Formula 1 Honda Racing
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2006.10.22 Rd.18 ブラジルGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/12
バーレーンGP
02 3/19
マレーシアGP
03 4/2
オーストラリアGP
04 4/23
サンマリノGP
05 5/7
ヨーロッパGP
06 5/14
スペインGP
07 5/28
モナコGP
08 6/11
イギリスGP
09 6/25
カナダGP
10 7/2
アメリカGP
11 7/16
フランスGP
12 7/30
ドイツGP
13 8/6
ハンガリーGP
14 8/27
トルコGP
15 9/10
イタリアGP
16 10/1
中国GP
17 10/8
日本GP
18 10/22
ブラジルGP
第18戦 ブラジルGP
ブラジルGPプレビュー
2006年10月13日(金)

 2006年F1世界選手権の最終戦ブラジルGPは今週末、同国サンパウロのインテルラゴス・サーキットで開催される。路面が悪く、過酷な天候ではあるものの、ここでのレースが最高に見ごたえのあるものになることは、間違いないだろう。

 このレースはHonda Racing F1 Teamにとって、ブラジル人ドライバー、ルーベンス・バリチェロの自国GPというだけではない。9年間F1にかかわり、チームのかつてのオーナーであり、またチームのタイトルスポンサーでもあるブリティッシュ・アメリカン・タバコにとって、最後のレースでもある。

 7月のドイツGP以来すべてのレースで入賞を遂げてきたHonda Racing F1 Teamは、ここでコンストラクターズ3位チームとのギャップをさらに縮める最高の成績を挙げ、有終の美を飾りたいところだ。また、ジェンソン・バトンは初優勝を遂げたハンガリーGP以降日本GPまで、最も多くのポイントを獲得したドライバーである。

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コメント

ルーベンス・バリチェロ
「ホームレースであるブラジルGPは、僕にとってもちろん特別なグランプリだ。そして、いつだってプラスアルファの力を僕に与えてくれる。僕が生まれたのもインテルラゴスのすぐ近くだったし、レーシングドライバーへの夢をはぐくんできたとき、いつも間近にこのサーキットがあった。ここで初めてF1を観たのは、1980年。ルネ・アルヌーがエリオ・デ・アンジェリスを破ったレースだった。それ以来、F1ドライバーになって勝ちたいという気持ちは、いっそう膨らんだものさ。今までここで一度も勝てていないのは、本当に残念だ。特に2003年は、優勝に手が届きかけていながら、燃料トラブルでそれが果たせなかった。あの年のマシンは本当に頑丈にできていたのに、よりによって僕の自国GPであんなことが起きるなんてね。
 このコースは反時計回りのうえに、路面の凹凸がひどい。だから体力的には、非常にきついんだ。難易度は高くないという人もいるけど、僕はそう思わない。低速区間と高速区間を高いレベルで両立させるマシンセッティングは、そう簡単にはできないからね。低速でのグリップを重視したら、長い直線での最高速が犠牲になる。そうしたらレース中、簡単に抜かれてしまうよ。
 自国GPのありがたい点は、サーキット外にもたくさんある。家族といっしょにいられるし、毎晩自宅に帰って、自分のベッドで眠れる。それらはみんな、レースの上でも大きなプラスになるんだ。この週末はてんやわんやの忙しさで、あっという間に時が経ってしまう。でも僕にとっては、1年で一番楽しいGPのひとつであることは、間違いないよ」

ジェンソン・バトン
「かなりのポイントを手に最終戦に赴けるというのは、すごくいい気分だね。シーズン後半、僕らがいかに大きな進歩を果たしてきたかが、この結果に出てるんだと思う。来シーズンのことに思いをはせるのは、まだ早すぎるのはわかってる。でも最終戦でいい結果を出せば、その勢いが2007年に持続するからね。
 僕らはブラジルでも、ここ数戦で見せたのと同じような速さを披露できると思う。日本GPから投入したエンジンはすごくタフだし、車体もこのコースに合ってる。反時計回りで凹凸路面のサーキットは、肉体的にはきついけど、走っていて楽しいよ。すばらしいクライマックスになるんじゃないかな」

