FIM CEVレプソルインターナショナル選手権(CEV)最終戦がスペイン・バレンシアサーキットで開催されました。Moto3クラスは2レース制で行われました。前戦のアラゴンでデニス・フォッジャ(KTM)がタイトルを決めており、2位以下のランキング争いとなりました。ジェレミー・アルコバ(JUNIOR TEAM ESTRELLA GALICIA 0,0)が106ポイント、ビセンテ・ペレス(KTM)が105ポイント、アロンソ・ロペス(Junior Team Estrella Galicia 0,0)が102ポイント、ジャウメ・マシア(KTM)が101ポイント、真崎一輝(Asia Talent Team)が99ポイントと僅差で最終戦のレースに挑みました。
予選ポールポジションはロペス。日本人ライダーの3名は、國井勇輝(Asia Talent Team)が8番手、真崎が10番手、小椋藍(Asia Talent Team)は17番手というポジションに。レース1、ホールショットはフォッジャが奪いますが、オープニングラップで転倒者が続出し赤旗が提示、レースディレイとなって仕切り直しとなります。
レースは12周に減算されて再スタートが切られました。首位を奪ったフォッジャに続いて、数珠つなぎのトップ集団ができあがります。2ラップ目にはマシアがトップに出て、フォッジャ、アーロン・ポランコ(LEOPARD JUNIOR TEAM)、ロペスが続きます。トップ集団でバランスを崩したマシンが出て2台が転倒。そのアクシデントで、4台のトップ争いとセカンド集団の差が広がります。
そのセカンド集団にいた、ペレス、真崎、セルヒオ・ガルシア(Junior Team Estrella Galicia 0,0)らは、差を詰めてトップ争いに追いつき激しいポジション争いをみせます。トップ争いは7台となり、真崎は6番手から上位を狙いました。最終ラップの攻防で抜け出たのはマシアで逃げきりの優勝を飾ります。2位にフォッジャ、3位はペレス。ランキング争いをしているロペスが4位、真崎は6位に入りました。セカンド集団で激しいバトルを繰り広げた小椋が8位、國井は10位でチェッカーを受けました。
レース2では、スタートでロペスが飛び出しホールショットを奪うと、レースをリードします。それをフォッジャ、アルコバ、真崎、ポランコらが追います。トップ集団は、ポランコとペレスが接触し転倒。ロペス、フォッジャ、マシア、真崎というオーダーで、激しい争いを繰り広げます。セカンド集団ではガルシアを先頭に8台が続きました。その中で、國井、小椋はバトルを繰り広げます。トップ争いは、周回ごとにトップが入れ替わる激しい戦いが続きました。5番手争いのセカンド集団は6台となり國井、小椋も、何度もポジションを入れ替える戦いを繰り広げました。
その後、トップ争いを繰り広げていた真崎がラスト5ラップで転倒してしまいます。トップ争いは3台となり、最終ラップまで続いた戦いを制したのはフォッジャ。新チャンピオンの貫禄を示します。2位にロペス、3位にマシアが入り、表彰台に登りました。激しい4番手争いを制したのはアルコバ、5位に小椋、8位に國井となりました。真崎は27位完走となりました。
最終成績はロペスが3位、真崎はランキング6位、小椋が8位、國井は11位でシーズンを終えました。
真崎一輝(6位/27位)
「バレンシアは、あまり得意なサーキットではないのですが、先週、世界選手権のMoto3クラスにスポット参戦したので自信がありました。ただ練習走行で転倒してしまい、少しリズムを崩してしまいました。さらに、朝のフリーでも転倒。レース1は、転倒の影響からか、なかなか前のライダーを抜くことができませんでした。レース2は、今年のラストレースだったので気合を入れていきました。スタートがうまくいき序盤から攻めることができました。しかし、ラップ中盤あたりでマシア選手と接触しトップとの差が開き、少し焦ってしまいブレーキングをより遅らしたところフロントが切れ込んで転倒。ラストレースが転倒で終わってしまったのでとても悔しい気持ちでいっぱいです。今年は、自分ではレベルアップはできたと思いますが、Moto3を走って自分の弱点を見つけ、まだまだ足りないところがたくさんあると感じたので、今年の冬は、そこを改善して、来年チャンピオンが取れるようにがんばり続けます。応援ありがとうございました」
小椋藍(8位/5位)
「今回は今年のレースの中で最も苦しんだウイークでした。金曜日の練習走行からペースが上がらず、土曜日の予選1回目で乗り方やセッティングが少しいい方向にいき、改善できた部分もありましたがタイムを詰めきれず終わってしまいました。予選2回目に向けてセッティングを変えたことで、走り始めからフィーリングがよく、もっと攻められる感じがあり、タイムの更新はできたものの、17番手グリッドとなってしまいました。レース1のスタートは上手く決まり大幅にポジションを上げられましたが、トップグループとのギャップができてしまいました。セカンドグループで、最終ラップまで激しいバトルが続き、その集団のトップでゴールすることはできました。レース2はスタートがよくなくて厳しい位置でしたが、レース終盤には4番手争いの集団に追いつき、最終ラップまでバトルが続きましたが、5位でチェッカーを受けられました。また多くのいい点、悪い点が見つかったので来年に繋げていきたいと思います。スポンサー、チームスタッフをはじめ、応援・協力してくださった方々に感謝しています。ありがとうございました」
國井勇輝(10位/8位)
