第3戦クロフトは不安定な天候となり、難しいレースとなった。第1レースは雨のためにスタート時間が遅れ、最終的にドライ宣言されてレースが始まった。タイヤの選択に悩まされる選手たち。第1レースはタイヤの選択が勝敗を分ける大荒れの展開となった。第2レースは完全なドライコンディションの中で行われた。
HM Plant HondaのメインスポンサーであるHM Plantのホーム大会となるクロフト。3年ぶりにBSBに復帰し、開幕戦から連続表彰台に立ち、好調な走りを見せているシェーン・バーンは今季2回目のポールポジション(PP)からWウインを狙ったが、第1レースは不運なトラブルでリタイア。その雪辱に燃えた第2レースは、見事ライバルを圧倒して今季2勝目を挙げた。
今大会は予選、決勝と目まぐるしく天候が変わった。ドライとウエットコンディションが交互に訪れる難しさ。しかし、これまでBSBで2度タイトルを獲得しているバーンは、難しいコンディションを攻略し、予選で今季2回目のPPを獲得した。決勝レースもウエットからドライへと変化した第1レースは、不運のトラブルでリタイアしたが、それまでトップを快走。第2レースではライバルを圧倒して今季2勝目、4回目の表彰台に立ち、総合首位をキープした。
チームメートの清成龍一は、バンピーなクロフトのコース攻略に苦戦。予選、決勝と不安定な天候にも苦しめられて、セットアップを詰め切れなかった。そのため、予選では14番手と大きくポジションを落とし、雨のためにスタート時間が遅れた第1レースは、レインタイヤを選択も雨が降らず、25位とノーポイントに終わった。この結果、28番グリッドから決勝に挑んだ第2レースは、大混戦の中で15位まで追い上げるのがやっとだった。
ウエットとドライコンディションが交互にサーキットを襲った第3戦クロフト。これまで通算42勝、3回のタイトル獲得を果たしている清成だが、不安定な天候に翻弄される悔しいレースとなった。清成同様、開幕戦から常に優勝争いに加わっているライバルたちの多くがレインタイヤを選択し、大きく順位を落とす大荒れの展開だった。
これで3戦を終えて、バーンが95点で総合首位をキープ。ジョン・ホプキンス(スズキ)が92点で2位に浮上。総合2位だったスチュワート・イーストン(カワサキ)が89点で3位へ、総合3位だった清成は59点で総合4位へとポジションを落とした。
今大会は不安定な天候となり、タイヤの選択が勝敗を握った第1レースはジョン・カークハム(スズキ)が優勝。2位にホプキンス、3位にゲイリー・メイソン(カワサキ)という結果だった。ドライコンディションとなった第2レースは、バーン、イーストン、ホプキンスの順でフィニッシュ。第1レースを終えた時点でホプキンスに一時総合首位を奪われたバーンだが、第2レースで再び首位を奪還した。
シェーン・バーン(リタイア/優勝)「第1レースは自分にとってもチームにとっても本当に残念だった。スポンサーであるHM PlantのホームラウンドでWウインを狙っていたし、いい仕事をしたかった。第1レースのタイヤ選びは本当に誰も分からない賭けだった。僕はスリックタイヤを選んだ。でもそれは正しい選択だったし、実際にレースをリードすることができた。でも、メカニカルな問題が出てリタイアしなければならなかった。不運だった。このマシンでこれまでたくさんの距離を走ってきたけれど、このようなトラブルが起きるなんて初めてだったし、残念だ。しかし、第2レースまでにチームが一生懸命仕事をしてくれて、第2レースの準備をしてくれた。第2レースは少し戦略があった。それがうまくいった。一生懸命がんばった。最後に限界まで攻めて、それを維持してレースをリードすることができた。一日で失望と喜びを味わったが、この優勝は自分とチームにとってすばらしい結果となった」
アレックス・ロウズ(5位/11位)「自分にとって最高の一日となった。本当に楽しかった。第1レースではそんなに上位にいるとは思ってもいなかった。前方で走れてよかった。マシンの調子はとてもよかった。第2レースも本当にいいペースだった。チームにとって最高の日となった」
清成龍一(25位/15位)「自分にとって厳しい週末になった。フリー、予選、そして決勝と、さまざまな調整を行ったがラップタイムは変わらなかった。でも問題を解決するために、僕もチームも一生懸命がんばった。第1レースはタイヤの選択がすべてだった。雨がもっと降ると思った。だからレインタイヤを選んだのだが、結局それが間違いだった。レインタイヤを選んだのは僕だけじゃなかった。本当に難しかった。結局、レインタイヤではプッシュすることができなかった。第2レースは、第1レースの結果でグリッド後方からのスタートになった。大変だったけれど、パスして順位を上げていくことができた。今回はわずか1ポイント獲得。自分とチームにとっては、本当に残念な結果になった」
