End of The Rally

January 19 2014 Dakar Rally 2014 チリ

SCHEDULE

厳しいラリーを戦い抜き、TEAM HRCは次なるダカール挑戦へと始動

6つのステージ優勝を記録し、終盤まで常に表彰台圏内で争いを続け、さらにはタフで激しい2週間の戦いをエンジン無交換で戦い抜くなど、TEAM HRCはこれら貴重な収穫をもたらしたダカールラリー2014を終えました。そして、すでに残り1年を切ったダカールラリー2015に向けて動き始めたのです。

  • TEAM HRCTEAM HRC
  • 山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表、エルダー・ロドリゲス選手山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表、エルダー・ロドリゲス選手
  • TEAM HRCTEAM HRC
  • ホアン・バレダ選手、山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表ホアン・バレダ選手、山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表
  • TEAM HRCTEAM HRC
  • TEAM HRCTEAM HRC
  • アルゼンチン・ホンダ・ラリーチームアルゼンチン・ホンダ・ラリーチーム
  • アルゼンチン・ホンダ・ラリーチームアルゼンチン・ホンダ・ラリーチーム
  • 山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表、ライア・サンツ選手山崎勝実ダカールラリーTEAM HRC代表、ライア・サンツ選手
  • ホアン・バレダ選手ホアン・バレダ選手

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世界一過酷なオフロードイベントである、ダカールラリー2014において、TEAM HRCのライダーは、用意された13のスペシャルステージ(競技区間)中、6つのステージで優勝し(第1、3、7、10、13ステージをホアン・バレダ選手、第2ステージをサム・サンダーランド選手)、8つのステージで3位までに入る健闘をみせました。

TEAM HRCから5名のライダーが参戦した今大会、その最上位となったのが総合5位のエルダー・ロドリゲス選手でした。続いて、総合7位にバレダ選手、そして総合23位にハビエル・ピゾリト選手が入り、長いラリーを締めくくりました。

完走を果たした3台は、優勝争いを演じながらも、リエゾン(移動区間)、スペシャルステージを合わせて2週間で8734kmを走破するこのラリーで、エンジン交換をしませんでした。レギュレーションでは認められているスペアエンジンへの交換(ただし、交換1回目に15分、2回目に45分、3回目以降は交換するごとに2時間のペナルティータイムを加算される)をしないことで、Honda CRF450 RALLYの高い信頼性と耐久性を示しました。

これは、レギュレーションで排気量が450㏄に制限されている現在のルールの中、トップ争いのために、ハイパワー、燃費性能、扱いやすさ、そして耐久性などエンジンへの要求が一層高度なものとなっているダカールラリーにおいて、特筆すべきことです。

標高が海岸線レベルから4000m超まで変わり、さまざまなオフロードが組み合わされた過酷なルート、しかも気温40℃以上にも達する夏期の南米大陸を舞台に開催される現在のダカールラリーにおいては、ラリー中間にある休息日にエンジンを交換するのが常とう手段となっていました。エンジン無交換でラリーを走りきる戦略は、昨年TEAM HRCが参戦するまで、ワークスチームでは例を見ないものだったのです。

今回、サンダーランド選手は第4ステージで発生したトラブルで、パウロ・ゴンサルヴェス選手(TEAM HRC)は第5ステージでのトラブルで、残念ながらラリーの戦列から去り、完走を果たすことができませんでした。

アルゼンチン・ホンダ・ラリーチームからCRF450 RALLYの市販プロトタイプで参戦を果たしたライア・サンツ選手と、パブロ・ロドリゲス選手の2名も、今回のダカールラリーで活躍しました。なかでも、女性ライダーであるサンツ選手は、1月14日(火)の第9ステージで7位フィニッシュを果たし、ダカールラリーの女性ライダーによる最上位ステージ記録を塗り替えたのです。彼女は総合16位完走という輝かしい結果も残しています。チームメートのパブロ・ロドリゲス選手は、総合32位でバルパライソのフィニッシュラインにたどり着きました。

コメント

山崎勝実 | ダカールラリーTEAM HRC代表「ダカールラリー2014が終わりました。この2週間、いろいろな出来事がありました。最も驚いたのは、パウロ・ゴンサルヴェス選手のマシンに起こったことです。マシンが炎に包まれ、結果的に彼は戦列を離れなければなりませんでした。サム・サンダーランド選手もまたリタイアしました。一方で、ハビエル・ピゾリト選手、エルダー・ロドリゲス選手、そしてホアン・バレダ選手は、毎日ベストを尽くして戦ってくれました。彼らに感謝しています。もちろん、ライダーたちだけではなく、彼らを支えたすべてのチームメンバーにもです。みんな本当によくやってくれました。私はこのようなチームをとても誇りに思います。そして、これはHondaにとってとてもポジティブなことです。なぜなら、Hondaがエンジン、そしてマシンを開発する場合、非常に厳しい基準があります。高い耐久性、信頼性と優れたパフォーマンスを備えていなければなりません。このレースから得ることは多いです。私はすべてにおいて満足しています。正直に言えば、今回の結果に関しては少し悔いが残りますが、私たちは、目標をあきらめてはいません。それは勝利です。来年のダカールラリーに向かって、私たちが逃した目標を達成するための戦いは始まっています。パブロ・ロドリゲス選手、ライア・サンツ選手、そしてジェアン・アゼヴェド選手、この3人のライダーたちもすばらしい活躍をしてくれました。そして、次のダカールへのスタートです。私にとって2015年のダカールラリーは、昨日のゴールからすでに始まっています。皆さまのこれまでのご支援に感謝します」

マルティーノ・ビアンキ | TEAM HRC ゼネラルマネージャー「とても満足したダカールでした。すべてにおいてではありませんが、うれしいです。チームメンバー全員がとてもすばらしい仕事をしてくれました。私たちには明確な目標があって、それに向かって戦う2つのチームの5人のライダーを支援し、まとめ上げるという難しい課題がありました。全員がよくやってくれました。バレダ選手は5度のステージ優勝を果たしました。また、Hondaは6度のステージ優勝を飾りました。これはほかのチームの2倍です。優秀なマシンとすばらしいライダーがいたことの証明でもあります。ただ、私たちにはダカールという過酷で厳しいレースの経験が、少し不足していただけです。私は、来年のダカールでの勝利のために、私たちが動き出すことを確信しています。今年の結果では、満足すべきことがあります。全行程約9000kmのレースで、一度もエンジン交換をしなかったということです。エンジンの耐久性の大きなテストになりました。さらに、市販予定車でフィニッシュしたチームを誇りに思います。パブロ・ロドリゲス選手、ライア・サンツ選手は、昨年の4月に開発がスタートしたこのマシンの持つ優秀性と、非常に高い競争力を証明してくれました。HondaとHRCは、CRF450 RALLYで、とても大きな仕事をやってのけたのです」

リザルト

総合順位

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 2 M.コマ KTM 54:50:53
2 4 J.ビラドムス KTM +01:52:27
3 6 O.ペイン ヤマハ +02:00:03
4 1 C.デプレ ヤマハ +02:05:38
5 7 エルダー・ロドリゲス Honda +02:11:09
 
7 3 ホアン・バレダ Honda +02:54:01
16 50 ライア・サンツ Honda +08:03:02
23 14 ハビエル・ピゾリト Honda +09:34:32
32 46 パブロ・ロドリゲス Honda +12:57:04