Round 03スロバキア
2019年5月11日(土)・決勝
スロバキアリンク8時間耐久レース
スロバキア・リンク
FIM世界耐久選手権(EWC)の第3戦スロバキア8時間耐久レースが行われ、F.C.C. TSR Honda France(フレディ・フォレイ、マイク・ディ・メリオ、ジョシュ・フック)が、トラブルに見舞われながらも果敢に追い上げ、3位表彰台に登壇しました。前戦ル・マン24時間耐久レースで2位に入ったHonda Endurance Racing(ランディ・ドゥ・プニエ、セバスティアン・ジンバート、ヨニー・ヘルナンデス)も、8位入賞。ポイントランキングでは、F.C.C. TSR Honda Franceが5位、Honda Endurance Racingが6位につけています。
今回は、天候に振り回されるレースウイークとなりました。木曜日に行われた予選はウエットコンディションで行われたものの、レースは一転して晴れ模様に。しかし、残り3時間に差し掛かるころから雨が断続的に降り、チームにとってはウエット、ドライ、どちらのタイヤを選択するか、非常に難しい展開となりました。
F.C.C. TSR Honda Franceは、序盤でマシンにマイナートラブルが発生してピットイン。修復作業を行い、27番手でコースへと復帰します。ここから、3名のライダーがプッシュして追い上げ、レコードタイムをマークする走りも披露しながらポジションアップ。レース後半の雨と日差しが入り交じる難しいコンディションにもうまく対応し、3位でフィニッシュしました。
Honda Endurance Racingは、トップ争いを繰り広げていましたが、ドゥ・プニエがコースアウトしてタイムロス。しかし、雨が降り出してきたタイミングでばん回を果たし、ヘルナンデスのスティント終了時には2番手まで順位を上げていました。その後、ドゥ・プニエのスティントでチームはスリックタイヤを履く決断をしましたが、これが裏目に出て再びコースアウト。最終スティントはジンバートが担当し、8位でレースを終えました。
今季のEWCは残り2戦。次回は6月9日(日)決勝のドイツ・オッシャースレーベン8時間耐久レース。その後、7月28日(日)に最終戦の鈴鹿8時間耐久ロードレースが開催されます。
藤井正和|F.C.C. TSR Honda France総監督
「ル・マンの惨敗から、立て直しを目論んでここスロバキアに来ました。100%ではありませんが、それが結果に現れたと思っています。満足はしていないが、しぶとくタフなレース、次につながるレースができたと思います。次のドイツ(オッシャースレーベン)で差を詰め、できれば追いつき、最終戦の鈴鹿で逆転するつもりで、残り2レースに全力を尽くします」
ランディ・ドゥ・プニエ|Honda Endurance Racing(8位)
「今日の結果にはがっかりしています。レースの大半の時間でトップ争いをしていましたし、難しいコンディションの中で、我々がコース上で最速のチームだったと思います。スリックタイヤでコースインしたときにコースはウエットになり、ヨニーがソフト側のレインタイヤに履き替え、首位の座を失いました。しかし、彼は順位を取り戻すべく果敢に攻めてくれました。その後、私はフロント、リアともにスリックタイヤで出ましたが、運悪くウエットパッチに乗ってしまい、転倒を喫しました。レース中プッシュし続け、勝てるだけの力があっただけに残念です。チームも、チームメートもすばらしい仕事をしてくれましたが、私が転倒してしまって申し訳なく思っています。ただ、これがレースであり、プッシュしなければ勝利は得られません。次のドイツまで1カ月ありますので、巻き返しを図り、優勝を目指します」
セバスティアン・ジンバート|Honda Endurance Racing(8位)
「レースですから、こういうことも起こり得ます。優勝したYARTと首位を争っていましたが、勝つためにはプッシュしなければならず、両チームともに攻めた走りを繰り広げていましたし、私も、ヨニー、ランディも、勝つために全力を尽くしました。ランディが転倒したコーナーはドライでもグリップの低い場所で、私もそこで危ない思いをしていたので、ウエットでは尚更だと思います。残り1時間の時点でトップだったのに、最終的には8位でした。ポイントを獲得できたことはよかったですし、我々が最速であることも示せました。オッシャースレーベンまでは時間がないので、前を向かなければなりません。ポイント獲得を果たし、ランディにケガがなかったこと、これが重要です」
ヨニー・ヘルナンデス|Honda Endurance Racing(8位)
「レースウイークの走りはずっとよかったので、その点では満足しています。チーム全員が本当にすばらしい仕事を果たしたと思います。今日起きたことは、レースなので仕方ないことです。転倒によって勝利を逃しましたが、ランディは難しいコンディションの中、スリックタイヤというリスクを背負って攻めた走りをしてくれました。予選結果も含め、チームはレースウイーク全体を通してよかったと思います。私自身も向上できていますし、改善点も見つかりました。ドイツでは再び勝利を目指して戦いたいと思いますし、今度は最後までそれが続くことを願っています」
順位 | No. | チーム | マシン | 周回数/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 7 | YART - YAMAHA | ヤマハ | 218 |
2 | 2 | Suzuki Endurance Racing Team | スズキ | +1Lap |
3 | 1 | F.C.C. TSR Honda France | ![]() |
+1Lap |
4 | 13 | WEPOL Racing | ヤマハ | +3Laps |
5 | 333 | VRD IGOL PIERRET EXPERIENCES | ヤマハ | +3Laps |
6 | 72 | Junior Team LMS Suzuki | スズキ | +5Laps |
8 | 111 | Honda Endurance Racing | ![]() |
+6Laps |
順位 | No. | チーム | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 2 | Suzuki Endurance Racing Team | スズキ | 113 |
2 | 11 | TEAM SRC KAWASAKI FRANCE | カワサキ | 103 |
3 | 13 | WEPOL Racing | ヤマハ | 99 |
4 | 7 | YART - YAMAHA | ヤマハ | 87 |
5 | 1 | F.C.C. TSR Honda France | ![]() |
79 |
6 | 111 | Honda Endurance Racing | ![]() |
75 |
14 | 55 | National Motos | ![]() |
25 |
26 | 26 | Zuff Racing Team | ![]() |
6 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | ヤマハ | 153 |
2 | ![]() |
128 |
3 | カワサキ | 128 |
4 | スズキ | 114 |
5 | BMW | 55 |