Formula 1 Honda Racing
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2006.10.01 Rd.16 中国GP
スケジュール
Rd. Date
01 3/12
バーレーンGP
02 3/19
マレーシアGP
03 4/2
オーストラリアGP
04 4/23
サンマリノGP
05 5/7
ヨーロッパGP
06 5/14
スペインGP
07 5/28
モナコGP
08 6/11
イギリスGP
09 6/25
カナダGP
10 7/2
アメリカGP
11 7/16
フランスGP
12 7/30
ドイツGP
13 8/6
ハンガリーGP
14 8/27
トルコGP
15 9/10
イタリアGP
16 10/1
中国GP
17 10/8
日本GP
18 10/22
ブラジルGP
第16戦 中国GP
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バトン4位、バリチェロ6位。4戦連続のダブル入賞
2006年10月1日(日)・決勝
会場:上海国際サーキット 天候:雨 気温:22〜23℃
リザルト&ポイント

 中国GP決勝レースは、ウエット路面からドライへと変わっていく、難しいコンディションとなった。そんな中、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは、4位入賞。ルーベンス・バリチェロも6位でゴールし、ハンガリーGP以来4戦連続のダブル入賞を飾った。

 一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、佐藤琢磨が14位、山本左近もF1デビュー以来初めての17位完走を果たした。
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Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

 決勝当日は曇り。午前中には、かなり強い降雨にも見舞われた。結局この3日間、一度も太陽は顔を見せなかったことになる。それでも午後2時のレース開始前には雨も止み、路面は徐々に乾き始めている。

 スタート直後、バトンは3番手に浮上。バリチェロはK.ライコネン(マクラーレン)にかわされ、5番手に。バトンも裏のストレートで先行され、4番手に戻った。8周目、バリチェロはM.シューマッハ(フェラーリ)にも抜かれて、6番手に後退した。

 シューマッハはバトンに、僅差で迫る。このころには、走行ラインが見えるほど路面は乾いている。そして13周目、バトンは長いストレートでかわされ、5番手に下がった。バトンのペースが落ちる。そして15周目にピットインし、9番手でコースに復帰した。17周目にはバリチェロもピットイン。こちらは給油だけで、タイヤは交換しない。

 ペースが伸びないバトンは、20周目には、10番手まで後退した。30周目、バリチェロは4番手を快走。バトンは7番手ながら、ペースを戻しつつある。そして34周目。2度目のピットに入ったバトンは、ドライタイヤに履き替えた。バリチェロも37周目にドライに。しかし5、6番手で2人が走っていた49周目、バトンが挙動を乱して、コースオフ。P.デ・ラ・ロサ(マクラーレン)に先行されてしまう。

 ゴールまで残り5周のころから、再び雨が降り始める。しかしタイムに大きな影響はないようだ。そしてゴールまで残り2周、バトンはデ・ラ・ロサを抜き返し、さらに最終周でまずバリチェロ、次にN.ハイドフェルド(BMWザウバー)を抜いて、4位入賞を果たした。バリチェロはヘアピンのブレーキングで、ハイドフェルドに追突。フロントウイングにダメージを受けたものの、6位でフィニッシュした。

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Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン 4位
「スタートした4番手のままフィニッシュできてうれしいよ。最初のうちはマシンの感触がすごくよかった。うまく集団を引き離しながら、前のマシンについていくことができたんだ。でもそのあと、リアタイヤが苦しくなってきて、最初のピットストップの頃にはほとんど溝のない状態になってしまっていた。リアのグリップがまったくなくて、1周で3秒以上もロスしてしまったよ。ドライでは、走れるラインがとても限られていたけど、そこは僕の本領発揮さ! とても楽しかったし、1997年にヨーロッパ選手権で勝ったカート時代を思い出した。最終コーナーに入ったとき、僕はルーベンスとデ・ラ・ロサの前にいて、ハイドフェルドのインサイドに並びかけ、ターンインしたんだ。ミラーを見たら、後ろの人たちが直進して、衝突しているのが見えた。まだ僕らには弱い部分もあるから、がんばらないといけないけど、来週末の日本GPに向けて、気合が入っているよ」