レース1
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | J.カークハム | スズキ | 18 | 26:41.827 |
2 | 21 | J.ホプキンス | スズキ | 18 | +2.940 |
3 | 101 | G.メイソン | カワサキ | 18 | +3.715 |
4 | 65 | L.バズ | ヤマハ | 18 | +13.335 |
5 | 22 | アレックス・ロウズ | Honda | 18 | +14.699 |
6 | 3 | S.イーストン | カワサキ | 18 | +19.433 |
7 | 60 | ピーター・ヒックマン | Honda | 18 | +22.455 |
9 | 45 | グレン・リチャーズ | Honda | 18 | +26.063 |
10 | 46 | トミー・ブライドウェル | Honda | 18 | +27.747 |
16 | 24 | パトリック・マフ | Honda | 18 | +1:06.347 |
17 | 4 | ダン・リンフット | Honda | 18 | +1:10.124 |
25 | 1 | 清成龍一 | Honda | 17 | +1Lap |
DNF | 67 | シェーン・バーン | Honda | 7 | +11Laps |
DNF | 75 | クレイグ・フィツパトリック | Honda | 4 | +14Laps |
DNF | 19 | スティーブ・ブロガン | Honda | 2 | +16Laps |
レース2
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 67 | シェーン・バーン | Honda | 20 | 27:46.928 |
2 | 3 | S.イーストン | カワサキ | 20 | +1.887 |
3 | 21 | J.ホプキンス | スズキ | 20 | +2.269 |
4 | 2 | J.ブルックス | スズキ | 20 | +2.461 |
5 | 65 | L.バズ | ヤマハ | 20 | +5.517 |
6 | 33 | T.ヒル | ヤマハ | 20 | +6.094 |
9 | 60 | ピーター・ヒックマン | Honda | 20 | +8.397 |
10 | 46 | トミー・ブライドウェル | Honda | 20 | +9.657 |
11 | 22 | アレックス・ロウズ | Honda | 20 | +10.419 |
15 | 1 | 清成龍一 | Honda | 20 | +20.295 |
16 | 45 | グレン・リチャーズ | Honda | 20 | +21.208 |
19 | 24 | パトリック・マフ | Honda | 20 | +37.750 |
22 | 75 | クレイグ・フィツパトリック | Honda | 20 | +57.270 |
DNF | 4 | ダン・リンフット | Honda | 10 | +10Laps |
ライダー
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | シェーン・バーン | Honda | 95 |
2 | J.ホプキンス | スズキ | 92 |
3 | S.イーストン | カワサキ | 89 |
4 | 清成龍一 | Honda | 59 |
5 | T.ヒル | ヤマハ | 57 |
6 | J.カークハム | スズキ | 54 |
10 | ピーター・ヒックマン | Honda | 37 |
13 | アレックス・ロウズ | Honda | 30 |
14 | トミー・ブライドウェル | Honda | 28 |
15 | ダン・リンフット | Honda | 23 |
17 | グレン・リチャーズ | Honda | 14 |
22 | スティーブ・ブロガン | Honda | 2 |
マニュファクチャラー
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 122 |
2 | スズキ | 108 |
3 | カワサキ | 95 |
4 | ヤマハ | 91 |
5 | ドゥカティ | 42 |
6 | アプリリア | 5 |
7 | BMW | 5 |