サンマリノGP2日目の1回目予選で、Lucky
Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは5番手、佐藤琢磨は10番手の暫定グリッドを獲得した。
前日に続き、イモラはこの季節にしては気温の低い状態が続いている。上空に晴れ間は広がっているが、フリー走行の始まる午前9時の時点で、気温12℃、路面温度15℃というコンディション。しかも朝露がびっしりと降りていて、路面はしっとりと濡れている。午前中最初のフリー走行セッションは、そんなコンディションもあって、全体的に周回数は少なかった。B・A・R Hondaの2台も、それほど積極的に周回をせず、バトンが12番手、佐藤は13番手タイムだった。
それでも2回目のセッションは、ほぼ完全ドライ路面で行われ、セッション終盤に入ってからの予選に向けたシミュレーション走行では、前日のタイムがどんどん塗り替えられていく。ここでバトンは、昨年自らが出したポールポジションタイムにコンマ3秒差まで迫る、1分20秒058のタイムでトップに立つ。佐藤はチームメイトからコンマ4秒落ちの9番手ながら、5番手から佐藤までのタイム差はコンマ1秒あまり、またトップのバトンから12番手までのギャップも1秒以内という、かなりの接近戦となった。
午後1時からの1回目予選は、気温20℃、路面温度35℃というコンディション。天候は下り坂という予報だが、この時点では青空が広がっている。佐藤とバトンは7・8番目の出走。先に出て行った佐藤は、最初の区間が、直前に走ったN・ハイドフェルド(ウィリアムズ)と全く同タイム。その後もスムーズな走りを披露し、暫定で4番手につけた。
佐藤に続いてコースインしたバトンも、ミスのないアタックで、この時点の暫定ポールシッター、M・シューマッハ(フェラーリ)に続く、コンマ2秒落ちのタイムを出した。午前中の自己ベストにはコンマ4秒及ばないタイムながら、その後アタックに出ていった上位陣も、路面状況が変化したせいか、思ったほどのタイムの伸びは見せない。
最終的にバトンは暫定で5番グリッドを、佐藤は10番手を獲得した。トップタイムから10番手までが1秒差以内に収まるという接近戦の1回目予選を制したのは、マクラーレンのK・ライコネンだった。
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