Honda Racing F1 Teamは26日、合計3日間にわたる、新車RA107の2007年初テストを、スペイン・カタルニアサーキットで終えた。
これに先立ち22日にイギリス・シルバーストーンでシェイクダウンを終え、バルセロナでは初日24日にまずチェック走行、そして翌25日には一般へのお披露目に加えチーム首脳やドライバーの記者会見も行った。
この週のテストは、RA107を初めてサーキットで走らせ、基本システムが予定通り機能することを確認するのが主要目的だった。それに加え、2月に予定されているバーレーンテストや、シーズン序盤のレースは、かなりの高温下での走行が予想される。それに備えてのエンジン冷却評価も、重要なメニューだった。
初日から2日間はルーベンス・バリチェロ、最終日はジェンソン・バトンがRA107のステアリングを握った。2人はこの3日間で合計178周、距離にして823kmを走破した。
一方でチームは、3日間にわたってRA106も走らせた。旧車でのテストは、今後数週間続けられる予定だ。このマシンでは初日にバトン、2日目以降はクリスチャン・クリエンがドライブし、RA106は新しい電子制御システム、そしてブリヂストン・ポテンザタイヤの評価に使用された。
■ジェンソン・バトン 「今回テストの主な目的は、セッティング変更や、マシンバランスを自分の好みに変えるなど、基本的な作業だった。それはかなり早い段階で達成されたし、感触もいい。かなりの距離も稼げたしね。とはいえ3月の開幕戦までに、やるべきことは山ほどあるし、もっともっと進化する必要があると思う。たった1日の初テストとしては、とても生産的だった。でもまだ始まったばかりだよ」
■ルーベンス・バリチェロ 「非常にエキサイティングなテストだった。新車RA107を走らせることができて、とてもうれしいよ。チームはすばらしい仕事を成し遂げてくれた。まだ改良パーツが完全に組み込まれていないにもかかわらず、マシンはすでに旧車と同じペースを出せているしね。もちろん開幕戦のグリッドに並ぶまでには、まだまだやるべきことは多い。でも今週のバルセロナでは、新車の感触を大いに楽しめた。来週のバレンシアテストはさらに進化を遂げると思うので、楽しみでならないよ」
■ジャッキー・エッケラート エンジニアリング・ディレクター 「今週のテストの目的は、どんな新車でも必ず行う基本的なチェックだった。他にもエンジン冷却や、エンジン、ギアボックス両方のオイルシステムなど、すべてが的確に機能しているかどうかを確認した。
木曜日にジェンソンがドライブした際、ちょっとしたトラブルでマシンがコース上で止まってしまった。これは、この前日にルーベンスが走った後、夜を徹してのマシンリビルドによる問題だった。トラブルを解決した後は、ルーベンスが午後から51周をこなし、さらに最終日にはジェンソンが86周を走行した。
今回の走行で得られた空力データは、事前に風洞で得たものと非常に高い相関があり、この結果には、大いによろこんでいるよ。マシンの信頼性も確認できたし、来週のバレンシアテストではセットアップ評価に移る予定だ」 |