Round08スペインバレンシア

Moto3・決勝

2018年11月25日(日)

会場:バレンシア・サーキット

小椋藍がレース1で優勝。レース2でも2位に入る

CEVレプソルインターナショナル選手権8戦(最終戦)がバレンシアで行われました。今大会Moto3は2レース開催となります。

初ポールポジションを國井勇輝(ASIA TALENT TEAM)が獲得し、レースに挑みます。チームメートの小椋藍も3番手でフロントローに並びました。ゲリー・サリム(ASTRA HONDA RACING TEAM)は29番手、ソムキャット・チャントラ(AP HONDA RACING TEAM)に代わって参戦したタットチャコーン・ブアラシは40番手となりました。

レース1、國井はスタートダッシュでホールショットを奪い、小椋も2番手につけ、1コーナーをクリア、18ラップの戦いが始まりました。國井、小椋、ジェレミー・アルコバ(JUNIOR TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0)、ラウル・フェルナンデス(KTM)らが、僅差で追い、トップ集団は7台。國井は首位に立ち、集団を引っ張ります。小椋、フェルナンデス、アルコバ、マーカー・ユルチェンコ(ハスクバーナ)が僅差で続き、この5台が、後続を引き離し始めます。國井は5ラップ過ぎにはペースアップし独走しようとしますが、小椋、アルコバ、フェルナンデス、ユルチェンコが逃がすまいと食らいつきます。

8ラップ目、アルコバが小椋をかわし2番手に浮上し、國井、アルコバ、小椋と順位が変わります。トップ争いにアレイクス・ヴィウ(MARINELLI SNIPER TEAM)が追いつき、トップ争いは6台となります。小椋は2番手を奪い返し、首位の國井の背後に迫ります。3番手以下は、激しくポジションを入れ替えながら、國井、小椋を追います。この争いから、ユルチェンコが転倒で脱落。國井、小椋、アルコバ、フェルナンデス、ヴィウのトップ争いが繰り広げられました。

13ラップ目、首位を走っていた國井が、まさかのスリップダウンで転倒。首位にはアルコバが立ち、フェルナンデス、小椋、ヴィウとオーダーが変化します。

ラスト3ラップとなり、トップ争いは激しさを増します。小椋は、何度か首位を奪い、ラストスパートをかけます。しかし、17ラップ目に首位を奪ったのはチャンピオン決定を賭けるフェルナンデス、小椋は2番手につけ、再び首位を奪います。今度は、アルコバがプッシュし、首位に立ちますが、最終ラップの攻防に競り勝ったのは小椋で、優勝のチェッカーを受けました。2位には僅差でアルコバが入りました。トップ3台の差は、0.1秒以内の差となり、その激しさを示すものとなりました。3位となったフェルナンデスはシリーズチャンピオンを決定させました。サリムは20位、ブアラシは30位となりました。

レース2、ホールショットを奪ったのは國井でしたが、次のコーナーで小椋が首位を奪います。小椋、國井、フェルナンデス、アルコバが続き、トップ集団は数珠つなぎの大きな集団になります。國井は4番手にポジションダウンしますが、トップ集団の中で、すぐに順位をばん回します。

小椋、フェルナンデス、セルジオ・ガルシア(JUNIOR TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0)、國井が上位につけます。フェルナンデスが首位に立ち、小椋、ガルシア、國井と順位が変わります。フェルナンデス、アルコバ、ガルシア、國井、小椋と目まぐるしくポジションを入れ替えるトップ集団は12台にも膨れ上がります。小椋は首位を奪いレースをリードします。カン・オンジュ(KTM)が浮上して首位を奪いますが、小椋が奪い返します。フェルナンデスが小椋をパスしてトップに出ます。それをガルシア、小椋、アルコバ、國井が追う戦いが続きます。

レース折り返しとなっても、大きな集団は崩れず、それぞれのポジションで激しいバトルが続きます。小椋は積極的に前に出て、オンジュとのトップ争いを繰り広げます。その集団から、転倒者が出て、後続との差ができますが、それでもトップ争いは10台と大きな集団となります。13ラップ目にはガルシアがトップを奪います。オンジュ、小椋、フェルナンデス、國井の争いは終盤にきて激しさを増しサイドバイサイドのバトルが続きます。しかし、転倒者が出たことで赤旗が提示され、15周目の通過順位がリザルトとなり、レース成立となりました。

ガルシアが優勝、ダブルウインを期待された小椋が2位。3位にオンジュ、4位フェルナンデス、5位國井となりました。サリムとブアラシはリタイア。シリーズランキングは、小椋が5位、國井が6位。チャントラは9位、サリムは36位となりました。

