F.C.C. TSR Honda Franceは、エストリルで行われた2019-2020のFIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦にジョシュ・フック、フレディ・フォレイ、マイク・ディ・メリオの3名で参戦。2020年型のCBR1000RR-R FIREBLADE SPを駆り2位に入賞し、シーズン総合3位となりました。

最終戦に臨んだF.C.C. TSR Honda Franceは、前回のル・マンでの勝利で総合トップのSuzuki Endurance Racing Teamと40ポイントの差で2位につけており、ほかの8チームも含め、今シーズンのタイトルを争う可能性がある状態で最終戦を迎えました。

例年であれば、7月に行われる鈴鹿８耐レースが最終戦となりますが、今シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、いくつかのレースが中止になるなど、カレンダーが変更され、ル・マン24時間レースは大幅に遅れて開催されました。エストリルでの12時間レースが最終戦となり、どのチームにとっても新たな挑戦となりました。F.C.C. TSR Honda Franceは、初日のプラクティス走行から好調な走りを見せ、タイトル争いに向けて、意欲的に取り組みました。

力強い走りを見せ、予選で2番手につけていたディ・メリオが最初のライダーとして12時間レースをスタート。フラッグが振られると、朝の冷え込んだ気温の中、タイヤが温まるにつれて順位を入れ替えながら、1周4,182kmのサーキットのオープニングラップを必死に駆け抜けました。最初のピットストップでライダーはフックに交代し、F.C.C. TSR Honda Franceは6番手となりました。

残り8時間を切った時点で、トップ10に入っていなければタイトル獲得のチャンスがないSuzuki Endurance Racing Teamが4番手まで後退したことで、チャンピオンシップの争いは分からなくなりました。各チームのピットインにより順位を入れ替える中、Honda勢は、トップのYART - YAMAHAにプレッシャーをかけ続けました。

レース開始から約11時間20分後、F.C.C. TSR Honda Franceは、最後のピットインを行い2番手。トップのYART – YAMAHAとの差は、1分10秒ほど。この時点で、YART – YAMAHAは最後のピットストップを終えていませんでした。しかし、最後の数分でピットに入ったYART – YAMAHA は、CBR1000RR-R FIREBLADE SPの数秒前でコースに戻りました。421周となったレースをディ・メリオが完走させ、チームはトップから24.5秒差での2位となりました。

F.C.C. TSR Honda France はEWCの2019-2020年シーズンを総合3位で終えました。タイトルを獲得したSuzuki Endurance Racing Teamとは24ポイント差でした。F.C.C. TSR Honda Franceは昨年12月に行われたセパン8時間レースで総合12位でしたが、ル・マン24時間レースで見事に優勝し、総合順位を2位まで浮上させました。

EWCの来シーズンの計画はまだ発表がされていませんが、F.C.C. TSR Honda Franceは新型CBR1000RR-R FIREBLADE SPのデビュー戦となったル・マンで優勝を果たし、今週末のエストリル12時間レースを2位で終えたことで、そのポテンシャルを見せつけました。来シーズンもこの勢いのままスタートを切りたいと考えています。