Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは、スペインGP初日予選で5番手タイムを出し、好調なスタートを切った。ジャック・ビルヌーブは12番手だった。
GP初日のカタロニアサーキットは晴天に恵まれた。午前中のフリー走行では、ミシュランタイヤ勢が上位を独占。B・A・R Hondaの両ドライバーは、全チーム中最多の52周をトラブルフリーで走行し、レースセッティングの確認を行った。その中で、ジェンソン・バトンがブリヂストンタイヤ勢でベストタイムを記録した。
午後2時の予選開始時には、路面温度は40℃近くまで上がり、午前中と比べハンドリングに変化が生じる路面コンディションとなった。序盤に出ていった上位陣の中では、ニューマシンを投入したフェラーリが3番手以下にコンマ7秒以上の差をつけて、トップ2を独占した。
セッション中盤。第3グループのトップで、ジャック・ビルヌーブがアタックに出て行く。終盤、若干のミスを犯したが、ウィリアムズ勢の2台の間に割って入る形で、8番手タイムを獲得。すぐ上のR・シューマッハとは、僅か100分の5秒差しかなかった。
続いてジェンソン・バトン。最初のセクションで、ジャックのタイムを既にコンマ3秒以上縮めている。そのハイペースを次の区間も維持して、上位ポジションの獲得が期待された。そのままほぼノーミスでフィニッシュラインを通過し、1分17秒613のタイムで、フェラーリの2台、ルノーに続く、暫定4番手を獲得。その後順位を一つ落としたものの、最終的に5番手。初日予選としては、開幕戦に続く好パフォーマンスを見せた。この日のトップはM・シューマッハ(フェラーリ)だった。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「今朝の練習走行では、2人のドライバーで合計52周をトラブルフリーでこなす事が出来ました。午後の予選ではジェンソンがとても良いパフォーマンスを見せてくれ、決勝に向けて期待をもたせてくれましたね。2人とも予選2日目の明日に向けて頑張ってくれることと思います」
●ジェンソン・バトン 5番手 1分17秒613
「今日は5番手のタイムを出す事が出来て嬉しいよ。今朝の練習走行の時点では、高速コーナーで僅かにリア周りがブレる症状が残っていて、予選までに直せるかどうか心配だったんだ。セッティングを少し変えてみたら、上手く収まったから良かった。おかげで予選の計測ラップは全てが上手く行って、とてもスムーズに感じた。スタートがこんな風に上手く行くと、2日目の予選も日曜日の決勝もマシンに対する信頼感が増して良いよね。今回はエンジンも車体の空力パーツもアップグレードされているんだけど、これらの改良の成果が徐々に現れて来ていると思う。このまま順調に行けば、日曜日にはトップ6に食い込めると信じたいね」
●ジャック・ビルヌーブ 12番手 1分18秒461
「今日は1日中とにかく運転しづらかった。でも、計測ラップ自体は特に出来が悪いとは感じなかったよ。だから、今日の結果にはちょっとがっかりだね。ロングランでは結構コンペティティブなんだけれど、ただ新品タイヤをセットした時には、きちんとそれを使い切ることが出来ないんだ。ジェンソンのタイムを見る限り、我々のマシン自体は速いみたいだから、何故僕のタイムが上がらないのか、今晩中に解析しないとね」
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