ヨーロッパラウンド緒戦となるサンマリノGP。その初日予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが6番手、ジャック・ビルヌーブが7番手のタイムを獲得。最新スペックのエンジンを投入し、好調なスタート切った。
2週間前のブラジルGPから一転、朝から快晴に恵まれたイモラサーキット。午前中のフリー走行では、中盤過ぎにビルヌーブがシフト制御系のトラブルによって1コーナーで止まってしまうアクシデントに見舞われたが、ジェンソン・バトンは順調に周回を重ね、総合6番手タイム。
午後も快晴。気温20℃、路面温度32℃、そして微風という絶好のコンディション下、第1回目の予選が始まった。現時点の選手権順位順に、K・ライコネン(マクラーレン)以下が出走して行く。しかし、何故かタイムが伸びず、ドライバーの多くが午前中に出した自己タイムを更新出来ない。その中で、午前中は中団に沈んだフェラーリ勢が速さを発揮し、上位10人が走り終えた時点で1−2位を占める。
予選開始後28分、11番手のビルヌーブがアタックに出て行く。Hondaエンジンの最新スペックが、ひときわ甲高いエキゾーストノートを響かせる。最終区間で若干タイムロスしたものの、きれいにまとめて1分21秒926。この時点でマクラーレンの2台を抜いて、5番手に付けた。
続いてジェンソン・バトン。第1区間はビルヌーブから僅か1000分の1秒差。ジャック同様第2区間でタイムをロスするものの、最終区間でリカバリーし、ビルヌーブを約100分の3秒しのいで、この時点の5番手を獲得。その後最終的に一つ順位を落としたものの、バトン6番手、ビルヌーブ7番手の順位を獲得。初日予選としては、開幕戦オーストラリアGP以来の好ポジションで明日の最終予選に挑むこととなった。
●中本修平 エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「悪くは無いですけれども、まだまだ満足とは言えませんね。ただ、今日の予選では2人とも順当に10位以内のタイムを記録していますので、日曜日の決勝でも十分ポイント獲得の可能性があると思います」
●ジェンソン・バトン 6番手 1分21秒891
「午前中のセッションは決して順調とは言えなかった。マシンのバランスが悪くて、とにかく調子が悪かった。でもセットアップを変更して予選に挑んでみたら、まるで別物みたいに良くなっていたんだ。ただ、朝とあまりにも違っていたために、限界が分かり辛かったね。若干オーバーステア気味で、ミドルセクターで少しタイムをロスしてしまったけれども、総じて良い出来だったと思う。今回は新しいスペックのエンジンが投入されている。常に進化させる必要はあるにせよ、第一ステップとしては良いと思うよ」
●ジャック・ビルヌーブ 7番手 1分21秒926
「予選ではうまく走れたから良かったけれども、3レース連続で朝のセッションで走りこむことが出来なかったのは残念だね。練習走行の際にソフトウェアに問題が発生して、ギアシフトの調子が悪くなってしまったんだけど、予選のときも同じ症状が出てしまったために、限界まで責める事が出来なかった。もっと速く走ることが出来るはずだけど、少なくとも明日の最終予選のためには良いポジションが確保出来たと思う」 |