ジル・ド・フェラン スポーティングディレクター
「ここは反時計回りのうえに、路面が非常に凸凹している。そのためメカニカルなグリップの優劣が、特に問われることになる。しかし、われわれのマシンはその点、非常に合っているはずだよ。シーズン後半にはかなりの進化が見られ、多くのレースで十分な戦闘力を発揮できた。ジェンソンは上位入賞を続けているし、ルーベンスはこの週末、自国ファンの前でいつも以上の活躍を見せてくれるはずだ。新型エンジンも日本GPで予想通りのすばらしいパフォーマンスを発揮したし、今までの好調ぶりが最終戦でも持続できると信じてるよ」

 
サーキット情報

インテルラゴス・サーキット(全長4.309km、レース71周)

 すり鉢状の天然の地形にあって高低差が激しく、反時計回りのコースとして有名なホセ・カルロス・パーチェ・サーキットは、今ではすっかりサンパウロの市街地に飲み込まれてしまった。1940年の建設当時のコースは2つの湖にはさまれたレイアウトで、それゆえ「インテルラゴス(潟湖の間)」と呼ばれている。その後コースが短縮され、オールドコースの特徴の多くは失われたが、急勾配の長いストレートはいまだ健在である。

 難易度の高いコーナーやインフィールド区間での連続コーナー。さらに毎年のように改修工事が行われながらもいまだ凸凹した路面。そのため安定したマシン挙動が要求されるほか、高速と低速コーナーのハンドリング、ドラッグを抑えストレートでのスピードを、いかに高い次元で両立させるかがセッティング作業のポイントになる。

ブラジルでのHondaの主な活動
 ブラジルでのHondaのシェアは、四輪で4%。二輪では実に81%に上る。スマレの四輪工場では年間約7万台、そしてマナウスの二輪工場では年間約100万台の生産能力を誇る。2008年までに、スマレの生産能力は年間10万台まで増強される予定である。ブラジルで最も人気のある四輪車は、シビックとジャズで、ともにブラジルで生産されている。

 
ルーベンス・バリチェロ インテルラゴス・サーキットコース解説

 ここは反時計回りのレイアウトだけに、普段ほとんど使われない筋肉が酷使されることになる。その点で、肉体的に非常に過酷なサーキットだね。

 最終コーナーの立ち上がりは、特に注意する必要がある。その先の長いメインストレートで、できるだけスピードに乗せないといけないからね。時速300kmから、1コーナーに突っ込む際、一気に2速に減速する。ちょうどそこにバンプがあるから、ブレーキングの際にイン側の車輪をロックさせないようにしないといけない。左、右と瞬時に方向転換しながら、セナのS字を駆け降りていく。ここは3速全開、時速140kmで走行する。そして次が、長い左の第3コーナーだ。ここで時速290kmまでスピードを上げて、裏のストレートへと立ち上がっていく。

 その先の左に入る中速コーナーに向かって、3速で、時速150kmまで減速。そこから、インフィールドの連続コーナー区間に入る。次の連続した右コーナーは時速200kmでクリアするんだけど、これまで多くのドライバーがここでミスを犯している。ブレーキングポイントでは、大きな凹凸があるし、次に控えている2速、時速90kmで通過する右コーナーに向けて、正確なライン取りが要求されるんだ。

 そこからは、右、左、右と低速コーナーが連続する。ここを抜けたら、左の高速コーナーを時速200kmまで全開加速。この地点がサーキットで一番標高の低い部分なんだ。クリップポイントで、路面が凸凹だから、すごく難しいコーナーだよ。そして、時速250kmから時速120kmまで、一気に減速。2速に落としてから、最終コーナーに突っ込む。そこから長い左コーナーを、フィニッシュラインまで駆け上がっていくんだ。

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