Lucky Strike B・A・R Hondaは、第9戦アメリカGPを戦うべくカナダからアメリカ・インディアナポリスへと向かった。カナダGPの終わった日曜日の夜、チームはモントリオールのジル・ビルヌーブサーキットで素早く荷造りを終え、約30トンものマシンや資材などをインディアナポリスに向け送り出した。カナダGPでノーポイントに終わった雪辱を、ぜひともここで果たすことが今回の目標となる。
カナダGPでは、ジェンソン・バトン、佐藤琢磨ともに結果を出すことができなかった。しかしB・A・R Honda 007の最新バージョンが確実な進化を遂げた手応えは得ており、次戦ではマシン性能を100%発揮することを目指している。
1909年に建設されたインディアナポリス・モータースピードウェイは、F1全19戦中、2番目に長い歴史を誇る。4.192kmのコースは、インディ500であまりにも有名なオーバルバンクの一部と、低速主体のインフィールド区間から構成される。オーバル部分でのエンジン全開時間の長さは、19戦中屈指である。2週間前に行われたインディ500では、ダン・ウェルドン以下のHondaドライバーが圧勝。新鋭ダニカ・パトリックも、女性としては最上位の4位フィニッシュを果たした。
■サーキット情報 インディ500の舞台となるインディアナポリス・モータースピードウェイでは、2000年からF1-GPが開催されている。F1誘致に情熱を傾けてきたオーナーのトニー・ジョージは、大々的な改修工事に着手。素晴らしいコースを作り上げることに成功した。このサーキットでのオーバーテイクは、他の多くのGPコースに比べて、はるかに容易である。たとえば長いストレートのあとに2速で回る第1、第8コーナーでは、迫力あるバトルが繰り広げられる。ここでもっとも遅いコーナーは、時速約60kmでクリアする第8コーナー。逆に最速のそれは、第13コーナーである。ここは本来オーバルコースの一部分であり、F1マシンは時速320kmもの速度で、全開で駆け抜ける。
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