STAGE 13

アルゼンチンサンフアン
アルゼンチンコルドバ

2018.01.19(金)
スペシャルステージ:424Km
リエゾン:483Km
総移動距離:907Km
ステージ13 サンフアン→コルドバ

ベナバイズが総合2位から最終ステージに挑む

1月19日、ダカールラリーのステージ13が、サンフアン~コルドバ間で行われました。リエゾン(移動区間)、スペシャルステージ(競技区間)を合わせて移動距離907kmと、今大会で最長となったステージで、Monster Energy Honda Teamのケビン・ベナバイズが総合1位との差を9分29秒縮める力強い走りを披露しました。

18日の夜にラリーチームは、細長いレイアウトが特徴の高速サーキット、アウトドローモ・エルアルド・コッペロ・エル・ゾンタに到着。50年以上前に、岩山を砕いて開いた土地に作られた同サーキットのパドックが、今回の宿泊地となりました。周囲の岩肌が昼間の太陽に炙られた熱がこもったため、気温が下がらず、チームは寝苦しい夜を過ごしました。しかし、ダカールも終盤。ステージ13で向かうのは、ラリーの最終目的地であるコルドバです。

この日、総合1位を狙うMonster Energy Honda Teamのベナバイズは2番手からスタート。最終日のステージは120kmと短く、また慣例的にリバースグリッドでのスタートとなるため、バックマーカーが多くなります。そのため、上位を狙うライダーにとっては、このステージ13が大切な勝負どころとなるのです。

この日の競技区間は、途中ニュートラルゾーンを挟んだ2パート制で行われました。前半パートは、キャメルグラスが生えた砂丘地帯や、ナビゲーションスキルが問われる枯れた川の中を通過したほか、最後の50kmでは砂丘を抜けるという、道無き道を走るルート。そして後半パートでは、WRC(世界ラリー選手権)のステージを思わせる鋭いカーブの多いダート路。合計424kmの長いステージが設定されていたのです。

6時48分、2番手からスタートしたベナバイズは、総合1位との差を縮めるべく序盤から攻め続けます。ウエイポイント(GPSで設定されたルート上の通過点)のタイム経過をみても、序盤から中盤、そして後半に至るまで快調なペースを維持し続け、勝負どころとなるステージ13を2番手タイムでフィニッシュしました。これにより総合1位との差を9分以上縮め、その差を22分31秒としています。

総合6位のリッキー・ブラベックは4番手からスタート。快調なペースでステージを走り始めますが、50kmを過ぎた地点でマシンの電気系トラブルによりストップし、マシンの修復を試みます。途中、後続スタートだったチームメートのイグナシオ・コルネホがブラベックをサポートするため停まりましたが、残念ながら、ブラベックはこのステージを走りきることができず、リタイアとなりました。

コルネホは、今日のステージでトラブルに見舞われたブラベックのサポートをしながらも、トップと45分52秒差のステージ23位につけ、総合10位となっています。しかし、リザルトを見ると、総合9位から11位の差はわずか1分10秒。残されたステージ14も目が離せない状況となっています。

また、MEC TEAMからCRF450 RALLYを駆り参戦しているマーティン・デュプレシ、マーク・サミュエルズも順調にステージを終え、それぞれ総合18位、21位で最終ステージへの準備を進めています。

約2週間にわたって開催されているダカールラリーも、いよいよ明日がラストステージ。Monster Energy Honda Teamは、チーム一丸となって最後までラリーを戦い続けます。

明日のステージ

STAGE 14
コルドバ~コルドバ
リエゾン(移動区間)166km スペシャルステージ(競技区間)120km 総移動距離286Km

世界でも最もモータースポーツに対して情熱的な街の一つ、コルドバ。第40回ダカールラリーは、この街でゴールを迎える。歓喜の美酒に酔う前に、参加者たちはまず、120kmのスペシャルステージを走りきらなければならない。時計回りに走るループ状のルートはすべてダート路。しかも30近い渡河セクションがあり、それはここまで生き残っているダカールの勇者すら落とし入れる可能性を秘めている。わずか120km、されど120km。最後の最後まで、気を緩めることはできない。

コメント

ケビン・ベナバイズ(ステージ13 2位/総合 2位)ケビン・ベナバイズ
「うまく乗れたステージでした。難しかったのですが、私は砂のコースをとても楽しめました。ちょっとした転倒もありましたが、激しく攻めて、総合首位と少し差を縮めることができました。明日は、インテリジェントなレースを展開するつもりです。いくつかの場所は危険なので、中途半端な姿勢では臨めません」

リッキー・ブラベック(ステージ13 リタイア)
「最後から2番目の日に、電気的なトラブルが起こったことは残念です。修理を試みたのですが、1時間以上停止していることが許されず、強制的にリタイアとなってしまいました。私たちは、来年に向けて努力を続けなければなりません。友人やファンには申し訳ないことをしました。それでも、皆さん、本当にありがとうございました」

本田太一|Monster Energy Honda Team ラリー・プロジェクト・リーダー
「今日もベナバイズ選手ががんばってくれました。総合2位を維持しています。ここまで快調に走っていたリッキー・ブラベック選手ですが、スペシャルステージの走行中に電気系のトラブルがありフィニッシュできず、ラリーをリタイアしました。ブラベック選手は、時間をかけてマシンの修復を試みたのですが、高温の中での作業であり、ライダーの健康状態に及ぼす影響を考えた主催者からアウト宣告がなされました。残念です。
いよいよダカールラリーも残すところあと1日。優勝を狙える位置にいるベナバイズ選手とともに全力で戦うため、しっかりとサポートをしていきます。全くあきらめていません!」

リザルト

ステージ13 リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
18T.プライスKTM04:48'33--
247ケビン・ベナバイズHonda04:50'36+00:02'03-
319A.メオKTM04:51'17+00:02'44-
42M.ウォークナーKTM05:00'05+00:11'32-
512J.ペドレロ・ガルシアシェルコ05:03'45+00:15'12-
640J.オベールガスガス05:05'43+00:17'1000:01'00
 
1427マーティン・デュプレシHonda05:16'33+00:28'00-
1564マーク・サミュエルズHonda05:19'40+00:31'07-
2368イグナシオ・コルネホHonda05:34'25+00:45'52-
3271アルベルト・オンティヴェロスHonda05:55'34+01:07'01-
77101フランシスコ・ゴメス・パラスHonda07:57'30+03:08'5700:15'00

総合順位

順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
12M.ウォークナーKTM41:33'42-00:01'00
247ケビン・ベナバイズHonda41:56'13+00:22'31-
38T.プライスKTM42:01'27+00:27'45-
419A.メオKTM42:23'59+00:50'1700:01'00
53G.ファレスKTM42:35'01+01:01'19-
640J.オベールガスガス43:28'54+01:55'1200:20'00
 
1068イグナシオ・コルネホHonda44:13'59+02:40'17-
1827マーティン・デュプレシHonda45:59'48+04:26'0600:10'00
2164マーク・サミュエルズHonda47:38'45+06:05'0301:00'00
4071アルベルト・オンティヴェロスHonda54:12'21+12:38'39-
76101フランシスコ・ゴメス・パラスHonda80:14'42+38:41'0011:11'00

フォトギャラリー

ケビン・ベナバイズ

ケビン・ベナバイズ

ケビン・ベナバイズ

ケビン・ベナバイズ

イグナシオ・コルネホ

イグナシオ・コルネホ

イグナシオ・コルネホ

イグナシオ・コルネホ

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