26.869
3 23 H.コバライネン マクラーレン 1:27.079
4 2 F.マッサ フェラーリ 1:27.178
5 3 N.ハイドフェルド BMWザウバー 1:27.236
6 11 J.トゥルーリ トヨタ 1:28.527
7 7 N.ロズベルグ ウィリアムズ 1:28.687
8 9 D.クルサード レッドブル 1:29.041
9 12 T.グロック トヨタ 1:29.593
10 15 S.フェテル トロロッソ DNF
11 17 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 1:26.173
12 5 F.アロンソ ルノー 1:26.188
13 16 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 1:26.259
14 8 中嶋一貴 ウィリアムズ 1:26.413
15 10 M.ウェーバー レッドブル DNF
16 1 K.ライコネン フェラーリ 1:26.140
17 21 G.フィジケラ フォースインディア 1:27.207
18 14 S.ブルデー トロロッソ 1:27.446
19 20 A.スーティル フォースインディア 1:27.859
20 18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 1:28.208
21 6 N.ピケJr. ルノー 1:28.330
22 19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 1:29.059