開幕戦ブランズハッチから2週連続の開催となった第2戦オールトンパークは、開幕戦から好調な走りを見せるHM Plant Hondaの両選手が、今回も表彰台に立つ活躍。シェーン・バーンは総合首位をキープ、清成龍一も総合4位から3位へとポジションを上げた。
今大会は、開幕戦ブランズハッチでPPを獲得したバーンが予選7番手、開幕戦でバーンとPP争いを繰り広げて2番手だった清成龍一も9番手と、セッティングが決まらず苦しい走りを強いられた。しかし、決勝朝のウオームアップでセットアップが決まり、両選手ともにすばらしい追い上げを見せた。
フリー、予選ともにエンジンブレーキのセッティングが決まらず、「セッションをこなすごとに調子が悪くなった」という清成だったが、決勝では好調になったCBR1000RRのパフォーマンスを遺憾なく発揮、オープニングラップ7番手につけると、それから一台、また一台と確実に前車をパス、レース中盤に首位に立った。前が開けるとさらにペースは上がり、後半は2位以下に大量リードを築く独走優勝だった。2位にジョン・ホプキンス(スズキ)、3位にスチュワート・イーストン(カワサキ)が続いた。
オールトンパークは、昨年のチャンピオン決定戦の舞台となった。その大会で3レース完全Vを果たした清成は、見事、逆転チャンピオンに輝いたが、この3連勝に続き、今回でオールトンパーク4連勝を達成、第2レースでもVを狙った。
しかし、第2レースは序盤の大混戦の中でコースの外に押し出され大きくポジションを落とし、ブレーキの調子もよくなかったことから、なかなか順位を上げられなかった。中盤にはトップグループからやや遅れて5番手を走行、表彰台も厳しい状況だったが、レース終盤に転倒者が出たことでセーフティカーが導入され、トップグループとの差を一気に縮めることに成功した。
そして再開されたレースでは、ホプキンス、イーストン、チームメートのバーン、そして清成のトップ4台が0.6秒差という大接戦の中で、4位でフィニッシュ。2レース完全Vは果たせなかったが、総合ランクでは4位から3位へ。総合首位のバーンとの差を12ポイントへと縮めた。
清成のチームメートで3年ぶりにBSB復帰したバーンは、開幕戦ブランズハッチで優勝/3位とすばらしいスタートを切った。しかし、今大会は、清成同様、セットアップに苦悩した。フリー走行では「トップ10にも入れなかった」と苦しい走りを強いられ、予選でも2列目7番手がやっとの状態で、開幕戦でライバルを圧倒した走りを見せることはできなかった。
しかし、チームの必死の作業の結果、決勝朝のウオームアップでセッティングが決まった。第1レースは、快走する清成の後方で、ホプキンス、イーストン、マイケル・ラバティ(ヤマハ)、ジョシュ・ブルックス(スズキ)とし烈な2位争いを繰り広げて4位でフィニッシュした。
第1レースのデータを元にセットアップを変更した第2レースは、ホプキンス、イーストン、清成らともつれこむようにフィニッシュする中で3位。2戦連続優勝は果たせなかったが、2戦連続表彰台に立った。これで2戦4レースを終えて、バーンは3回の表彰台で総合首位をキープ。総合2位のイーストンに11点差。総合3位に清成が続いている。
清成龍一(優勝/4位) 「第1レースの優勝はうれしかった。第2レースも優勝を狙ったけれど、ちょっと問題を抱えて、果たせなかった。今回は、フリー、予選とエンジンブレーキなどのセッティングが決まらず、すごく苦しかった。タイムも上がらずフィーリングもよくなかった。しかし、決勝朝のウオームアップでいい状態になり、第1レースは追い上げもうまくいき、最後は独走することができた。第2レースは、ブレーキの状態がよくなくて、なかなか前に行けず、最終的に4位だった。最初のレースが優勝で、第2レースで表彰台に立てなかったということで、ちょっと気分的にはよくないけれど、総合ポイントで3位になれて、シェーキー(バーン)との差も縮められた。第3戦は今回以上のリザルトを狙いたい」
シェーン・バーン(4位/3位) 「第2レースで表彰台に立ててすごくよかった。フリー、予選とあまりいい状態を作れなかっただけに、それを考えれば満足のいく結果だった。なんたって、土曜日のフリー走行ではトップ10に入れず、予選も7番手。厳しいレースになることを予想していた。それが、決勝日になってトップグループで戦える状態になるとは思わなかった。それにしても、今日は激しいレースだった。何度もコースを押し出されたけれど、こうして2レースともに完走したし表彰台にも立てた。総合首位もキープできたし、本当にうれしかった」
レース1
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 清成龍一 | Honda | 18 | 29:06.776 |
2 | 21 | J.ホプキンス | スズキ | 18 | +4.150 |
3 | 3 | S.イーストン | カワサキ | 18 | +4.336 |
4 | 67 | シェーン・バーン | Honda | 18 | +4.646 |
5 | 7 | M.ラバティ | ヤマハ | 18 | +4.684 |
6 | 2 | J.ブルックス | スズキ | 18 | +5.105 |
10 | 4 | ダン・リンフット | Honda | 18 | +19.452 |
12 | 22 | アレックス・ロウズ | Honda | 18 | +19.981 |
13 | 60 | ピーター・ヒックマン | Honda | 18 | +20.954 |
20 | 24 | パトリック・マフ | Honda | 18 | +1:06.707 |
DNF | 45 | グレン・リチャーズ | Honda | 16 | +2Laps |
DNF | 19 | スティーブ・ブロガン | Honda | 0 | - |
レース2
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 21 | J.ホプキンス | スズキ | 18 | 30:13.082 |
2 | 3 | S.イーストン | カワサキ | 18 | +0.221 |
3 | 67 | シェーン・バーン | Honda | 18 | +0.521 |
4 | 1 | 清成龍一 | Honda | 18 | +0.633 |
5 | 7 | M.ラバティ | ヤマハ | 18 | +1.026 |
6 | 6 | M.ルター | ドゥカティ | 18 | +2.930 |
8 | 60 | ピーター・ヒックマン | Honda | 18 | +7.183 |
14 | 22 | アレックス・ロウズ | Honda | 18 | +12.231 |
15 | 4 | ダン・リンフット | Honda | 18 | +14.228 |
16 | 19 | スティーブ・ブロガン | Honda | 18 | +16.314 |
20 | 24 | パトリック・マフ | Honda | 18 | +24.457 |
DNF | 45 | グレン・リチャーズ | Honda | 2 | +16Laps |