イタリアGP初日予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaの2人はジェンソン・バトンが11番手、ジャック・ビルヌーブは13番手に終わり、明日の2日目予選をビルヌーブが8番手で出走、バトンは10番手で出走することになった。
今や全16戦中、唯一の高速サーキットと言えるモンツァサーキット。メインストレートでの最高速は、時速360kmにも達する。そしてエンジン全開率も70%を超え、エンジンのタイムへの貢献度が最も高いと同時に、それにかかる負担も最大のコースと言える。B・A・R Hondaはここで前週、3日間にわたる集中テストを行ない、イタリアGPの初日に臨んだ。
秋晴れの下で行われた午前中のフリー走行は、1分21秒台に7人のドライバーが並ぶという、僅差のセッションとなった。そしてジェンソン・バトンが7番手につけて、幸先の良いスタートを切った。ジャック・ビルヌーブは、セッション序盤にトラブルが発生し、セッティングを煮詰めることが出来ず15番手。トップタイムはR・バリチェロ(フェラーリ)だった。
午後も引き続きサーキットの上空には青空が広がった。気温は27℃と、秋とは思えない陽気となった。時おり強い風が吹いて、モンツァ公園内に落ちた枯れ葉が、コース上を舞っている。
初日開始後30分。10番手出走のバトンがコースに出ていく。特に大きなミスはなかったが、アンダーステアが強く、思ったほど各区間でペースが伸びず1分22秒495のタイム。午前中のフリー走行の自己ベストよりコンマ6秒近く遅いタイムとなり、暫定8番手。
そして終了15分前にビルヌーブがコースイン。彼にも大きなミスはなく、午前中のタイムよりコンマ3秒ほど速かったものの、1分22秒858のタイム。暫定トップのJP・モントーヤ(ウィリアムズ)の2秒2遅れの暫定12番手につけた。
結局初日予選はバトン11番手、ビルヌーブ13番手に終わり、明日の2日目予選をビルヌーブが8番手で出走、バトンは10番手で出走することになった。トップタイムはモントーヤだった。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「残念ながら午前中のタイムを大きく上回ることが出来ませんでした。でも、ここは良い成績を出せる可能性があるので、残りの2日間を頑張ります」
●ジェンソン・バトン 11番手 1分22秒495
「タイムアタックは上手く行ったと思うけれども、朝のフリー走行の時の方がタイムが良かったので、ちょっとがっかりだな。朝に比べると滑りやすくなっていて、ハイスピード・コーナーではアンダーステアが強く出ていたんだ。でもまだ金曜日だし、明日明後日はもっと良くなると思うよ。今日は風が強く、落ち葉も沢山落ちていたから、明日コースのコンディションが今日よりも良くなって来たら、トップテン内に食い込む事は確実だね。先週のテストでは性能の劣化が少ないタイヤを見つけることが出来たので、諸々の条件が揃えばずっと良くなると思うよ」
●ジャック・ビルヌーブ 13番手 1分22秒858
「今日は午前中のフリー走行で、電気系のトラブルの為に予定していた項目を消化しきれず、不満が残る結果となってしまった。おかげで予選用のセットアップを煮詰める事が出来なかったので、午後の予選は、明日の最終予選で程よいスタート順位を得るために、きちんと周回する事に集中したんだ。明日は問題さえ起きなければ、今日とは全然違って、良い日になると思うよ」 |