ベルギーGP決勝レースで、B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが3位表彰台を獲得。6ポイントを挙げたことで、チームは選手権順位を6位とした。佐藤琢磨はレース序盤の13周目にリタイアとなった。
決勝レース当日の天候は、雨こそ降っていないものの、灰色の雲と霧がたれ込め、いつ雨が降りだしてもおかしくない。気温は18℃と、この週末の中では最も低いうえ、午前中にかなりの降雨があり、路面は完全にウェット路面となった。そんなコンディションの中、サポートレースでもクラッシュが続出。荒れた展開のレースになることが予想された。
雨雲が低く立ち込める中、午後2時にレーススタート。10番グリッドからスタートの佐藤が素晴らしいスタートを決め、6番手にジャンプアップ。バトンもすぐ後ろに付け、レース序盤はB・A・R Honda の2台が6、7番手のランデブー走行となった。しかしバトンは、R・シューマッハ(トヨタ)、G・フィジケラ(ルノー)に抜かれ、9番手に後退してしまう。その後10周目のオールージュで、フィジケラが激しくクラッシュし、セイフティカーが導入される。これを機に、ほぼ全車がピットイン。B・A・R Hondaの2人は、いずれもドライタイヤを装着してコースに復帰。しかし路面コンディションの回復は思っていた以上に遅く、次の周には再度ピットイン。チームは再びウェットタイヤへの交換を選択した。まだコースにはセイフティカーが出ているとはいえ、これで佐藤は11番手、バトンは13番手までポジションを落としてしまう。
レース再開となった13周目、1コーナーで佐藤がM・シューマッハ(フェラーリ)と接触し、残念ながらリタイアを喫してしまう。一方のバトンは徐々にポジションを上げ、30周目には6番手まで回復する。そして35周目のバスストップ・シケインで、M・ウェーバー(ウィリアムズ)をかわし、5番手に。さらにその3周後の同じコーナーで、今度はR・バリチェロ(フェラーリ)をパス。表彰台目前の4番手に上がった。
レース終盤の40周目には、2番手を走っていたJP・モントーヤ(マクラーレン)が、A・ピッツォニア(ウィリアムズ)と接触しリタイア。バトンは表彰台圏内の3番手となった。そしてそのまま44周を走りきり、3位表彰台を獲得。バトンの入賞は、フランスGP以来実に7戦連続となる。優勝は、K・ライコネン(マクラーレン)だった。
なお、レース後に行われた審議の結果、佐藤はM・シューマッハと接触したことで、次のレースグリッドが10番降格されるペナルティーを科されることになった。
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