ルーベンス・バリチェロ 6位
「クルマは、ドライよりも、ウエットタイヤのときの方がよかったけど、レースはまずまずだったよ。最終ラップが台無しになってしまったのが本当に残念だ。バックマーカーのためにタイムをロスし、2つもポジションを失ってしまった。ターン2で、ハイドフェルドが前を避けようとして動いたところに僕がいたから、接触してしまい、フロントウイングにダメージを負ってしまったんだ。フロントのダウンフォースを失っていたので、ファイナルラップの残りはタイムが落ちていた。その後、ヘアピンでもまた混乱があり、またハイドフェルドと絡んでしまったけど、なんとかリカバーしてフィニッシュまでたどり着けたよ。4位と6位なら、チームとしてはいいリザルトだ。来週末のホームレースでも戦闘力が期待できそうだから、次も日本のみなさんの前でいいチームリザルトを出したいね」

ジル・ド・フェラン Honda Racing F1 Team スポーティングディレクター
「とてもエキサイティングなレースだったね! 望んでいた表彰台には届かなかったけど、予測できない、難しいコンディションを乗り越えて、またジェンソンとルーベンスがそろってポイントを獲得してくれた。2人ともスタートはよかったが、最初のトラブルは、ジェンソンがアンバランスに苦しみ始めたことだった。第1スティントの後半はそれでタイムを落としている。その結果、予定より早めに彼を呼び入れ、タイヤを交換することにしたんだ。ルーベンスにはそうした問題がなかったので、最初のストップで同じセットのタイヤを使い続けた。路面が乾くまでずいぶん時間がかかり、ちょうど2人のドライバーが2回目のストップに入ってくるころに、ドライタイヤへの交換に適した状態となった。それ以降、ジェンソンとルーベンスは互いにバトルをしながら、前にいたハイドフェルドを攻め続け、さらに背後からはデ・ラ・ロサに追われているという状況だった。戦いが最高潮に達したのは、ラスト数周で雨が落ち始め、それぞれのポジションが入れ替わったときだ。最後には満足のいく結果が得られたので、母国日本の観衆の前では、さらに一歩進んだ走りを見せたいものだね」

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SUPER AGURI F1 TEAM 決勝レースの展開

 山本、佐藤ともにいいスタートを決め、18、19番手に順位を上げる。その後、佐藤は順調に周回を重ね、21周目に17番手に。一方の山本は2度立て続けにピットに入り、21番手に後退した。さらに青旗無視で、ピットスルーのペナルティを科されてしまう。一方の佐藤は、30周目を終えて、15番手まで順位を上げた。

 佐藤は、その後R.クビカ(BMWザウバー)に抜かれたものの、14番手をキープ。38周目、2度目のピットイン後は、16位を走行する。終盤には上位マシンのリタイアもあって、2つ順位を上げる。佐藤はそのまま14位で、チェッカーを受けた。山本も17位で、F1初完走を果たした。

※レース後、最終ラップのアクシデントに関する調査が実施された。佐藤が青旗が振られているにも関わらず、それに従わなかったという判断がなされ、レギュレーション違反によるリザルトはく奪という裁定が下った。

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SUPER AGURI F1 TEAM コメント

佐藤琢磨 14位
「チームにとっては、本当にすばらしい結果だ。誰にとっても難しいコンディションの中、本当にエキサイティングなレースだった。レースの間はずっとエンジニアと頻繁にコミュニケーションを取っていたし、適切なタイミングで適切なタイヤチョイスができたと思う。レース序盤は行く手を阻まれてしまったが、コースがクリアになってからは本当に強くプッシュすることができた。ある段階でギアボックス関連の小さなトラブルが発生したが、すぐに修正することができた。今日の結果はすばらしいチームの努力の成果だったと思うし、鈴鹿へといい勢いをつなげていくためにも、僕たちにとってはここ中国でいいレースを戦うことはとても重要だった」

