今シーズンも折り返し点を過ぎ、次戦は再びヨーロッパに戻ってのフランスGPとなる。
北米2連戦では、カナダでジェンソン・バトンが自身2度目のポールポジションを獲得。インディアナポリスでもフリー走行・予選でトップに互するパフォーマンスを発揮したことから、チームは後半戦での成功を確信している。チームはアメリカGPでの出来事の後、マニクールサーキットで開催されるフランスGPへのレース出場に熱い思いで臨んでおり、レースに向けた集中テストをスペイン・へレスで実施した。
この3週間はB・A・R Hondaにとって、かなり多忙な日々となりそうである。3人のドライバーはへレスでのテスト終了後、すぐにイギリスへと飛んだ。同国でのモータースポーツのイベントとして最も人気のある、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に参加するためである。
全長4.4kmのマニクール・サーキットは、非常に滑らかな路面と、路面温度の変化に応じてグリップ状態がめまぐるしく変わることで有名である。ドライバーやエンジニアは、その変化に応じていかに最適なマシンセットアップを見つけ出すかで、大いに頭を悩ますことになる。コースレイアウトはヘアピンや中速コーナー、高速シケインとストレートとの組み合わせだが、追い抜きは非常に難しい。数少ないチャンスの一つは、アデレイド・ヘアピンでのブレーキングであろう。
■サーキット情報 マニクールサーキットはフランス中部ブルゴーニュ地方に位置し、1991年以来フランスGPのホストサーキットとなっている。ドライバーやファン達はこのサーキットをしばしば「味も素っ気もない」と評する。しかしここで過去何度も、手に汗握るレースが繰り広げられたことも事実である。最近では1999年のウエット路面でのバトルが、記憶に新しいところだろう。スムーズな路面と広いエスケープゾーンを備えた近代的なコースでありながら、ドライ路面の場合は追い抜きのポイントがアデレイド・ヘアピンに限られるところが、難しいポイントと言える。ここでのラップタイムは、温度によって大きな影響を受ける。他の多くのサーキット同様、極力ストレートでのスピードを落とさずに、高いレベルのダウンフォースが求められる。
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