コメント

小椋藍(優勝/2位)小椋藍
「金曜日の練習走行は天候が不安定だったので、思いきり走ることができませんでしたが、予選はドライになり、マシンセットはある程度は出ていたので、最初から攻めて行くことができました。しかし予選2回目で、暫定トップタイムを出し、ここからもうひと段階アップという所で転倒してしまいました。転倒はしてしまいましたが、レースへの準備はできていました。レース1は最後まで前方のポジションをキープするよう心掛けて走り、最後は作戦通り優勝できました。レース2もレース1同様に前方のポジションをキープするよう心がけて最後の勝負に備えていましたが赤旗が出てしまい2位フィニッシュとなりました。この2年間、チームスタッフ、スポンサー様、応援、協力していただいたすべての皆さまのおかげですばらしい経験を得ることができました。心から感謝致します。今まで学んだことをすべて使い、来年は、グランプリ(ロードレース世界選手権)でいい結果を残せるよう努力していきます」

國井勇輝(リタイア/5位)國井勇輝
「走行1本目は、雨で中々うまく走れず雨でのフィーリングがつかめず、2本目のドライから調子がよくなりアタックできました。予選1回目は、1コーナーが濡れていましたが、走り始めからとても手応えがありました。最後のアタックで自分のベストタイムを記録できました。予選2回目はドライとなり、中古タイヤで予選1回目のタイムを上回ることができました。そして最後のアタックでタイヤが新品だったので攻め、初めてポールを取ることができました。とてもうれしかったです。ウォームアップでアタックしたときに11コーナーで転倒してしまい、そこから、思ったより全開で攻めることができなかったです。レース1決勝の中盤から少し調子がよくなってきたのに、5コーナーで少しワイドになってしまいフロントから転倒してしまいました。レース2では、転倒をしたくないと思い、慎重になり、中々攻めることができず赤旗で結果5位でした。これもレースだと思いました。せっかくポールポジションを獲得できたのに、結果が残らずに悔しい思いもありますが、今シーズン、CEVを戦えたことで、ものすごく成長でき、いい経験を詰めたと思っています」

Moto3 リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
132小椋藍Honda1830'23.961
252ジェレミー・アルコバHonda18 +0.064
323R.フェルナンデスKTM18 +0.084
481アレイクス・ヴィウHonda18 +0.395
511セルジオ・ガルシアHonda18 +9.901
661 C.オンジュKTM18 +9.931
1488ブルーノ・レアラシHonda18 +17.618
1544ケヴィン・オルギスHonda18 +20.741
1647アーロン・ポランコHonda18 +21.003
2031ゲリー・サリムHonda18 +29.476
2945レオン・オルギスHonda18 +1'24.244
3035タットチャコーン・ブアラシHonda18 +1'24.952
3136イザム・イクマルHonda18 +1'36.955
RT33國井勇輝Honda12 +6Laps
RT55ヤリ・モンテッラHonda7 +11Laps
RT78イディル・ビン・マハディHonda5 +13Laps
RT34トーマス・エドワード・アモスHonda4 +14Laps
RT 74 ダビデ・ピッツォーリ Honda 2 +16Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
111セルジオ・ガルシアHonda1525'27.491
232小椋藍Honda15 +0.060
361C.オンジュKTM15 +0.195
423R.フェルナンデスKTM15 +0.297
533國井勇輝Honda15 +0.369
652ジェレミー・アルコバHonda15 +0.436
1088ブルーノ・レアラシHonda15 +1.085
1747アーロン・ポランコHonda15 +13.959
2845レオン・オルギスHonda15 +54.702
2936イザム・イクマルHonda15 +1'13.034
3078イディル・ビン・マハディHonda15 +1'13.283
3281アレイクス・ヴィウHonda13 +2Laps
3331ゲリー・サリムHonda12 +3Laps
3535タットチャコーン・ブアラシHonda12 +3Laps
55ヤリ・モンテッラHonda11 +4Laps
34トーマス・エドワード・アモスHonda10 +5Laps

ポイントランキング

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
123R.フェルナンデスKTM209
211セルジオ・ガルシアHonda132
396マニュエル・パリアーニHonda131
452ジェレミー・アルコバHonda131
532小椋藍Honda128
633國井勇輝Honda125
881アレイクス・ヴィウHonda93
935ソムキャット・チャントラHonda61
1755ヤリ・モンテッラHonda34
1988ブルーノ・レアラシHonda28
2234トーマス・エドワード・アモスHonda13
2374 ダビデ・ピッツォーリHonda13
2686チャーリー・ネスビットHonda11
3631ゲリー・サリムHonda1
3744ケヴィン・オルギスHonda1

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