Dakar Rally 2020
Race Reviewダカールラリー 2020
2020年1月18日(土)
アフリカ、そして南米で開催されたダカールラリーは、今年新たな歴史の1ページを中東の地で迎えました。連日開催されたダカールラリー2020はMonster Energy Honda Teamのライダーたちの数々の活躍で彩られ、ダカールラリーを制した最初のアメリカ人ライダーとしてリッキー・ブラベックが総合優勝に輝きました。
広大にどこまでも広がるサウジアラビアの砂漠で行われた世界で最もタフなレースの一つと言われるダカールラリーは、Monster Energy Honda Teamの力強さを証明する2週間となりました。 総距離7000kmにもわたり開催された12ステージのうち、CRF450 RALLYは6ステージの優勝を飾り、ステージ3から最終ステージまで総合トップの座を誰にも明け渡すことなく総合優勝を果たしました。
リッキー・ブラベックとホセ・イグナシオ・コルネホは2度のステージ優勝を果たし、ホアン・バレダはステージ10、ケビン・ベナバイズはステージ7でそれぞれトップでステージをフィニッシュしました。チームライダーの一人であるアーロン・メアはステージ1で転倒し負傷。リタイアを余儀なくされました。Hondaはダカールラリー復帰から8年、数々の功績を残したものの総合優勝までには一歩届かず、長い道のりを経てダカールラリー2020にて切望された歴史的な総合優勝を果たすことができました。
チーム一丸となって獲得した総合優勝は、シーズン中のFIM クロスカントリーラリー世界選手権での経験や、数々のテスト、トライアルから得た賜物です。この優勝は長年の努力が生んだ最高の結果であり、関わったすべての人たちが「ダカールラリー勝者」という名誉を得るべきでしょう。
チームは立ち止まることを知りません。メカニックたちはすぐにマシンの準備に取り掛かり、ライダーたちもすぐにCRF450 RALLYで新たな戦いに挑む準備をするでしょう。今年も3月からスタートする2020年の世界選手権で成功を収めるために、まずは十分な休息を取り、万全の体制を整え新たなシーズンを迎えようとしています。
勝利への喜びはもちろんですが、我々HondaそしてHRCはパウロ・ゴンサルヴェスの功績も忘れてはなりません。「スピーディー」という愛称で2013年中盤から2019年まで我々のチームの一員として活躍したゴンサルヴェスが、ダカールラリー2020の7ステージ目に不運にも起こった事故で命を落としました。2015年のダカールラリーで2位を獲得しチームを表彰台まで連れていってくれたゴンサルヴェス。彼の多くの功績とすばらしい勇気を、チームはいつまでも忘れることはないでしょう。
本田太一|HRCチーム代表
「サウジアラビアで開催されたダカールラリー2020は、開催期間を通して調子がよく、最高の結果を納めて終えることができ、とてもうれしいです。チームはとてもいい仕事をしてくれました。特にリッキー(ブラベック)は安定したパフォーマンスを見せ、Hondaの総合優勝という目標を達成してくれました。復帰初年度の2013年から、一歩ずつ毎年努力と進歩を重ね、やっと優勝を勝ち取ることができました。チームを支えてくれたすべてのクルーに感謝をしています。また、スポンサーの皆さま、Honda、そしていつも応援してくださるファンの皆さま、本当にありがとうございました」
桒田哲宏|HRC取締役レース運営室室長
「2013年に復帰してからずっと切望していた総合優勝という結果を収めることができ、最高の年になりました。当時からこのプロジェクトに協力してくれているみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。特に、パウロ・ゴンサルヴェスはプロ意識の高いすばらしいライダーでした。彼に感謝を伝えたいと同時に、この優勝を彼に捧げたいと思います。また、いつも我々をサポートしてくれるスポンサー様とすべての方達に感謝をしています。目標を達成することはできましたが、我々は常に次の目的へのチャレンジャーであることを忘れません。十分な休息を取ったら、次の目標達成を目指しチーム一丸となり新たに取り組んでいきます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 | ペナルティー |
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1 | 9 | リッキー・ブラベック | Honda | 40:02'36 | - | - |
2 | 5 | P.クインタニラ | ハスクバーナ | 40:19'02 | +00:16'26 | - |
3 | 1 | T.プライス | KTM | 40:26'42 | +00:24'06 | 00:02'00 |
4 | 17 | ホセ・イグナシオ・コルネホ | Honda | 40:34'19 | +00:31'43 | 00:01'00 |
5 | 2 | M.ウォークナー | KTM | 40:37'36 | +00:35'00 | - |
6 | 16 | L.ベナバイズ | KTM | 40:40'10 | +00:37'34 | - |
7 | 12 | ホアン・バレダ | Honda | 40:53'33 | +00:50'57 | 00:15'00 |
19 | 7 | ケビン・ベナバイズ | Honda | 44:05'07 | +04:02'31 | 00:15'00 |