round 09

August 29 2011
British Superbike Championship Cadwell Park
第9戦 キャドウェルパーク

バーンが総合2位、清成龍一は総合6位で「ザ・ショーダウン」進出を決める
チャンピオン決定戦に挑むHM Plant Hondaの両選手。ラスト3戦の戦いに注目が集まる

キャドウェルパーク・サーキットで開催された第9戦は、ラスト3戦でチャンピオンを決める「ザ・ショーダウン」進出をかけた重要な戦いとなりました。今大会は休日の月曜日に決勝レースが行われる英国独特のスケジュール。さらに、豪雨のために中止になっていた第7戦オールトンパークの第2レースを併催する変則スケジュールとなり、日曜日の予選終了後に第7戦の第2レースを実施、月曜に第9戦の決勝2レースが行われました。

3日間を通じて、まずまずの穏やかな天候となったキャドウェルパーク。前戦ブランズハッチで総合首位をキープ、第9戦を待たずにチャンピオン決定戦への進出を決めていたバーン(HM Plant Honda)は、チャンピオン獲得に向けてCBR1000RRを仕上げるためのテスト的意味合いの強い3レースとなりました。

HM Plant Hondaは大会前に当地で2日間のテストを実施。レースウイークに入ってもバーンは、いくつかのテストパーツと、異なるセッティングにトライしました。そのため、フリー、予選ともにセットアップに専念して予選は6番手でした。そして3レースが行われた今大会は、日曜日に行われた第1レース(第7戦第2レース)で3位、月曜日の第2レースで3位、第3レースで4位と安定したスピードを見せました。

  • シェーン・バーンシェーン・バーン
  • シェーン・バーンシェーン・バーン
  • 清成龍一清成龍一
  • 清成龍一清成龍一
  • ピーター・ヒックマンピーター・ヒックマン
  • グレン・リチャーズグレン・リチャーズ
  • グレーム・ゴウランド(#81)、グレン・リチャーズ(#45)グレーム・ゴウランド(#81)、グレン・リチャーズ(#45)

この3レースで、チャンピオン決定戦に向けて、安定したマシンを仕上げることに成功。最終戦は、トミー・ヒル(ヤマハ)が2勝2位1回という成績を残したため、「ザ・ショーダウン」は総合首位から総合2番手にポジションを落としての進出になりましたが、チャンピオン決定戦に向けて「準備は整った」と3回目のタイトル獲得に自信を見せました。

バーンとは対照的に、ここまで思うような走りができなかった清成龍一(HM Plant Honda)は、今大会、「ザ・ショーダウン」進出を最大の目標にミスのない戦いに集中しました。しかし、ハーフウエットになった初日のフリー走行では、不安定なコンディションの中で転倒、日曜日の予選もニューパーツを投入したことが裏目に出て16番手と、思うような走りができませんでした。

こうして、不安の中で迎えることになった予選終了後の第1レースは、第7戦の第1レースの結果から15番手という厳しいグリッドから決勝に挑み、闘志あふれるすばらしい追い上げで5位でフィニッシュ。月曜日の第2レースは16番グリッドから思うように追い上げられず9位。第3レースは、総合6位を争う最大のライバル、マイケル・ルター(ドゥカティ)がケガのために欠場、第3レースを7位でフィニッシュすれば総合6位をキープできるために、着実に走って7位でフィニッシュ。厳しい戦いが続いていた今シーズンですが、「ザ・ショーダウン」進出を決めました。

「ザ・ショーダウン」進出を決めた上位6選手には、それぞれ500点が与えられ、それに、表彰台ポイント(1位3点、2位2点、3位1点)が加えられます。総合首位はヒルで529点。2位のバーンは522点。3位には518点のジョン・ホプキンス(スズキ)、4位にはマイケル・ラバティ(ヤマハ)で510点、ジョシュ・ブルックス(スズキ)が509点で5位。そして6位の清成は、508点でラスト3戦7レースのチャンピオン決定戦に挑むことになりました。

昨年も、最終戦で15点差を逆転してタイトルを獲得している清成は、2年連続4回目。バーンは、08年以来、3年ぶり3回目のタイトル獲得に闘志満々。ラスト3戦は、HM Plant Hondaの両選手の走りに大きな注目が集まっています。

