イギリスGP初日予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが9番手、ジャック・ビルヌーブは13番手という結果だった。
B・A・R Hondaはこのグランプリに、主に空力系を大きく見直した改良型マシンを投入。エンジンも好燃費はそのままに、いっそうパワーアップしたバージョンが搭載されている。B・A・Rはシルバーストーンサーキットの近くにファクトリーを構え、Hondaの前戦基地HRDもイギリスに置かれている。チームのホームGPに、期するところは大きい。
GPの前週まで記録的な暑さが続いたイギリスだが、この週末はそれも一段落。初日予選の行われる金曜日も、朝方は青空が出ていたが、午前中のフリー走行の頃には上空は雲に覆われ、そして午後2時からの予選は、細かい霧雨の舞う中で始まった。予選開始の10分前には、「ウェットトラック」が宣言されたが、路面が濡れるまでは至らなかった。
11番手出走のバトンがコースインした午後2時30分すぎには、霧雨はほぼ止んで完全ドライ路面だが、路面にはまだ十分にゴムが付いていない状態だった。最初の区間で一瞬リヤをスリップさせ、タイムロスしてしまう場面もあったが、暫定8番手のタイムを出す。
そして13番手出走のビルヌーブ。一時霧雨の雨脚が強くなったこともあってか、第一区間のタイムが思ったほど伸びなかった。そのためバトンからコンマ5秒遅れのタイムとなり、暫定10番手。最終的には、地元GPとなるバトンが9番手、ビルヌーブが13番手のポジションで初日予選を終えた。この日のトップタイムはM・シューマッハ(フェラーリ)が獲得した。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「エンジンのドライバビリティーや、シャシーのセットアップはまだ改善の余地がありますので、今晩調整して、明日は2人ともトップテン内に入れるように頑張ります」
●ジェンソン・バトン 9番手 1分20秒569
「走り自体は悪く無かったよ。わずかに小雨が降り始めたんだけど、どういうわけか今朝よりもずっとグリップが良かった。最高のラップとは言えなかったね。もっと速く走れたとは思うけど、前回のレースと比べてもマシンが確実に進歩していることは確かだ。新しいボディーパーツはすごく良いから、もう少し良い結果を期待していたんだけどね。明日はもっと上を狙って頑張るよ。セットアップに関しては、まだまだやる事が沢山残っているね」
●ジャック・ビルヌーブ 13番手 1分21秒084
「アタックラップ前半はマシンの調子が良かったんだけれども、最後の2つのコーナーに差し掛かる頃にはタイヤがダメになってしまった。特に滑りやすいような事は無かったんだけれども、第1コーナーへの進入の際は、どれだけグリップするのかがつかみにくかった。今日はいろんなセッティングを試してみたんだけど、ジェンソンが試したタイヤの方が良かったみたいだから、明日はそれを使ってみるつもりだ。今回は何箇所もマシンをアップグレードしており、確実に一歩前進している。あと何をすべきかはもう分かっているので、明日は頑張るよ」
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