DAKAR RALLY 2013

DAKAR RALLY 2013 もっと楽しむための豆知識

  • Rule ルール

このイベントを主催しているのはだれ?

アモリー・スポーツ・オーガニゼイション(Amaury Sport Organisation)、通称A.S.O.(エイ・エス・オウ)というフランスの団体が主催しています。

A.S.O.は、ダカールラリー以外にも多くのスポーツイベントを主催しています。世界最高峰の自転車ロードレースといわれる「ツール・ド・フランス」や、陸上の「パリ国際マラソン」、さらにはフランスでのプロゴルフツアー、海洋競技ではセーリングイベントも手がける、フランスの老舗イベントオーガナイザーです。

リエゾンとスペシャルステージ(SS)の違いはなに?

リエゾンは移動区間で、順位を争うのがSSです。

ラリーのルートは主催者から参加者に配布されるルートブックに記されています。キャンプ地からSSまでの移動区間を「リエゾン」と呼びます。ただ、移動については「何kmを何時間で走ること」という制限時間が設けられていて、時間内に目的地に着けないとペナルティータイムが加算されてしまいます。

これに対して、SSは純粋な競技区間です。スタートからゴールまで一番速いタイムで走りきった選手がステージ優勝となり、その選手とのタイム差でステージの順位が決まります。参加者は一斉にスタートするわけではないため、ゴールした順序がそのままその日の順位とはなりません。ダカールラリーでは、14のSSがあり、それぞれのステージにおける競技時間の合算が、最も少ない選手が総合優勝となります。

スタートの順番はどのように決まるの?

第1ステージはゼッケン順、それ以降は各SSの成績順です。

連日、ライダーたちはSSを走り、その順位が翌日のスタート順となります。1~10位のライダーは3分間隔でスタートを切り、11~20位までは1分間隔、21位以下は1台、ないし2台ずつで30秒間隔のスタートとなります。

エントリーするライダーはプロフェッショナルばかり?

実は、アマチュアライダーの方が多いのです。

選手の多くはアマチュアライダーです。彼らはダカールラリーに出場するためトレーニングに励み、費用をかき集め、フィニッシュラインに立つことを夢見て参加しています。そんな彼らにとって、完走することこそが勝利なのです。

A.S.O.は、ダカールラリーの参加に「A.S.O.エリートライダー」という枠を設けています。これは、各選手の実績に基づいて選ばれるもので、この枠に入るとペナルティーの規定などがより厳しくなります。

エリートライダーのリストは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催のエンデューロ、モトクロス、クロスカントリーラリーの世界選手権などの成績によって作成されますので、アマチュアライダーが戦歴を尊重されてリスト入りすることもあります。ちなみに、今年は54選手のA.S.O.エリートライダーが登録されています。

みんな同じルールで戦うの?

モト部門は、マシンの改造範囲などで3つのカテゴリーに分かれていて、それぞれにルールが異なります。

グループ1エリート
グループ2.1スーパープロダクション
グループ2.2マラソン

TEAM HRCからエントリーするライダーたちは、グループ1からエントリーし、マシンに黄色いゼッケンプレートをつけて戦います。

各カテゴリーの細かい車輌規定は、FIMによって決められています。

マシンの特徴として、グループ1とグループ2.1クラスは、改造に自由度があります。

イベント中、エンジンの調整が自由に行えるほか、クランクケースから上(シリンダー、シリンダーヘッド)の部分のメンテナンスは、自由に行えます。しかし、エンジンのクランクケース内のメンテナンスは、エンジン交換とみなされます。

車検時には、エンジン内の複数箇所にマーキングが施されます。これは、エンジンの主要部品であるクランクケースなどを交換できないようにするためです。このマーキングをすべて失った場合、失格を含むペナルティーが科せられます。ただし、ダカールラリーでは休息日にエンジン交換をするのが通例で、1回目のエンジン交換で15分、2回目で45分、3回目以降は交換するたびに120分のペナルティータイムが加算されます。ダカールラリーは長距離で行われますが、トップライダーたちは1分、1秒を競うレースを繰り広げるため、エンジントラブルで止まることは致命的です。そのため、15分のペナルティーを覚悟の上で、多くのチームが戦略的にエンジンを交換しています。

グループ2.2クラスは、生産台数100台以上の市販車(ラリーに参加するために必要な改造、強化はレギュレーションの範囲で認められています)のエンデューロバイクがエントリーします。このクラスは2.1クラスと違って、競技期間中にエンジン(エンジンケース、シリンダー、シリンダーヘッドを含む)と、マシンのフレーム、フロントフォーク、スイングアームなどの交換ができません。このクラスでは、長距離のラリーを走り抜くテクニックだけではなく、マシンを“もたせる技術”も必要なのです。

  • Rule ルール