Stage 06アレキパ→サン・ファン・デ・マルコナ
2019年1月13日(日)
リエゾン | 502km |
SS | 336km |
トータル | 838km |
2019年ダカールラリーで最長となるステージ6。レストデイの夕方から移動を始めた選手たちは、内陸の高地アレキパから、暖かく風の強いサン・ファン・デ・マルコナへと838kmの長い一日へと挑みました。
1月13日、今大会では最長となるステージ6は、ダカールラリーはアレキパ~サン・ファン・デ・マルコナ間で行いました。その838kmという総距離を少しでも短縮するため、前日のレストデイの夕方から180km近くを移動し、太平洋沿いの町カマナへと移動したライダーたちは、翌13日早朝4時からリエゾン(移動区間)を開始。スペシャルステージ(SS/競技区間)のスタート地点まで再び移動を開始しました。この日用意されたSSは、前半84km、後半232km、また途中18kmのニュートラルゾーン(競技区間中の移動区間)を加えた、334kmで行われています。
ステージの特徴は、競技区間のうち75%がサンド路面であり、ハイライトは太平洋沿いに広がるタナカ砂丘を含む4つの砂丘エリアを通過するタフなものでした。スタートは8時30分に切られました。この日、7つのウエイポイント(WP/ルート上に設定されたGPS上の通過点)が設定されていましたが、上位スタートのライダーたちは、序盤のWP探しに苦労します。その中、Monster Energy Honda Teamのケビン・ベナバイズは3位タイムでWP1を通過するとそのままペースを上げフィニッシュまで走りきり、ステージ2位。チームメートのリッキー・ブラベックは序盤のナビゲーションに苦労しながらも、ステージをトップと7分30秒差でまとめフィニッシュしています。また、SSを2番手からスタートしたホセ・イグナシオ・コルネホは、ステージを切り開きながら走り、全体では15分13秒差のステージ9位となっています。
総合ではブラベックが4分38秒差の2位、ベナバイズは8分1秒差で前日までの順位から2つポジションを上げ4位となっています。2輪カテゴリーは、トップ6までのタイム差が10分46秒しかなく、予断を許さない混戦が続いています。
明日は2019年のダカールラリーで2回用意されたループステージの1つ目で、総距離387km中スペシャルステージは323kmで予定されています。そのルートはステージ6で使ったエリアであり、道は既に荒れている中、複雑なナビゲーションゲームが仕掛けられています。後半戦に入り、ダカールラリーはますます目が離せない展開となっています。
ケビン・ベナバイズ(ステージ 2位/総合 4位)
「いい一日でした。レースの2週目のスタートから攻めるように戦略を変更しました。それを今日から始めたのです。計画を可能な限り実行しようというものだったのですが、ステージ終盤にタイムロスがあったにも関わらず2位でフィニッシュできたことはうれしいです。残りのステージでは、時間を無駄にせず戦い続ける必要があります。今、残りのダカールの戦い方を考えるときがきています。少し休んで、英気を養います」
リッキー・ブラベック(ステージ 6位/総合 2位)
「今日は、違った意味でタフなステージでした。気温はよかったのですが、風が大きな影響を与えました。一日中風が吹いていたのでたいへんでした。途中、50kmほどの間、私は燃料の残量を気にしていました。80km地点のニュートラルゾーンで確かに給油したのに、燃料タンクの内の1つを予想より早く使い果たしていたので、ちょっと焦ってしまいました。それでも、全体的にはいい日でした。4日間を残しています。混乱を招くようなフェシフェシだらけのビバークにたどり着いてうれしいよ(笑)。今、私は明日からの4日間を考えています。このまま戦い続け、攻め続けられることを願っています。最高の気分だし、身体は100%の状態にあります」
ホセ・イグナシオ・コルネホ(ステージ 10位/総合 12位)
「今日はいい日でした。コース上は多くの石や砂があって、とても厳しいものでした。最初は、非常に柔らかい砂丘で、そこを超えていくのはとても難しかったですね。でも、私にとってはいい日になりました。私が道を切り開いて行ったセクションがあったのですが、とても気分よく、いいペースで走ることができました。ハッピーです。まだ4日あります。私たちは攻め続けます」
本田太一|Monster Energy Honda Team チーム代表
「今日からラリーは後半戦が始まりました。ステージ6を終え我々はサン・ファン・デ・マルコナのビバークに到着しています。今日のステージの特徴は、前半パートのルートが非常に柔らかい砂で構成されていたことで、ペルー独特と言われる難しさがありました。また、事前情報で前半パートが勝負になると言われていた通り、トリッキーなナビゲーション設定となっていました。さらに砂嵐のような強風が加わり、ライダーにとっては厳しいステージになったようです。ブラベック選手は、そんな中で前半にペースを上げることができず、ステージ6位、総合ではトップと4分38秒差の2位になっています。ベナバイズ選手はうまく乗りきって総合順位を4位に上げてくれました。コルネホ選手も後半パートをスタートしてから前走のサンダーランド選手(KTM)をパスして、ダカールラリーで先頭に立ってステージを切り開く貴重な経験をしています。ダカールライダーとしてトップで砂漠を切り開くことは難しく、これは彼にとって今後につながるいい体験だったと思います。このままトップ10圏内を目指してがんばってもらいます。現在、総合ではトップ5までが10分以内。ステージごとにめまぐるしく順位が入れ替わる展開です。明日のステージでは途中、サポートがサービスをできないため、我々はビバークでライダーの帰りを待ちます。300km以上の長いステージが待ち構えます。チームとして、ここからも集中してライダーたちをしっかりサポートして、残す4つのステージを全力で戦います」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティー |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | P.クインタニラ | ハスクバーナ | 03:50'47 | - | - |
2 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 03:52'39 | +00:01'52 | - |
3 | 1 | M.ウォークナー | KTM | 03:55'08 | +00:04'21 | - |
4 | 3 | T.プライス | KTM | 03:55'35 | +00:04'48 | - |
5 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 03:56'35 | +00:05'48 | - |
6 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 03:58'17 | +00:07'30 | - |
10 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 04:12'34 | +00:21'47 | - |
14 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 04:25'35 | +00:34'48 | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティー |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | P.クインタニラ | ハスクバーナ | 20:45'13 | - | - |
2 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 20:49'51 | +00:04'38 | - |
3 | 3 | T.プライス | KTM | 20:50'30 | +00:05'17 | - |
4 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 20:53'14 | +00:08'01 | - |
5 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 20:54'45 | +00:09'32 | - |
6 | 1 | M.ウォークナー | KTM | 20:55'59 | +00:10'46 | 00:03'00 |
12 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 21:56'07 | +01:10'54 | 00:15'00 |
14 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 22:33'57 | +01:48'44 | 00:01'00 |