round 01

April 25 2011
British Superbike Championship Brands Hatch Indy
第1戦 ブランズハッチ

バーンが優勝/3位と連続表彰台
清成龍一は第2レースで2位表彰台に立つ

英国スーパーバイク選手権(BSB)の開幕戦が、ロンドン郊外のブランズハッチのショートコース、インディ(全長1.929km)で開催された。今大会は金曜日から公式練習がスタート。イースターマンデーの月曜日に決勝レースが行われる4日間開催となった。昨年の最終戦、10月10日に開催されたオールトンパークから約6ヵ月間という長いインターバル。選手にとってもファンにとっても待ちに待ったシーズン開幕となっただけに、初日から熱い走りが繰り広げられ、ファンが熱い声援を送った。

今年はディフェンディングチャンピオンの清成龍一(HM Plant Honda)の2年連続、通算4回目のタイトル獲得の期待が寄せられる。チームメートには、過去2回BSB王座についているベテランのシェーン・バーンが加入。両選手合わせてこれまでにBSBタイトルを5回獲得という最強ペアでシーズンを戦うことになった。

予想通り、初日のフリー走行から両選手が首位争いを繰り広げた。34台が出場した予選では、上位20台がノックダウン方式のファイナルに進出。Q1、Q2、Q3ともにCBR1000RRを駆る両選手が熱い火花を散らした。その結果、バーンがポールポジション(PP)を獲得。清成がわずかの差で2番手と、HM Plant Hondaの2人がフロントローから決勝に挑むことになった。

  • シェーン・バーンシェーン・バーン
  • シェーン・バーンシェーン・バーン
  • シェーン・バーンシェーン・バーン
  • 清成龍一清成龍一
  • 清成龍一清成龍一

決勝レースでも、好調をキープしたバーンが両レースともに好スタートから優勝争いに絡み、2レース連続で表彰台に立った。第1レースは清成、トミー・ヒル(ヤマハ)、マイケル・ラバティ(ヤマハ)と4台でトップグループを形成。前半トップに立ったラバティが最終コーナーからストレートに入る高速コーナーで転倒し、危険な状態となったためにセーフティカーが入った。この時点で2番手につけていたバーンが、再スタートすると一気にペースを上げて首位に浮上。今季開幕戦第1レースを制した。第2レースも清成、ヒル、ラバティと4人の優勝争いになり、ラスト2周で前を走るヒルをかわして首位に浮上したがオーバーランを喫し、ヒル、清成に続いて3位だった。しかし、HM Plant Honda移籍初レースで2レース連続表彰台。01年と03年にタイトルを獲得しているバーンは、「今年はキヨからタイトルを返してもらう。今年は3回目のタイトルを獲得して、キヨと同じ回数にする」とチームメート同士の戦いに闘志を燃やしている。

ディフェンディングチャンピオンの清成は、フリー走行、予選と順調にマシンを仕上げたが、決勝日朝のウオームアップで前を走る選手がスローダウン。それを避けきれず接触転倒というハプニングに見舞われた。マシンのダメージも大きく、BSBはスペアマシンがルール上使用できないないため、必死の修復作業で第1レースに挑んだ。そしてバーン、ヒル、ラバティとトップグループを形成するが、転倒の影響もあって序盤にマシントラブルが発生。スローダウンしてリタイアとなった。その雪辱に闘志を燃やした第2レースは、中盤までラバティを抜けず4番手で苦戦するも、その後ラバティをかわすと一気にペースアップ。トップグループを形成するヒルとバーンを追撃し、ラスト2周でバーンを抜いて2位でフィニッシュした。

第1レースでは、ウインターテストから注目されている若手のトーマス・ブライドウェル(Tyco Honda)が3位表彰台に立った。今年は第2レースで9位になったチームメートのピーター・ヒックマンとともに活躍が期待される。

