2012年10月15日(月)モロッコラリー 第1ステージ「城塞のトラック」
TEAM HRCのエルダー・ロドリゲス選手が第1ステージで勝利

モロッコラリーの第1ステージは、TEAM HRCのエルダー・ロドリゲス選手による勝利で、Hondaのラリー再参戦を祝福する最高の結果となりました。ロドリゲス選手は、「CRF450 RALLY」によるデビュー戦で、マルク・コマ選手(KTM)とシリル・デプレ選手(KTM)を抑え、271kmのステージで勝利しました。
TEAM HRCの全員が積極的な滑り出しを見せ、サム・サンダーランド選手は138km地点でダストによるクラッシュがあったにもかかわらず、10位でフィニッシュしました。フェリペ・ザノル選手は、アフリカでのデビュー戦となったこのレースで、キャップによるナビゲーションの経験を積むことに重点を置きながら、12位につけました。ハビエル・ピゾリト選手とジョニー・キャンベル選手は、ナビゲーションのミスがあったものの、堅実な走りを見せ、それぞれ15位と16位でフィニッシュしました。
ステージ:移動区間(リエゾン)17km、競技区間(スペシャルステージ)271km、移動区間(リエゾン)25km
モロッコラリーの全6ステージのうち、最初のステージは、高速トラック、砂丘、岩場といったさまざまな地形からなり、ライダーたちにとってはまさに肩慣らしのステージでした。ステージ序盤は、非常に高速で危険な岩場のトラックで、「危険度3」と表示されたポイントが多数ありました。トラックはさらに広い台地に登り、急な下り坂を経て渓谷に入ったあと、エルグを通過しました。ライダーたちは、さらにメルズーガでのサービスのあと、最初の2日間のビバーク地であるエルフード近くにある第1ステージのフィニッシュ地点まで、高速の岩場トラックを走りました。
エルダー・ロドリゲス選手(スペシャルステージ1 / 1位)「新しいマシンとチームで臨んだ初レースの第1ステージで勝つことができたので、この結果には非常に満足しています。まだ初日ですが、トップでスタートできたのはすばらしいことです。CRF450 RALLYはいい状態にあるので、このレースは目標のダカールに先立つ絶好のテストにもなります。今日はいろいろな地形があり、いいステージでした。コマ選手とデプレ選手と接戦になりましたが、最終的に勝つことができました」
サム・サンダーランド選手(スペシャルステージ1 / 10位)「ダストがひどく、前が見えないポイントがたくさんありました。給油前に(アラン)デュクロス選手(シェルコ)の後ろにいたのですが、ダストで前が全く見えず、少し見えたときに急カーブがあってクラッシュしました。ステージ後半はロードブックなしで走りました。リアサスペンションを損傷したと思います。ケガはしましたが、明日のステージを楽しみにしています」
フェリペ・ザノル選手(スペシャルステージ1 / 12位)「アフリカでのレースは初めてで、今日の目標にしたのはキャップによるナビゲーションに慣れることでした。ブラジルでのいつものやり方とは大きな違いがあるためです。特に、100km地点を過ぎた砂丘では、ナビゲーションの扱いに少し手こずりました。いくつかナビゲーションのミスはありましたが、マシンはいい走りをしているので満足しています。今日は堅実な走りを心がけましたが、明日からはもっと積極的に攻めていきたいと思います」
ハビエル・ピゾリト選手(スペシャルステージ1 / 15位)「いいステージで、大変楽しめました。今日は、新しいマシンのリズムをつかんで慣れることを優先させました。25位でスタートし、ダストがひどくて軽くクラッシュしましたが、ある程度ポジションをばん回できました。全体としては、今日の第1ステージに満足しています。ここは景色がすばらしく、チームの雰囲気も良好です」
ジョニー・キャンベル選手(スペシャルステージ1 / 16位)「今日はとても速いトラックで、9割が高速トラック、1割が砂丘のオフトラックでした。岩場とダストだらけでしたが、全体的にそれほど問題はなかったと思います。今回のレースは、私にとって2001年以来のメジャーレースです。スピードと激しさへの慣れを取り戻すのに少し時間がかかりそうですが、身体的な面では問題ありません。サービスに到着する前に、ナビゲーションのミスで10分のロスがありました。そのあとにばん回して16位でフィニッシュしました。CRF450 RALLYは快調で力強く、次のステージが楽しみです」
山崎勝実|TEAM HRCプロジェクトリーダー「今日の結果を大変うれしく思います。マシンは非常に好調で、ライダーたちもがんばってくれました。エルダーの結果には非常に満足しています。私たちにとって最初の勝利であり、最高のスタートが切れました。今日はかなり高速のステージで、ラリーレースとしては平均スピードもとても速かったと思います。サムがダストでクラッシュしましたが、幸いにも深刻な影響はありませんでした。フェリペも健闘し、堅実な走りをみせて、ナビゲーションの経験も積めました。ハビエルとジョニーも堅実に走りました。ダカールに向けて有益な情報が得られています。良好なマシンのコンディションでスタートが切れましたが、今後も改善に努めます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | エルダー・ロドリゲス | Honda | 2:59:50 |
2 | 1 | M.コマ | KTM | +0:01:12 |
3 | 2 | C.デプレ | KTM | +0:02:20 |
4 | 8 | J.バレダ | ハスクバーナ | +0:10:41 |
5 | 5 | P.ゴンサルヴェス | ハスクバーナ | +0:13:36 |
10 | 17 | サム・サンダーランド | Honda | +0:21:13 |
12 | 11 | フェリペ・ザノル | Honda | +0:24:05 |
15 | 25 | ハビエル・ピゾリト | Honda | +0:31:14 |
39 | 22 | ジョニー・キャンベル | Honda | +2:02:38 |
※キャンベル選手は、レース後にポイント不通過のペナルティとして、通過タイムに1時間30分が加算されました