山本左近 17位
「天気もコースのコンディションも常に変化していたので、僕にとってはタフなレースだった。ある時点でドライタイヤに交換することに決めたが、タイミングが早すぎたので、マシンのハンドリングが難しくなってしまった。しかし、その後はレースの最後まで強くプッシュして走った。今回、初めてF1を完走できたが、すばらしい気分だ。僕を常にサポートしてくれた人々全員に感謝したい。もちろん、SAF1のメカニック、エンジニア、そしてファクトリーのみんなにも感謝したい。中国でのレースのこの気持ちのまま、鈴鹿に帰りたいと思う」

鈴木亜久里 SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表
「左近が初めてF1レースを完走し、チームが再び2カーフィニッシュを果たすことができ、とてもハッピーだ。琢磨のラップタイムはとてもよかったし、難しいコンディションの中、充実したレースを走り抜いたと思う。鈴鹿の直前のレースということで、今回の中国GPはチームにとってはとても重要だった。僕たちのマシンがここで信頼性を発揮したということも非常に重要なことだ。今日はとてもいいレースだったので、もちろんすごく満足している」


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決勝リザルト&ポイントランキング
順位 No. ドライバー コンストラクター タイヤ タイム/差
1 5 M.シューマッハ フェラーリ B 1:37:32.747
2 1 F.アロンソ ルノー M +3.121
3 2 G.フィジケラ ルノー M +44.197
4 12 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team M +72.056
5 4 P.デ・ラ・ロサ マクラーレン M +77.137
6 11 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team M +79.131
7 16 N.ハイドフェルド BMWザウバー M +91.979
8 9 M.ウェーバー ウィリアムズ B +103.588
9 14 D.クルサード レッドブル M +103.796
10 20 V.リウッツィ トロロッソ M +1Lap
11 10 N.ロズベルグ ウィリアムズ B +1Lap
12 15 R.ドーンボス レッドブル M +1Lap
13 17 R.クビカ BMWザウバー M +1Lap
14 21 S.スピード トロロッソ M +1Lap
15 19 C.アルバース ミッドランド B +3Laps
16 23 山本左近 SUPER AGURI F1 TEAM B +4Laps
RT 7 R.シューマッハ トヨタ B DNF
RT 6 F.マッサ フェラーリ B DNF
RT 8 J.トゥルーリ トヨタ B DNF
RT 18 T.モンテイロ ミッドランド B DNF
RT 3 K.ライコネン マクラーレン M DNF
失格 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM B DNQ
※佐藤には青旗無視のペナルティとしてリザルトはく奪の裁定が下された
【ドライバー】 【コンストラクター】
順位 ドライバー コンストラクター 総合
ポイント
1 M.シューマッハ フェラーリ 116
2 F.アロンソ ルノー 116
3 G.フィジケラ ルノー 63
4 F.マッサ フェラーリ 62
5 K.ライコネン マクラーレン 57
6 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 45
7 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 28
8 JP.モントーヤ マクラーレン 26
9 N.ハイドフェルド BMWザウバー 22
10 P.デ・ラ・ロサ マクラーレン 18
11 R.シューマッハ トヨタ 18
12 D.クルサード レッドブル 14
13 J.トゥルーリ トヨタ 12
14 M.ウェーバー ウィリアムズ 7
15 J.ビルヌーブ BMWザウバー 7
16 R.クビカ BMWザウバー 6
17 N.ロズベルグ ウィリアムズ 4
18 C.クリエン レッドブル 2
19 V.リウッツィ トロロッソ 1
20 S.スピード トロロッソ 0
21 T.モンテイロ ミッドランド 0
22 C.アルバース ミッドランド 0
23 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 0
24 R.ドーンボス レッドブル 0
25 井出有治 SUPER AGURI F1 TEAM 0
26 フランク・モンタニー SUPER AGURI F1 TEAM 0
27 山本左近 SUPER AGURI F1 TEAM 0
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 ルノー 179
2 フェラーリ 178
3 マクラーレン 101
4 Honda Racing F1 Team 73
5 BMWザウバー 35
6 トヨタ 30
7 レッドブル 16
8 ウィリアムズ 11
9 トロロッソ 1
10 ミッドランド 0
11 SUPER AGURI F1 TEAM 0
ポイント一覧
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