コメント

シェーン・バーン(3位/3位/4位) 「今回はチームのホーム大会なので、いいリザルトを残すことが目標の1つでしたが、自分はすでにザ・ショーダウン進出を決めていたので、ラスト3戦のチャンピオン決定戦に向けてマシンを仕上げることに焦点をしぼりました。レースウイークを通じて、マシンのいろいろなセットアップを試しました。ニューパーツも使いました。その結果、マシンの状態はすごくよくなったし、たくさんのフィードバックを得ることができました。今大会はヒルが速かったけれど、レースをこなすごとに、その差を縮められました。ラスト3戦の準備はできました。ここからは1レース1レースが勝負になります。タイトルを獲得するために全力を尽くしたいです」

清成龍一(5位/9位/7位) 「前戦ブランズハッチを終えたときに、第9戦は厳しい戦いになると思っていました。とにかく、何人かの選手たちのポイントが詰まっていたので、総合6位をキープするためには、どのレースもミスのできない戦いをしなければなりませんでした。それなのに、フリー走行で転んだり、予選でセッティングが決まらなかったりバタバタした部分もあります。しかし、ザ・ショーダウン進出に向けて、最後は計算通りに走ることができました。今回は表彰台に立つチャンスもあったけれど、それよりもチャンピオン争いに生き残ることが最も大事だったので、無理はしませんでした。正直、いまはホッとしています。残り3戦7レース。逆転チャンピオンを決められるようにがんばりたいです」

決勝

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17M.ラバティヤマハ1116:13.225
233T.ヒルヤマハ11+0.214
367シェーン・バーンHonda10+1Lap
410J.カーカムスズキ10+1Lap
51清成龍一Honda10+1Lap
6101G.メイソンカワサキ10+1Lap
 
860ピーター・ヒックマンHonda10+1Lap
945グレン・リチャーズHonda10+1Lap
1181グレーム・ゴウランドHonda10+1Lap
1316ジェームス・エリスンHonda10+1Lap
1824パトリック・マフHonda10+1Lap

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
133T.ヒルヤマハ1826:23.316
27M.ラバティヤマハ18+1.700
367シェーン・バーンHonda18+3.460
42J.ブルックススズキ18+6.067
560ピーター・ヒックマンHonda18+6.581
610J.カーカムスズキ18+18.892
 
881グレーム・ゴウランドHonda18+24.300
91清成龍一Honda18+24.424
1116ジェームス・エリスンHonda18+33.534
1345グレン・リチャーズHonda18+36.832
1619スティーブ・ブロガンHonda18+57.517
1824パトリック・マフHonda18+1:06.134

レース3

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
133T.ヒルヤマハ1522:00.965
22J.ブルックススズキ15+0.632
37M.ラバティヤマハ15+1.582
467シェーン・バーンHonda15+2.013
560ピーター・ヒックマンHonda15+2.664
610J.カーカムスズキ15+3.622
 
71清成龍一Honda15+8.039
981グレーム・ゴウランドHonda15+18.386
1016ジェームス・エリスンHonda15+20.465
1445グレン・リチャーズHonda15+28.180
1824パトリック・マフHonda15+52.693
DNF19スティーブ・ブロガンHonda3+12Laps
ポイントスタンディング

ライダー

順位 ライダー マシン ポイント
1T.ヒルヤマハ529
2シェーン・バーンHonda522
3J.ホプキンススズキ518
4M.ラバティヤマハ510
5J.ブルックススズキ509
6清成龍一Honda508
 
10ピーター・ヒックマンHonda128
16ダン・リンフットHonda49
17グレン・リチャーズHonda47
19グレーム・ゴウランドHonda40
21ジェームス・エリスンHonda22
25スティーブ・ブロガンHonda8
27ジェイク・ゼンケHonda8
31パトリック・マフHonda6

※上位6名(ザ・ショーダウン進出)のポイントは第9戦までの表彰台獲得回数に応じて算出されています

マニュファクチャラー

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ365
2Honda348
3スズキ334
4カワサキ216
5ドゥカティ173
6BMW24
7アプリリア9