「バレンシアは、1度レースをしたことがあり、いいイメージを持ったまま走れました。練習走行から全体的に調子がよくベストタイムも更新でき、予選では自分の走りができ、8番手を獲得できました。全体的に調子がよかったのでレースでの目標は、前の速いライダーについていきトップグループのバトルをしながら表彰台を登ることでした。ですが、レースでは、スタートをミスして追い上げのレースになって、ペース的には、よかったものの追い上げていた間にトップグループと離れてしまいました。レース2ではセカンドグループの前に出ての最終ラップで、ライダーと接触してしまい、バトルの最下位で終わってしまいました。でも、自分が成長できたところや来年に繋がる課題などを見つけることができたので、この経験を来年に活かしていきたいと思います。1年間、ありがとうございました」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | J.マシア | KTM | 12 | 20'08.336 |
2 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 12 | +0.140 |
3 | 63 | V.ペレス | KTM | 12 | +0.146 |
4 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 12 | +0.169 |
5 | 47 | アーロン・ポランコ | ![]() | 12 | +0.227 |
6 | 31 | 真崎一輝 | ![]() | 12 | +0.297 |
7 | 14 | セルヒオ・ガルシア | ![]() | 12 | +0.527 |
8 | 32 | 小椋藍 | ![]() | 12 | +5.625 |
10 | 33 | 國井勇輝 | ![]() | 12 | +5.754 |
12 | 86 | チャーリー・ネスビット | ![]() | 12 | +6.057 |
13 | 36 | オスカー・グティエレス | ![]() |
12 | +7.448 |
16 | 35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | 12 | +17.928 |
21 | 28 | ロラン・ファバル | ![]() | 12 | +24.843 |
29 | 30 | トーマス・ブース・エイモス | ![]() |
12 | +38.954 |
52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | - | ||
34 | アンディ・イズディハール | ![]() | - | ||
55 | ヤリ・モンテッラ | ![]() | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 18 | 30'09.039 |
2 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 18 | +0.074 |
3 | 5 | J.マシア | KTM | 18 | +0.293 |
4 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 18 | +6.845 |
5 | 32 | 小椋藍 | ![]() | 18 | +6.929 |
6 | 14 | セルヒオ・ガルシア | ![]() | 18 | +7.189 |
7 | 36 | オスカー・グティエレス | ![]() |
18 | +7.314 |
8 | 33 | 國井勇輝 | ![]() | 18 | +7.346 |
10 | 35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | 18 | +8.303 |
16 | 30 | トーマス・ブース・エイモス | ![]() |
18 | +28.022 |
24 | 28 | ロラン・ファバル | ![]() | 18 | +40.094 |
27 | 31 | 真崎一輝 | ![]() | 18 | +53.018 |
86 | チャーリー・ネスビット | ![]() | 15 | +3Laps | |
34 | アンディ・イズディハール | ![]() | 15 | +3Laps | |
47 | アーロン・ポランコ | ![]() | 1 | +17Laps | |
55 | ヤリ・モンテッラ | ![]() | - | ||
27 | マティア・カサデイ | ![]() | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 221 | |
2 | 5 | J.マシア | KTM | 142 | |
3 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 135 | |
4 | 63 | V.ペレス | KTM | 121 | |
5 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 119 | |
6 | 31 | 真崎一輝 | ![]() | 109 | |
7 | 14 | セルヒオ・ガルシア | ![]() | 99 | |
8 | 32 | 小椋藍 | ![]() | 83 | |
9 | 47 | アーロン・ポランコ | ![]() | 63 | |
11 | 33 | 國井勇輝 | ![]() | 57 | |
17 | 34 | アンディ・イズディハール | ![]() | 29 | |
18 | 55 | ヤリ・モンテッラ | ![]() | 28 | |
19 | 86 | チャーリー・ネスビット | ![]() | 28 | |
20 | 35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | 26 | |
26 | 36 | オスカー・グティエレス | ![]() |
12 | |
31 | 9 | カスマ・カスマユディン | ![]() | 6 | |
32 | 27 | マティア・カサデイ | ![]() | 6 | |
36 | 28 | ロラン・ファバル | ![]() | 3 |