スペインGP2日目予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは、堂々5番手3列目のグリッドを獲得。今季チーム最上位のグリッドから、明日のレースをスタートする。ジャック・ビルヌーブは11番手グリッドからのスタートとなった。
スペインGP2日目は、前日以上に晴天に恵まれ、サーキット上空には雲一つない。朝のうちは気温20℃程で過ごし易かったが、午後になるとかなり暑くなることが予想された。このコースはタイヤのグリップ性能低下の影響が顕著に出るため、レース本番での安定したペース維持が課題の一つとなる。また、予選一発での速さとどう両立させるか、午前中のフリー走行では、各チームとも午後の予選に向けたセッティングの試行錯誤が続いた。
B・A・R Hondaの両ドライバーは積極的に周回を重ねたが、ジャック・ビルヌーブは昨日からのセットアップをなかなか煮詰めきれず、フリー走行終了間際に高速コーナーでコースアウト。マシン後部を大破させて、タイムも12番手にとどまった。一方ジェンソン・バトンは8番手と、午後の予選に向け、まずまずの仕上がりを見せた。
午後2時の予選開始時点では、天候は依然として快晴ながら、温度は気温23℃と思ったほど上がっていない。路面温度も35℃と前日よりも低い。午後2時20分に、前日の初日予選で12番手だったビルヌーブがコースイン。スムーズな走りで1分19秒563と、ここまでに計測した9人中、暫定3番手の順位。
前日5番手タイムを出したバトンは、16番目の出走。この時点での暫定ポールポジションは、地元スペインのF・アロンソ(ルノー)。アタックを開始したバトンは、最初の区間でアロンソの僅か100分の3秒差。それ以降の区間でギャップはやや開いたものの、1分18秒704のタイムを出し、暫定2番手のグリッドにつけた。
その後、上位の3人に抜かれたものの、最終的にジェンソン・バトンは5番手グリッドを獲得。今季のB・A・R Honda最上位のポジションから明日のレースを戦うことになった。ジャック・ビルヌーブは11番手だった。トップタイムは初日予選に続きM・シューマッハ(フェラーリ)で、2戦連続のポールポジション獲得となった。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「3列目と6列目からのスタートならば、更にポイント獲得の可能性は十分あると思います。これまでのところは総じて順調に進んでいますから、明日の決勝に向けても結構ポジティブですよ。2人とも頑張ってくれると思います」
●ジェンソン・バトン 5番手 1分18秒704
「今日の5番手獲得は本当に嬉しいよ。確かに速く走れたようには思えたけれど、実はミスもあったんだ。幾つかのコーナーで攻めすぎてしまって、少しオーバーステアになってしまった。でも、この傾向は明日のレースまでに直せることだからね。今のところ、この週末はとても順調だよ。レースに向けて確実に速くなったし、それを今日の予選で証明出来たからね。僕達のレース戦略は正しい方向に向いていると思うから、明日はチームにとって良い結果を残せるように頑張るよ」
●ジャック・ビルヌーブ 11番手 1分19秒563
「特別良い出来と言うことではないけれど、上手く行ってとてもハッピーだよ。昨日と比べ、それぞれのレース戦略の違いを考慮すると、僕ら2台のマシンの差は大分近づいたよ。昨日はセッティングの方向を見失ってしまい、とてもドライブ出来るようなしろものでは無かったけれど、今日はその分を挽回出来たと思うよ。僕らのレース戦略には満足している。ジェンソンの走りで、 マシンのセットアップがレースに向けて上手く行っていることは証明出来たね。他のブリヂストンタイヤ勢と比べて見ても、うちは結構速いと思うよ」
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