MENU

HONDA

検索
07.オランダの自転車事情

 空港に部品を受け取りに行ったり、その部品を組み込んでザンドフルトのコースへ出かけたりしているうちに、アムステルダム付近の様子も少しづつ分ってきた。
 一番驚いたのは何と言っても自転車の多い事だ。少しでも高い所があれば削って、その土で堤防を築き浅い海を埋め立てて、国土を広げてきた真っ平らな国だから坂道はない。あったとしても地面と殆ど同じ水面の川を越える橋ぐらいのものだ。
 川と言ったが、間違いかもしれない。オランダには至る所に水路があり、それが川なのか運河なのか、日本人には区別がつかないからだ。
 車で郊外を走っていると、突然大きな貨物船が畑を横切って行くのに出くわしたりする。
それは運河で堤防が高くないから船は畑の土の上を走っている様に見える。
 雨が降り続いても、日照りでも同じ水位に管理された水路が縦横に張り巡らされた真っ平らな土地が何処までも広がっている。正に自転車で走るのにぴったりに仕上がっているのがオランダなのだ。
 その自転車に乗っている格好が面白い。
オジサンは素足に木靴で、オバサンはスカートをひるがえしながら、紳士はネクタイをなびかせ、子供は幅の広いランドセルを背負って、若い二人は肩を抱き合ったまま並んで走る。雨が降り出せば、体の前面に新聞紙を風で張り付けて走る。車道と歩道の間には必ず自転車専用レーンが付いている。
 店の前には、車輪がぴたりと入る幅で深さ15cm位の駐輪溝が並んでいる。そこに自転車を突っ込んで置くだけで、自転車は真っ直ぐに立っている。
 これが無い所では車道と歩道の段差を利用する。低い車道に置いた自転車を少し歩道側に倒し、真下まで踏み下ろしたペダルを上の歩道の端に乗せてスタンド代わりにする。自転車王国ならではの工夫に感心させられた。