Stage 04アレキパ→モケグア
2019年1月10日(木)
リエゾン | 106km |
SS | 405km |
トータル | 511km |
この日に設けられた区間タイム計測ポイントのすべてでファステストタイムを叩きだし、完全なステージウインを飾ったリッキー・ブラベック。ほか3名のMonster Energy Honda Teamメンバーも、安定したペースでトップ10圏内を確保。ラリー前半の山場を控え好調さを維持し、マラソンステージ後半へと進みます。
現地1月10日。第41回ダカールラリーのステージ4は、アレキパ~モケグア間511kmで行われました。このステージ4と翌日のステージ5は、モケグアのビバークではチームからのサポートを受けることができず、ライダーたち自身が明日のステージに向けマシンメンテナンスを含む作業も行うマラソンステージとして設定されています。
アレキパをスタートしたライダー124名は、スペシャルステージ(SS/競技区間)スタート地点まで85kmのリエゾン(移動区間)を走り、SSのスタート地点へと向かいました。この日のSSは合計405km。前半205km、途中54kmのニュートラルゾーン(競技区間内の移動ルート)を走り後後半パートの146kmへと挑む設定です。
このステージ4で抜群のスピードを見せたのがブラベックでした。スタート13番手から先行ライダーを追い上げるかたちで始まった戦いは、持ち前のスピードを活かし、途中のウエイポイント(ルート上に設けられたGPSの通過点)、チェックポイントなどをすべて最速タイムで通過。フィニッシュでは2位に6分19秒差をつける快走でした。2017年のラパス~ウユニ間以来、自身2度目となるダカールでのステージ優勝です。この結果、総合順位でも大きく躍進し、ダカールラリーのリーダーボードで初めて首位に立つことになったのです。
Monster Energy Honda TeamでCRF450 RALLYを駆るチームメートも順調にステージ4を終えています。ラリーの1カ月前、ひ臓の手術をしたパウロ・ゴンサルヴェスは、ラリー序盤、体調を確かめながら慎重に戦っていますが、この日のステージを6番手タイムで終え、総合でも8位へとポジションを一つ上げています。ケビン・ベナバイズは、途中のウエイポイントを見つけるのに手間取って時間を使うものの、15分40秒差の9位でフィニッシュ。総合順位では2位から6位へと後退しますが、1位とは9分1秒差の好位置につけていることは間違いありません。また、チームの若手ホセ・イグナシオ・コルネホもステージ4を8位で終え、明日は得意とするサンドステージに挑みます。
明日のステージ5は、アレキパへと向かう776kmで行われます。マラソンステージの復路に用意されたスペシャルステージは345km。時間差を置いて1台1台スタートするラリースタイルの方式ではなく、砂丘が広がる広大なエリアを前に、ライダーたちは一斉スタートで後半パートの戦いを始める予定です。マシンのオアシスであるビバークに戻るまではまだ長い距離があり、ラリー前半を締めくくる戦いに一層注目が集まります。
リッキー・ブラベック(ステージ 1位/総合 1位)
「ワオッ! これだよ、こんな勝利が私には必要だったんだよ。今日は勝ちにいく日として終始プッシュし、作戦通りこの結果を勝ち取りました。そして明日は、モトクロスのようにグリッドに並ぶ一斉スタートになるので、先頭でリスキーなナビゲーションをする必要がなく、今日の勝利は明日にも活きるといえるでしょう。ステージ4を、2位と6分19秒という時間的マージンを持って勝ち、そしてリーダーボードのトップに立つことができて本当にうれしいです」
パウロ・ゴンサルヴェス(ステージ 6位/総合 8位)
「満足しています。ダカール2019の40%にあたる、マラソンステージのステージ4をいい状態で、いいポジションで終わることができたのですから。石がゴロゴロしている川のエリアを抜けて給油するまで、私はハードに攻めました。とても慎重にね。毎日いい感じだし、身体も快復しているので、とてもうれしいです。レースの残りの日々を戦います」
ホセ・イグナシオ・コルネホ(ステージ 8位/総合 15位)
「とても長くて、とてもペースの速いステージで、私は速く走れたと思います。私もマシンも好調です。そのことがマラソンステージでは重要なのです。ステージ4をうまくまとめることができてうれしいです。昨日のロスタイムを、残りのレースでどれくらいばん回できるかを確認しなければなりません」
ケビン・ベナバイズ(ステージ 9位/総合 6位)
