2016年のFIM CEVレプソルインターナショナル選手権の第2戦は、Moto3クラスのみの開催となり、ロードレース世界選手権(MotoGP)との併催で行われました。決勝レースは5月7日(土)、MotoGPライダーや関係者が観戦する中で行われました。
タイムスケジュールの都合上、今大会ではフリー走行がなく、予選から始まるというタイトなスケジュールが組まれました。ライダーたちは、短い時間でマシンセッティングを行い、決勝に挑みました。
真崎一輝(左)、鳥羽海渡(右)
佐々木歩夢
ポールポジションはロレンソ・デッラ・ポルタ(ハスクバーナ)。2番手に鳥羽海渡(Asia Talent T.)、佐々木歩夢(Asia Talent T.)が7番手、真崎一輝(Asia Talent T.)が16番手となりました。決勝前のウォームアップでは、真崎がトップタイムをマーク。鳥羽は2番手、佐々木は9番手タイムを記録して、グリッドに並びました。
鳥羽海渡(#32)、真崎一輝(#31)、佐々木歩夢(#33)
真崎一輝(#31)
ホールショットは鳥羽。しかし、すぐにポルタがトップを奪います。それを追いかけるかたちで、鳥羽、マルコス・ラミレス(KTM)、ステファノ・マンツィ(マヒンドラ)の3台が接戦を繰り広げます。その後方では、ジェレミー・アルコバ(Estrella Galicia 0,0)を先頭に、10台ものマシンが数珠つなぎとなり、周回を重ねていきました。佐々木や真崎も、その集団の中で激しくポジションを入れ替えます。そんな中で、鳥羽が2番手争いから抜け出すと、トップのポルタをマークします。トップ争いが2台、3番手争いが2台と分かれ、5番手争いは7台となりました。その後、トップ争いはこう着状態に。鳥羽は前に出るチャンスをうかがうように周回を重ね、最終ラップで一気に勝負に出ますが、ポルタには届かず2位でフィニッシュ。惜しくも連勝は逃しましたが、2戦連続で表彰台への登壇を果たしました。真崎は8位、佐々木は10位でチェッカーを受けました。
佐々木歩夢(#33)
鳥羽海渡(中央)
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 48 | L.デッラ・ポルタ | ハスクバーナ | 17 | 29'41.254 | |
2 | 32 | 鳥羽海渡 | ![]() | 17 | +0.757 | |
3 | 62 | S.マンツィ | マヒンドラ | 17 | +9.699 | |
4 | 42 | M.ラミレス | KTM | 17 | +9.798 | |
5 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 17 | +14.074 | |
6 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 17 | +14.727 | |
7 | 35 | ナカリン・アティラットプワパット | ![]() | 17 | +15.390 | |
8 | 31 | 真崎一輝 | ![]() | 17 | +15.401 | |
10 | 33 | 佐々木歩夢 | ![]() | 17 | +15.864 | |
13 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 17 | +17.703 | |
14 | 44 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 17 | +23.298 | |
17 | 34 | アンディ・イズディハール | ![]() | 17 | +26.173 | |
20 | 43 | ビセンテ・ペレス | Beon-Honda | 17 | +34.024 | |
23 | 19 | ルフィノ・フロリド | ![]() | 17 | +46.494 | |
25 | 66 | エクトル・ガルソ | ![]() | 17 | +1'40.537 | |
26 | 55 | ヤリ・モンテッラ | ![]() | 16 | +1 Lap | |
27 | 18 | アレイクス・ヴィウ | ![]() | 16 | +1 Lap | |
- | 13 | ワリド・ソッペ | ![]() | - | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 42 | M.ラミレス | KTM | 58 |
▲ | 2 | 48 | L.デッラ・ポルタ | ハスクバーナ | 52 |
▼ | 3 | 32 | 鳥羽海渡 | ![]() | 51 |
- | 4 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 37 |
▲ | 5 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 31 |
▲ | 6 | 62 | S.マンツィ | マヒンドラ | 25 |
▲ | 8 | 31 | 真崎一輝 | ![]() | 21 |
▼ | 10 | 33 | 佐々木歩夢 | ![]() | 19 |
▼ | 12 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 16 |
▲ | 14 | 35 | ナカリン・アティラットプワパット | ![]() | 9 |
▼ | 15 | 19 | ルフィノ・フロリド | ![]() | 9 |
▼ | 19 | 44 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 3 |
鳥羽海渡(Moto3 2位)
「デッラ・ポルタ選手が予選からペースがよかったので、逃がさないようにしたいと思っていました。決勝は2台でのトップ争いになりました。予選を上回るタイムをマークできたことはよかったのですが、予選からセクター2がうまく走れず、Moto3(ロードレース世界選手権)の走行をコースサイドで観察して攻略しようと努力していました。ですが、レースでもセクター2で離されてしまいました。それでも、ほかのセクターでカバーしながらトップについていきました。最終ラップの最終コーナーでトライしましたが抜くことはできず、2位でした。最後までセクター2を攻略できなかったことが反省点です。次はしっかり詰めて、戦える状況にし、優勝を目指します」
真崎一輝(Moto3 8位)
「走る前は、自分好みのコースかなと思っていたのですが、実際に走ってみると、とても難しくて苦戦しました。なかなか止まれないコーナーが多く、タイムアップできませんでした。グリッドが悪かったので、決勝は前に出ることだけを考えて走りました。セカンドグループに追いつくことはできましたが、自分が思うようなレースにはなりませんでした。次のアラゴンも初めてのコースなので、しっかり速い人についていき、コースを攻略して予選タイムを上げたいと思います」
佐々木歩夢(Moto3 10位)
「知らないコースなのに予選から走行が始まることで焦りましたが、集中して走り、コースに慣れることができたので、予選7番手を獲得できました。でもセッティングを詰めきれていなかったので、決勝でセッティングを変えたのですが、それが裏目に出てしまいました。転ばないように我慢の走りをしながら、自分ができることをしてチェッカーを目指しました。納得できるレースではありませんでしたが、レースウイークはとても学ぶことが多く、いい経験になったと思います。今回の結果を受け止め、またトレーニングを重ね、次のレースでは優勝を目指してがんばります」