コメント

シェーン・バーン(優勝/3位) 「このチームで初めてのレースとなったが、優勝することができてうれしい。すばらしいリザルトだ。すべては決勝レースに向けて一生懸命がんばって完ぺきにセットアップをしてくれたチームのおかげ。感謝している。第1レースは大変だった。ラバティが前に出てに逃げ始めたとき、彼を抜く自信があったし、落ち着いていた。ところが目の前で彼が転倒して、どっちに逃げたらいいのか考える時間もなかったが、彼を避けることができて本当にラッキーだった。あの事故でみんなタイムロス。その中からすぐに抜け出して後続とのギャップを広げることができた。第2レースはトミー・ヒルが速いペースで逃げた。しかし、最終コーナーから1コーナーまで自分の方が速かったから、ラスト2周で彼を抜けると思った。そして予定通り1コーナーで前に出たのだが、はらんでしまってヒルに抜き返され、キヨにも先行された。でも両レースで表彰台に立てて本当によかった」

清成龍一(リタイア/2位) 「今日は大変だった。ウオームアップセッションで転倒したのが決勝にも影響してしまった。転倒の原因は、前を走るライダーが急激に減速して、自分の前にいるライダーはそれを避けたのだが、自分は避けられず減速したライダーに追突してしまった。自分も相手もケガがなかったのが幸いだった。このアクシデントで、マシンに大きなダメージを受けたが、チームが一生懸命直してくれたので何とかグリッドに並ぶことができた。第1レースは、ウオームアップの転倒の影響だと思うのだが、運悪く、エンジンに問題が出てしまった。マシンの感触はずっとよかったし、本当に残念。第2レースは、前を走るラバティをパスするのが難しかった。彼を抜いたときにはトップの2台に引き離されていたが必死に追い上げた。何とか追いついたが抜くのは難しかった。今日は何としても優勝したかったし、事故で亡くなったライダー仲間の高橋江紀君に優勝を捧げたかった。彼の死を今朝知った。江紀君とはたくさんのいい思い出があるし、本当に残念だ」

トーマス・ブライドウェル(3位/リタイア) 「第1レースで表彰台に立てて本当にうれしい。自分にとってもチームにとってもこれが初めての表彰台で、すばらしいレースになった。一生懸命がんばってきたおかげだと思う。しかし、第2レースはスタートに失敗した。そしてバックストレートで白線を越えてしまってあっという間に転倒してしまった。本当に残念。第2レースもポイントを獲得したかった」

決勝

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
167シェーン・バーンHonda3023:47.412
233T.ヒルヤマハ30+1.154
346トーマス・ブライドウェルHonda30+2.657
43S.イーストンカワサキ30+2.764
510J.カーカムスズキ30+3.408
66M.ルタードゥカティ30+4.310
 
84ダン・リンフットHonda30+5.090
1145グレン・リチャーズHonda30+7.920
1222アレックス・ロウズHonda30+9.673
1360ピーター・ヒックマンHonda30+12.501
1419スティーブ・ブロガンHonda30+12.801
1924パトリック・マフHonda30+19.777
2375クレイグ・フィツパトリックHonda30+22.286
DNF1清成龍一Honda7+23Laps
DNF81グレーム・ゴウランドHonda7+23Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
133T.ヒルヤマハ3023:03.483
21清成龍一Honda30+0.142
367シェーン・バーンHonda30+0.598
47M.ラバティヤマハ30+4.463
521J.ホプキンススズキ30+10.089
63S.イーストンカワサキ30+11.984
 
84ダン・リンフットHonda30+13.897
960ピーター・ヒックマンHonda30+18.431
1222アレックス・ロウズHonda30+22.211
1445グレン・リチャーズHonda30+23.884
1619スティーブ・ブロガンHonda30+30.741
1924パトリック・マフHonda30+42.192
DNF46トーマス・ブライドウェルHonda26+4Laps
DNF75クレイグ・フィツパトリックHonda4+26Laps
ポイントスタンディング

ライダー

順位 ライダー マシン ポイント
1T.ヒルヤマハ45
2シェーン・バーンHonda41
3S.イーストンカワサキ23
4清成龍一Honda20
5M.ルタードゥカティ19
6トーマス・ブライドウェルHonda16
 
7ダン・リンフットHonda16
13ピーター・ヒックマンHonda10
15アレックス・ロウズHonda8
16グレン・リチャーズHonda7
18スティーブ・ブロガンHonda2

マニュファクチャラー

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda45
2ヤマハ45
3カワサキ23
4スズキ22
5ドゥカティ19