「本当に重要なステージでした。硬く締まった路面、石の多いガレ場、難しいわだちに加えフェシフェシのエリアまで、とにかくいろんなタイプの地形を走りました。それ自体はダカールではよくあることですから問題ないのですが、ウエイポイントを探すことに時間がかかってしまい、プラン通りにはいきませんでした。前を走るライダーの巻き上げる砂ぼこりがすごくてなかなか捕らえることができなかったため、作戦を切り替えてここではマシンを労り、次のプッシュするチャンスを待つことにしました」
本田太一|Monster Energy Honda Team チーム代表
「ステージ4はマラソンステージでした。2つの連続するステージをチームからのメカニカル、交換パーツなどのサポートなしに戦うライダーのために、昨晩はメンテナンスをしっかり行い、マシンとライダーを送り出しました。その結果が、本日の結果になりMonster Energy Honda Teamのチーム員一同喜んでおります。明日はモトクロススタイルの一斉スタートということで、最初からタイム差のない激しい戦いが続くと予想されます。ライダーたちにはケガなく、長いマラソンステージを終えてビバークに帰ってきてくれることを期待しています。ステージ5が終わるとダカールラリーの前半戦が終わります。明後日はレストデイ。そこからまた後半戦に向け、チーム体制であったりチームの体調であったり、すべてのことをしっかり仕切り直し、さらに力強く後半戦を戦えるようにしていきたいと考えております。引き続きMonster Energy Honda Teamへのご声援をよろしくお願いいたします」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 03:40'30 | - | - |
2 | 1 | M.ウォークナー | KTM | 03:46'49 | +00:06'19 | - |
3 | 3 | T.プライス | KTM | 03:47'37 | +00:07'07 | - |
4 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 03:53'59 | +00:13'29 | - |
5 | 14 | S.サンダーランド | KTM | 03:54'05 | +00:13'35 | 00:02'00 |
6 | 2 | パウロ・ゴンサルヴェス | Honda | 03:54'06 | +00:13'36 | - |
8 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 03:55'03 | +00:14'33 | - |
9 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 03:56'10 | +00:15'40 | - |
22 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 04:09'11 | +00:28'41 | - |
39 | 22 | ディエゴ・マルティン・デュプレシ | Honda | 04:37'56 | +00:57'26 | 00:01'00 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | リッキー・ブラベック | Honda | 12:33'00 | - | - |
2 | 6 | P.クインタニラ | ハスクバーナ | 12:35'19 | +00:02'19 | - |
3 | 3 | T.プライス | KTM | 12:37'22 | +00:04'22 | - |
4 | 14 | S.サンダーランド | KTM | 12:40'45 | +00:07'45 | 00:02'00 |
5 | 4 | A.ファン・ビファレン | ヤマハ | 12:41'56 | +00:08'56 | - |
6 | 47 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 12:42'01 | +00:09'01 | - |
8 | 2 | パウロ・ゴンサルヴェス | Honda | 12:53'45 | +00:20'45 | - |
15 | 10 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 13:29'20 | +00:56'20 | 00:15'00 |
17 | 28 | ダニエル・ノジリア | Honda | 13:46'39 | +01:13'39 | 00:01'00 |
35 | 22 | ディエゴ・マルティン・デュプレシ | Honda | 15:25'13 | +02:52'13 | 00:01'00 |