Stage 05モケグア→アレキパ
2019年1月11日(金)
リエゾン | 431km |
SS | 345km |
トータル | 776km |
※レポート・コメントは暫定結果に基づくものです
マラソンステージ後半パートで前日築いたリードを保ち、リッキー・ブラベックはそのまま1位を維持しました。ケビン・ベナバイズは総合で6位。総合7位までが10分差以内という僅差の中、ラリーは前半戦が終了しました。明日のレストデイを控え、残りのステージに向けた準備に入ります。
現地1月11日、第41回ダカールラリーは、モケグア~アレキパ間776kmでステージ5が行われました。ステージ4、ステージ5の2日間は、チームからのサポートを受けずに走るマラソンステージとして行われました。選手たちが夜を過ごすビバークも、4輪、トラックカテゴリーとは別の場所が用意される徹底ぶりで、メンテナンスやトラブルの解決をライダー自身、あるいは参加者同士で行うことが義務づけられているステージです。
ステージ5は前日スタートしたアレキパへと向かういわば復路。しかしルートは全く別物で、スペシャルステージ(SS/競技区間)の後半パートでそのルートはイロ砂丘群へと導かれました。345kmのSSのうち65%の距離が道なき道を行くダカールらしい一日でした。当初、早朝に予定されていたステージ5のスタートは、その時間帯に濃い霧が立ちこめることが予想されたことから安全面を考慮して朝8時へと延期されました。
選手たちはビバークから161kmのリエゾン(移動区間)を抜け、SSのステート地点まで移動。そして、ステージ4の成績順で10台のグループが1列に並びスタートを切る一斉スタートで行われました。
Monster Energy Honda Teamのライダーは、4名全員が最初のグループからスタート。この日の戦略は、ラリー後半が始まるステージ6に優位なスタートポジションを得ること。そのため、Monster Energy Honda Teamのライダーたちは、順調な走りでステージをこなします。前日のステージ4の快走でステージ優勝とそこで稼いだリードにより総合1位に躍り出たブラベック、好位置をキープしているベナバイズの両選手は、このステージ5をトップと6分46秒差で終え、それぞれステージ11位、12位に。チームメートのホセ・イグナシオ・コルネホは、13分10秒差のステージ17位の成績でアレキパに戻っています。
この結果、ブラベックは2位と59秒差で総合1位をキープ。ベナバイズはトップと9分1秒差の総合6位と好位置につけています。コルネホも着々と順位をばん回しており、総合14位で前半を終えています。
ダカールラリー12度目の参戦経験を持つMonster Energy Honda Teamのパウロ・ゴンサルヴェスは、155km付近での転倒が原因で残念ながらリタイアすることになりました。
1月12日、ラリーは前半線を終え、アレキパでレストデイを過ごします。ライダーは休養を取り、チームスタッフは後半戦に向けたメンテナンスを行う予定です。レストデイが終わればラリーは後半戦に突入。アレキパ~サン・ファン・デ・マルコナ間で行われる今大会最長の838kmが待ち構えます。連日、ドラマが起こるダカール。後半戦に向け、準備が進んでいます。
リッキー・ブラベック(ステージ 11位(ステージ後の裁定により12位へ)/総合 1位)
「マラソンステージの2日目でした。昨日はとてもうまくいきました。ロスタイムを取り戻すために、本当に一生懸命やらなければならなかったです。今日は一斉スタートが、すべてを複雑にしました。ロスした時間を補うことは難しいです。時間を失うことはできても、その時間を取り戻すことはできません。明日はレストデイです。少しの間リラックスして、そして次からのステージのために準備をします」
ケビン・ベナバイズ(ステージ 12位(ステージ後の裁定により13位へ)/総合 6位)
「私にとってはいい前半の1週間でした。うまくいったと思っています。最初の日は落ち着いていましたが、今はもっと攻めています。今日はビーチからの一斉スタートでしたが、私は先頭グループからスタートすることができました。200km地点まで、道を切り開いていかなければならなかったのですが、その分、たくさんのほこりを食べずに済みました(笑)。今日のステージは11位でしたが、これは日曜日のステージで有利なポジションからスタートをするため、意図的にペースを落とした結果です。ダカールの後半戦を戦うための戦略を考えるときがやってきました。まずは休んで、バッテリー補給します」
ホセ・イグナシオ・コルネホ(ステージ 17位(ステージ後の裁定により2位へ)/総合 14位)
「今日のステージは、モトクロスのような一斉スタートで行われました。ほこりが多く、石もたくさんあって危険でしたから、一斉スタートという方法はよくなかったと、私は思います。最初は落ち着いていました。パウロ(ゴンサルヴェス)が転倒した155km地点までは、ほこりを避けるために一定の距離を保っていました。パウロを救出するためのヘリコプターが到着するまで、そこで待っていました。そのあと、私は冷静に走ることができました。多くのライダーが、すでに通り過ぎたあとでしたから、ほこりも多くはありませんでした。砂地や砂丘では、私はハードに攻めることができました。この先、タイムを詰めなければなりません。ただ私のペースには満足しています。パウロの早い回復を願っています。そして、私たちは明後日からの5つのステージのために鋭気を養わなければなりません」
本田太一|Monster Energy Honda Team チーム代表
「マラソンステージの後半となるステージ5が終了しました。Monster Energy Honda Teamのブラベック選手、ベナバイズ選手はともに上位に入り、明日のラリーのレストデイを挟み開始されるダカールラリー後半戦に向け、いいかたちで前半戦を終えることができたと考えています。チームもこれからしっかりとマシンをメンテナンスし備えます。残念なことに、ゴンサルヴェス選手が転倒によるケガでラリーを終えることになりました。病院で検査を受けていますが、大事には至っていないので、すぐに元気な姿を見せてくれると思います。また、サポートライダーでもあるMEC HRCのディエゴ・マルティン・デュプレシ選手も転倒でリタイアしています。チームとしては現在、優勝を狙える好位置をキープしています。後半戦に向け、しっかりと体制を整え戦う準備をします。引き続き、Monster Energy Honda Teamへの応援をよろしくお願いします」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティー |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | S.サンダーランド | KTM | 04:11'48 | - | - |
2 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 04:14'13 | +00:02'25 | - |
3 | 18 | X.ド・スルトレ | ヤマハ | 04:15'11 | +00:03'23 | - |
4 | 63 | L.サントリノ | シェルコ | 04:15'48 | +00:04'00 | - |
5 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 04:16'14 | +00:04'26 | - |
6 | 29 | A.ショート | ハスクバーナ | 04:16'24 | +00:04'36 | - |
12 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 04:18'34 | +00:06'46 | - |
13 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 04:18'34 | +00:06'46 | - |
15 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 04:21'43 | +00:09'55 | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティー |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 16:51'34 | - | - |
2 | 14 | S.サンダーランド | KTM | 16:52'33 | +00:00'59 | 00:02'00 |
3 | 6 | P.クインタニラ | ハスクバーナ | 16:54'26 | +00:02'52 | - |
4 | 3 | T.プライス | KTM | 16:54'55 | +00:03'21 | - |
5 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 16:58'10 | +00:06'36 | - |
6 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 17:00'35 | +00:09'01 | - |
14 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 17:43'33 | +00:51'59 | 00:15'00 |
15 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 18:08'22 | +01:16'48 | 00:01'00 |