CEV Moto3クラスにも世界を目指す若手ライダーが多く参戦します。Asia Talent Teamから、昨年に引き続き真崎一輝が参戦。そして、新たに昨年のアジアタレントカップ(ATC)でランキング2位の小椋藍、同6位の國井勇輝が加わります。また、ATCでチャンピオンとなったソムキャット・チャントラはAP Honda Racing Teamから、同3位のアンディ・イズディハールがAstra Honda Racing Teamから参戦します。
雨となったレースウィークで、ポールポジションを獲得したのはソムキャット・チャントラ。CEV初挑戦の小椋が5番手と健闘し2列目スタート。國井は8番手で3列目、真崎は16番で6列目からのスタートとなりました。
ドライコンディションとなった決勝では、3列目7番グリッドのジェレミー・アルコバ(Junior Team Estrella Galicia 0,0)が好スタートでホールショットを奪います。しかし、序盤から転倒車が出る荒れたレースとなり、アルコバ、アレックス・ビュー(KTM)、小椋、マカール・ユルチェンコ(KTM)がトップ集団を形成し、5番手以下を引き離し始めます。5番手につけるチャントラはトップ集団を追いかけます。5ラップ目にビューのマシンにトラブルが発生し、小椋はスピードダウンしたマシンに引っかかってしまい転倒。避けがたいアクシデントに巻き込まれた小椋は、マシンを起こしてなんとかレースへ復帰しようと試みますが、そのまま無念のリタイアとなってしまいました。ビューはピットインし、同様にリタイアとなりました。
再び首位を奪ったアルコバとユルチェンコが激しい首位争いを見せます。トップ争いは2台に絞られ、単独3番手にチャントラ。その後方には、激しい4番手争いを繰り広げる真崎らが迫ります。真崎はファステストラップを叩き出しながらチャントラに追いつき、表彰台争いへと発展しますが、両者が接触して転倒。リタイアとなってしまいました。
トップを走るアルコバにユルチェンコが迫りますが、そのままチェッカーフラッグ。3位にはジャウメ・マシア(KTM)が入りました。イズディハールは5位。國井は4ラップ目に転倒リタイアで開幕戦を終えました。40台がグリッドに並び、完走は27台。13台がリタイアというサバイバルレースとなりました。
真崎一輝(リタイア)
「アラゴンは、昨年走ったサーキットだったので、気持ち的にはとても楽に迎えることができましたが、レースウイークは雨で気温も低く、あまりタイムを上げられませんでした。予選1回目は、タイムアップできたものの転倒してしまい、その影響もあって2回目の予選でタイムアップできずに16番手。決勝ではスタートがうまく決まり、1ラップで5台抜くなどして、6番手まで上がることができました。上位を目指して追い上げていたのですが、ラスト5周で接触、転倒してしまいました。今回のレースは、予選でタイムアップできなかったことが反省としてあります。次戦では、予選で上位につけてトップ争いができるようにがんばりたいと思います」
小椋藍(リタイア)
「今回の初戦は事前テストを行ったということもあり、すんなりウイークに入れると思っていました。しかし、木曜日から土曜日まで全セッション雨。決勝が晴れるということは分かっていたので、できるだけ前からスタートしたいと予選を走りました。マシンの感じはとてもよく、ラップごとに攻めることができて、Aグループ3番手、総合5番手となりました。決勝のセッティングはテストのときと同じ仕様にして、スタート後の1コーナーを3番手で入ることができました。1台にパスされて4番手になりましたが、そのときにはもう後ろが離れていたので、自分もここからアタックしていこうと思っていました。それなのに、前を走っていたライダーのエンジンが壊れて失速し、それに追突してしまいました。マシンのフィーリングはとてもよく、トップ集団についていけたと思うので、とても悔しいです。でも、新たな発見があったレースでもありましたので、それを次に繋げていきます。転倒の多いウィークでしたが、メカニックの皆さんが一生懸命マシンを直してくれました。感謝しています。ルマンでは表彰台を目指します」
國井勇輝(リタイア)
「鈴鹿レーシングスクールを卒業して、今年はCEVを走らせてもらうことになりました。アラゴンでは事前にテストしていたので、コース的な不安はなかったのですが、ブレーキングが課題としてあり、克服したいと思っていたのが、レースウイークは雨だったことで、その影響はあまりなく走れました。でも、決勝では前にいきたい、トップ争いに追いつきたいという焦りもあって、序盤に転倒してしまいました。次は集中して転ばずにチェッカーを受けたいと思います。このカテゴリーは、とてもレベルの高いライダーばかりがいるところですし、ここで勉強になることがたくさんあると思いました。その中で自分の課題を見つけてがんばりたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 19 | 30'41.602 |
2 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | 19 | +0.068 |
3 | 5 | J.マシア | KTM | 19 | +2.390 |
4 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 19 | +4.591 |
5 | 34 | アンディ・イズディハール | ![]() | 19 | +23.090 |
6 | 88 | B.イエラシ | KTM | 19 | +23.116 |
7 | 14 | セルヒオ・ガルシア | ![]() | 19 | +23.183 |
11 | 86 | チャーリー・ネスビット | ![]() | 19 | +31.167 |
12 | 47 | アーロン・ポランコ | ![]() | 19 | +31.246 |
15 | 27 | マティア・カサデイ | ![]() | 19 | +36.403 |
21 | 9 | カスマ・カスマコディン | ![]() | 19 | +1'04.699 |
82 | ステファノ・ネパ | ![]() |
17 | +2Laps | |
55 | ヤリ・モンテッラ | ![]() | 14 | +5Laps | |
35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | 13 | +6Laps | |
31 | 真崎一輝 | ![]() | 13 | +6Laps | |
32 | 小椋藍 | ![]() | 4 | +15Laps | |
33 | 國井勇輝 | ![]() | 3 | +16Laps | |
21 | アロンソ・ロペス | ![]() | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() |
25 |
2 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | 20 |
3 | 5 | J.マシア | KTM | 16 |
4 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 13 |
5 | 34 | アンディ・イズディハール | ![]() |
11 |
6 | 88 | B.イエラシ | KTM | 10 |
7 | 14 | セルヒオ・ガルシア | ![]() |
9 |
11 | 86 | チャーリー・ネスビット | ![]() |
5 |
12 | 47 | アーロン・ポランコ | ![]() |
4 |
15 | 27 | マティア・カサデイ | ![]() |
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