オールトンパーク・サーキットで開催された第7戦は激しい雨の中で決勝レースが行われ、総合首位のシェーン・バーン(HM Plant Honda)が予選4番手から確実な走りを見せて4位でフィニッシュ。総合首位をキープしました。今大会は3日間ともに不安定な天候となりましたが、バーンはその難しいコンディションの中で堅実な走りを見せました。
2列目5番グリッドから決勝に挑んだチームメートの清成龍一(HM Plant Honda)は、オープニングラップ10番手と出遅れ、その後もペースを上げられず苦戦して15位に終わりました。
今大会、豪雨の中フロントローから完ぺきなスタートを切ったバーンは、オープニングラップを制します。その後方には、バーンと総合首位争いを繰り広げるジョン・ホプキンス(スズキ)、総合3位のトミー・ヒル(ヤマハ)、そして、マイケル・ルター(ドゥカティ)と続きました。その後、ポールポジションから決勝に挑んだホプキンスがペースを上げて4周目にトップに浮上しますが、ロッジ・コーナーで転倒。これでバーンが再び首位に立ちます。しかしその後、6周目に首位に立ったヒルがレースをリードし、2位以下にリードを築いて優勝しました。
総合首位のバーンはホプキンスが転倒したため、着実な走りに切り替えます。ヒルが独走する後方ではジョン・ブルックス(スズキ)が2番手に浮上。さらにその後方で、バーンはルターとし烈な3位争いを展開しますが、わずか0.086秒差で表彰台を逃しました。
チームメートの清成は、2列目5番グリッドからスタートしましたが、豪雨の中で苦戦。ペースを上げられず15位に終わりました。大会前には鈴鹿8時間耐久ロードレースの合同テストのため日本へ帰国し、鈴鹿で好調な走りを見せた清成でしたが、今大会はウエットコンディションでよいグリップを見つけられず、朝のウオームアップでも12番手と苦戦しました。決勝レースはオープニングラップに10番手へと順位を落とし、その後もじりじりと後退して15位でフィニッシュ。厳しいレースとなりました。
また、今大会にはスーパースポーツ世界選手権に参戦しているジェームス・エリスン(Team SorryMate.com)が出場し、11位で完走しました。
第1レースは30台が出場し、7台が転倒する激しいレース。表彰台を逃したCBR1000RR勢は第2レースに雪辱を期すことになりましたが、一段と雨足が強くなり、第2レースのキャンセルが決定。第9戦キャドウエルパークで今大会の第2レースが行れることになりました。
この結果、総合首位のバーンの得点が214点となり、転倒リタイアとなった総合2位のホプキンスとの差を19点から32点へと広げることに成功しました。優勝したヒルが総合3位。清成は総合4位から5位へ1つポジションを落としましたが、次戦の巻き返しに期待されます。
シェーン・バーン(4位) 「レース序盤にトップを走ったことが、正直信じられません。厳しいコンディションでしたし、簡単なことではありませんでした。今日は最後まで表彰台争いに加わりましたが、これほどたくさんの転倒を見たのは、自分のキャリアの中で初めてです。今日のレースは正直厳しい走りを強いられましたし、ウエットコンディションのセッティングをもっとよくしなければならないと感じました。決勝レースに向けてのセッティングの変更は、ひとつの賭けでしたが、昨日より速く走ることができました。リアタイヤのフィーリングがよくなったし、すばらしい仕事をしてくれたチームに感謝したいです。今日は表彰台には立てませんでしたが、ホプキンスが転倒したので、チャンピオンシップへ向けて貴重なポイントを獲得しました。最終ラップで表彰台を逃してしまい、がっかりしましたが、今回抱えていた問題を考えたら、悪い結果ではありませんでした」
清成龍一(15位) 「今回はリアタイヤの温度を上げられなかったため、最後までプッシュすることができず、残念でした。マシンのセッティングには満足していますが、ウエットコンディションではうまくいきませんでした。もしドライだったら、優勝争いに加われたと思います。雨のレースも嫌いじゃないし、こんな結果に終わって残念です。ウエットコンディションのセッティングをしっかりしなくてはいけないと感じました。今日はたくさんのライダーに抜かれましたが、何もできませんでした。今年も終盤の3戦で行われるショー・ダウンでチャンピオンが決まります。総合で4位から5位に順位は落ちましたが、それに残るためにも、総合ランクでトップ6をキープできてよかったです」
レース1
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | T.ヒル | ヤマハ | 15 | 28:36.674 |
2 | 2 | J.ブルックス | スズキ | 15 | +5.492 |
3 | 6 | M.ルター | ドゥカティ | 15 | +5.669 |
4 | 67 | シェーン・バーン | Honda | 15 | +5.755 |
5 | 101 | G.メイソン | カワサキ | 15 | +6.789 |
6 | 7 | M.ラバティ | ヤマハ | 15 | +7.128 |
11 | 16 | ジェームス・エリスン | Honda | 15 | +21.785 |
12 | 45 | グレン・リチャーズ | Honda | 15 | +22.338 |
15 | 1 | 清成龍一 | Honda | 15 | +29.974 |
16 | 81 | グレーム・ゴウランド | Honda | 15 | +35.225 |
17 | 98 | ジェイク・ゼンケ | Honda | 15 | +36.438 |
DNF | 60 | ピーター・ヒックマン | Honda | 1 | +14Laps |
DNF | 24 | パトリック・マフ | Honda | 0 | - |
ライダー
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | シェーン・バーン | Honda | 214 |
2 | J.ホプキンス | スズキ | 182 |
3 | T.ヒル | ヤマハ | 165 |
4 | M.ラバティ | ヤマハ | 129 |
5 | 清成龍一 | Honda | 121 |
6 | J.ブルックス | スズキ | 111 |
12 | ピーター・ヒックマン | Honda | 85 |
14 | ダン・リンフット | Honda | 49 |
18 | トミー・ブライドウェル | Honda | 33 |
19 | グレン・リチャーズ | Honda | 27 |
21 | スティーブ・ブロガン | Honda | 8 |
25 | ジェイク・ゼンケ | Honda | 6 |
28 | ジェームス・エリスン | Honda | 5 |
29 | パトリック・マフ | Honda | 2 |
31 | グレーム・ゴウランド | Honda | 1 |
マニュファクチャラー
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 253 |
2 | ヤマハ | 235 |
3 | スズキ | 227 |
4 | カワサキ | 162 |
5 | ドゥカティ | 105 |
6 | BMW | 18 |
7 | アプリリア | 5 |