第4戦サンマリノGP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが3位表彰台を獲得。佐藤琢磨も5位に入り、B・A・R Hondaはダブル入賞を果たした。
肌寒い天候の続くサンマリノGP。決勝レースの行われる午後には雨が降ることも予想されたが、サーキットの上空は時折り青空も広がり、完全にドライ路面でのレースとなった。レーススタートの時点で気温は19℃、路面温度は28℃というコンディションだ。
午後2時にレーススタート。6番グリッドからスタートの佐藤は、1コーナーまでの加速で、M・ウェーバー(ウィリアムズ)をオーバーテイク。しかし、その後抜き返され、再び6番手に。バトンは3番手をキープして、先行するK・ライコネン(マクラーレン)、F・アロンソ(ルノー)を追う展開となった。
8周目、トップを走行するライコネンのマシンが突如スローダウン。次の周にピットに入り、そのままリタイアとなった。これでバトンは2番手、佐藤は5番手に順位を上げる。その佐藤は、ウェーバーの背後にピタリと付けているが、このコースではなかなか抜くチャンスはない。そんなこう着状態が、その後15周以上に渡って続いた。
その均衡が破られたのは、22周目。1コーナーのブレーキングで佐藤が果敢にアタックし、遂にウェバーを抜くことに成功。一方のバトンは最速タイムを連発し、10秒近くあったトップのアロンソとの差を、一気に半分近くまで詰めていった。そしてこの頃より、各マシンが次々に最初のピットインに向かう。佐藤はピットインしたJ・トゥルーリ(トヨタ)の前に出て、一時3番手までポジションを上げたが、23周目にピットインし、5番手でコースに復帰した。
2回目予選で失敗し、13番グリッドからスタートしたM・シューマッハ(フェラーリ)が、驚異的な追い上げを見せ、25周目には3番手にジャンプアップ。コンスタントに1分22秒台のタイムを連発し、20秒以上あったバトンとの差が、40周目には2.8秒にまで縮まってしまう。そして42周目には、バトンのすぐ背後にフェラーリが迫る。アロンソが2度目のピットインで3位に下がり、トップに立ったバトンは、これを必死に抑える。しかし46周目、裏のシケインで先行され、トップを奪われてしまった。
とはいえ、バトンはその後、最後まで危なげない走りを見せ、3番手を確保したままレースを終え、今季初の表彰台を獲得した。一方の佐藤も、終始安定したペースで走行を続け、5位でチェッカー。チームの目標としていたダブル入賞を見事に果たした。優勝は、レース終盤のM・シューマッハの追い上げを最後まで押さえきったアロンソが獲得した。
|