モータースポーツ > ダカールラリー > ダカールラリー 第11ステージ

DAKAR RALLY 2013

2013年1月16日(水)ダカールラリー 第11ステージ

ピゾリト選手はステージ21位、総合順位を10位に上げる。ロドリゲス選手はトラブルで30位

ジョニー・キャンベル選手

ダカールラリーは現地時間1月16日、ラ・リオハ~フィアンバラで第11ステージが行われました。フィアンバラの灼熱の白い砂丘地帯で行われるステージは、参加者たちにとって特別な場所として知られています。熱暑に加え、砂丘と岩の多いルートの組み合わせにより、高度なナビゲーション能力を問われるステージを想定していた参加者たちにとって、レース序盤の曇りがちで時折り雨が降る空模様は、天の恵みだったかもしれません。また、このステージが行われるカタマルカ地方をおそったここ数日の悪天候の影響により、ステージは30km短縮されています。

ステージ:移動区間(リエゾン)262km、競技区間(スペシャルステージ)221km

今日のTEAM HRCの作戦は、トップとの差を縮めるべくアタックをかけることでした。第11ステージのスペシャルステージ(競技区間)を9番手からスタートしたTEAM HRCのエース、エルダー・ロドリゲス選手は総合6位からさらなるポジションアップを目指して、序盤から攻めの走りをしました。難しいナビゲーションを完ぺきにこなし、砂丘と岩の多い、硬い路面でとてもすばらしいスピードをみせました。

ステージ途中にあるチェックポイント1を1番手タイムで通過し、チェックポイント2で2番手のタイムをたたき出します。2週間にも及ぶラリーの最終日にポディウムフィニッシュを決めるため、大きな前進となる走りでした。

しかし、このあとロドリゲス選手が乗るCRF450 RALLYに木の枝が絡まったたため、マシンの一部が破損し、走行不能となる不運に見舞われました。この修理に48分もの貴重な時間を費やすことになってしまいました。フィニッシュしたものの、ロドリゲス選手のステージ順位は30位、総合順位は9位となりました。

チームメートのハビエル・ピゾリト選手はステージ序盤、ナビゲーションに苦しみます。しかし、ステージ後半は順調な走行でばん回し、21位でこのスペシャルステージをフィニッシュ。総合ではロドリゲス選手に次ぐ、10位へとポジションを上げています。

ここ数日の降雨で砂丘の砂が締まり、走りやすかったことを計算に入れても、前日に痛めたろっ骨が骨折の疑いもあるジョニー・キャンベル選手にとってはタフなステージでした。それでもBaja 1000を何度も制した鉄人は、CRF450 RALLYを35位でフィニッシュラインに導き、総合順位を48位まで上げています。

  • ハビエル・ピゾリト選手
  • エルダー・ロドリゲス選手
  • ジョニー・キャンベル選手

動画レポート

ダカールラリー2013
STAGE 11 選手・スタッフへのインタビューなど
(3分49秒)
ダカールラリー2013 STAGE 11
(4分36秒)
※動画内の順位は暫定版です。詳細はレースレポートをご確認ください。

コメント

ハビエル・ピゾリト選手(スペシャルステージ11 / 21位、総合10位)「思っていたほど暑くなく、曇り空で助かりました。しかし、ナビゲーションはとても難しかったです。そして、岩場にいくつものワダチを走るステージ序盤で、ほかのライダーと一緒にミスコースをしてしまいました。その後、ウエイポイント(ステージ中、通過を義務づけられたポイントで、車両に搭載されるGPSにより、通過の有無をステージフィニッシュ後の走行軌跡で判断する仮想チェックポイント)を見つけるのに時間がかかってしまったのです。そのあとはリズムを取り戻して、順位を回復できました。また、砂丘の走りは楽しめました。明日のチリのステージも楽しみにしています。総合10位には満足しています。しかし、明日のコピアポを目指すステージが、チームが目標にする最終的なリザルトを達成する上でとても重要です。集中力を維持してライディングしなければなりません」

エルダー・ロドリゲス選手(スペシャルステージ11 / 30位、総合9位)「今日はとてもよく乗れていましたので、この結果には非常にがっかりしています。砂丘や石の多い道も速く走れましたし、ナビゲーションミスもありませんでした。単にアンラッキーな日だったのです。木の枝が私のマシンに絡みついてワイヤーを切ってしまい、マシンが止まりました。この修理のために時間をロスしました。今日はポジションアップを狙ってアタックをかけ、攻め続けました。うまくいっていただけに残念です」

ジョニー・キャンベル選手(スペシャルステージ11 / 35位、総合48位)「今日は曇りのため、暑くなくて本当に助かりました。ケガの痛みもありますが、暑かったらさらに大変だったでしょう。ナビゲーションは完ぺきでしたが、砂丘や道なき道を行くとき、痛めたろっ骨がうずき、とても苦しみました。水量の多い河を渡るときも大変でした。正直に言って、フィニッシュできたことがうれしいです」

山崎勝実| TEAM HRC代表「TEAM HRCにとってうまくいかない一日でした。エルダー・ロドリゲスにアタックさせ、トップとの差を縮め、サンティアゴの最終ゴール地点で上位を目指す戦略でした。しかし、不運にもマシンに損傷を受け、これによって時間をロスし、結果的に順位を落としてしまいました。残念ですが、これがダカールというものなのかもしれません」

リザルト

SS11暫定順位
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 29 K.キャッセリ KTM 02:55:01
2 20 P.ゴンサルヴェス ハスクバーナ +00:04:45
3 1 C.デプレ KTM +00:06:24
4 12 J.ペドレーロ KTM +00:10:18
5 7 F.ロペス KTM +00:10:51
         
21 30 ハビエル・ピゾリト Honda +00:36:29
30 3 エルダー・ロドリゲス Honda +00:48:29
35 33 ジョニー・キャンベル Honda +00:52:52



暫定総合順位
順位 No. ライダー マシン タイム
1 1 C.デプレ KTM 33:48:29
2 11 R.ファリア KTM +00:13:16
3 7 F.ロペス KTM +00:18:08
4 32 I.ジェイクス KTM +00:23:33
5 17 A.ボッツーリ ハスクバーナ +00:29:32
         
9 3 エルダー・ロドリゲス Honda +01:16:24
10 30 ハビエル・ピゾリト Honda +01:23:13
48 33 ジョニー・キャンベル Honda +06:55:43