ドイツGP初日予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは12番手タイム。ジャック・ビルヌーブは、タイムアタック開始直後にスピンを喫し、タイム計測を出来ず19番手に終わった。
テスト禁止期間に入ってから、初のレースとなるドイツGP。ヨーロッパの猛暑は峠を越したとは言え、午前中のフリー走行の時点で気温は既に25℃を超え、熱い幕開けとなった。最初のフリー走行では、過去数戦の傾向がここでも繰り返され、上位にはミシュランタイヤ勢が並んだ。そんな中、ジェンソン・バトンがブリヂストンユーザーではベストポジションの7番手につけ、トップのD・クルサード(マクラーレン)からコンマ66秒差の1分16秒187と、まずまずのスタートを切った。ジャック・ビルヌーブは12番手だった。
午後も依然として気温は高く、30℃に達した。しかし雲が日差しをさえぎると、路面温度は一気に数℃も下がってしまう。アタックのタイミングによっては、タイムに少なからず影響が出ることが予想された。
午後2時の定刻に初日予選が始まった。セッション中盤に差し掛かる頃、10番手に出走のバトンがコースイン。最初の区間は、暫定ポールのR・シューマッハ(ウィリアムズ)に比べ、コンマ2秒も違わない快走を見せるも、それ以降の、特に低速区間で差が広がってしまい、結局1秒3遅れの暫定10番手タイム。
その約10分後に、14番手のジャックがコースイン。ところがアタック開始直後の1コーナーで態勢を崩してスピン。マシンはどこにもぶつかることなくコースに復帰するが、アタックを続けずにピットに戻った。最終的に、ジェンソン・バトンは12番手。ジャック・ビルヌーブは、今回のドイツGPからの参戦となるN・キエサ(ミナルディ)がトラブルでタイムアタック出来なかったため、19番手で初日予選を終えた。この日のトップタイムは、R・シューマッハ(ウィリアムズ)だった。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development 「今日の予選は、タイムが非常に接近していて面白かったですね。B・A・R Hondaのドライバーは2人とも果敢に攻めてくれました。でも大事なのは明日の最終予選です。明日はジャックが2番目、そしてジェンソンがセッションの半ばにアタックする事になるので、面白くなると思いますよ」
●ジェンソン・バトン 12番手 1分15秒754 「まあまあの出来かな。スタジアムセクション始めの左ヘアピンのあたりではオーバーステア気味で、若干タイムをロスしてしまった。今日はあれで精一杯だったけど、明日はもっと良い結果を出せるように頑張るよ。フェラーリのマイケルと比べると、僅かにコンマ3秒しか離れていないんだけど、今のところはウィリアムズとの間に、更に大きなギャップが空いてしまっている。でも、まだ分からないよ。多くのドライバーが、予選は良いけれど、レースではどうなるか分からないようなタイヤの選択をしているように思えるから、その選択が本番でどう出るか見てみないとね」
●ジャック・ビルヌーブ 19番手(計測タイムなし) 「最初のコーナーには、少しばかり速く入り過ぎてしまったよね。午前中のフリー走行の後で、幾つかセットアップを変えたんだけど、その影響が予想よりも大きかった。マシンが横を向いてしまい、コントロール出来なくなってしまった。マシンは、そこまでとても調子良かったんだけど、突然リヤが少し滑り始めたんだ。でも、それはとてもゆっくりした動きだったので、驚くほどのことではなかった。マシンバランスは良いと思うし、今朝の様子だと中古のタイヤでも調子が良さそうだ。でも、明日の最終予選ではなく、今日の出来事で良かったよね。明日の最終予選で良い成績を得るには、まだ沢山やらなきゃいけないことがあるね」
|