■ジェンソン・バトン DNF(46周目リタイア) 「まあまあのスタートだったし、マシンも速く、良いペースで走れていたから、きっと上手く行くと思っていたんだ。2周目でフィジケラを抜こうとした時、彼が前に出てきたおかげで3番手ポジションを落としてしまったよ。20周を過ぎた頃から、ギアシフトの感じが悪くなり、ブレーキも磨耗の兆候が出始めたんだ。そのおかげで、すごく気を遣って走らなければならなくなった。最後のピットストップの時、ピットクルーは左フロントブレーキを調べるため、タイヤを外したんだ。でも、そうしなければいけないってことは、もうレースは終わりだって言うようなようなものだけどね。ギアを1速に入れて出ようとしたんだけど、クラッチのトラブルで再スタートできなかった。ピットクルーは頑張ってくれたけれど、ピットレーンの出口で止まってしまったんだ。イモラに向けては2週間のテスト期間があるから、マシンの信頼性を上げるため、ハードに仕事をしなければならない。次は新しいマシンパッケージで、きっと速い車にしてみせる。だから、次のサンマリノが本当の開幕になると思うよ」
■佐藤琢磨 DNF(27周目リタイア) 「リタイア直前までは良いレースだったと思うので、とても残念でなりません。良いスタートを決められましたし、レース序盤、何位かポジションを上げることができました。とても興奮した、楽しいレースでした。このサーキットはブレーキに厳しいサーキットで、磨耗の問題を抱えてしまいました。ピットストップの際、ルーベンスの前でコースに戻れたように、チームは素晴らしい仕事をしてくれただけに、今回の結果はとても残念です。この先をポジティブに考え、次の2週間のテストで、イモラに向けての開発を頑張ります」
■ジェフ・ウィリス B・A・R Hondaテクニカルディレクター 「レースでの良いパフォーマンスを期待していただけに、2台揃ってのリタイアという結果は、明らかにフラストレーションが溜まるものだ。琢磨のリタイアはブレーキ磨耗のトラブル、ジェンソンは最後のピットストップの際のクラッチの問題だったが、リタイアするまでには、トラブルだけでなく良いこともあった。最初のピットストップまで、2人のドライバーとも、今日の予選で多くの燃料を搭載した我々の作戦が上手く行ったことを証明してくれたほか、琢磨の最初のピットストップでは、バリチェロを押さえることもできた。ジェンソンはブレーキの問題を抱えながらも、ファーステストラップでは5番手タイムで、7番手までポジションを上げた。琢磨も良いスタートを切り、3ラップ目で13位から8位に、リタイアした時点では6位までポジションを上げるなど、2人のドライバーとも、良く走ってくれたと思う。ブレーキとクラッチのトラブルの原因は、至急究明する。次の2週間のテストでは多くの新しい部品をテストし、イモラでの新エンジン投入と併わせ、車体のパフォーマンスの向上に専念する」
■ニック・フライ B・A・R Honda CEO 「ジェンソンと琢磨がトップ6圏内で走り、ピットストップではフェラーリを押さえることができたことは励みになることだ。ジェンソンはポイント圏内の良いポジションでレース後半を走っていただけに、2台揃って別々のトラブルでリタイアしたことは、非常に残念でならない。空力のパフォーマンスと信頼性の向上については、ヨーロッパラウンドのキックオフとなるイモラでポイントを獲得できるよう、見直すつもりだ。チームの今季の目標は初優勝であり、残り16戦でそれを達成できるよう、チームのリソース、技能、特性を最大限に活かさなければならない」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリング・ディレクター 「チーム全員にとって、とにかくフラストレーションが溜まる1日になってしまいましたが、ドライバーはマシンの持つパフォーマンスを全て引き出し、良くやってくれたと思います。この状況を打破するため、次のレースまでの3週間の間に全力を尽くします」 |