BSB(イギリススーパーバイク選手権)最終戦(第13戦)が10月1日にケント州のブランズハッチ・GP・サーキット(全長3.703km)で行われた。
CBR1000RRKに乗るHM Plant Honda
Racingの清成龍一選手は、レース1で優勝し、レース2で2位に入り、日本人としては初のBSBチャンピオンに輝いた。
第5戦モンデロパーク大会(5月21日)が豪雨で中止となったため、今回の2レースはダブルポイント(優勝者は1レースで50ポイント獲得)となっていた。清成選手(376ポイント)はランキングトップのグレゴリオ・ラビッラ選手(ドゥカティ、377ポイント)と1ポイント差で最終戦を迎えた。ランキング3位のレオン・ハスラム選手(ドゥカティ、368ポイント)との差は8ポイントだった。
そして迎えた最終戦。レース1でホールショットを奪ったのはシェーン・バーン選手(スズキ)。3周目には清成選手とハスラム選手がバーン選手を抜いてトップに立った。ラビッラ選手はスタートに失敗し、1周目を終えた時点では8番手だった。
しかし、その直後、豪雨となったためレースは中断。2周目終了時点でトップだったバーン選手がポールポジションについて、レースは再開された。2番手にハスラム選手、3番手は清成選手、ラビッラ選手は6番グリッドとなる。
17周に短縮されたレース1の第2部で、清成選手はインターミディエイトタイヤを選び、ハスラム選手とラビッラ選手はカットスリックタイヤを選んだ。
再スタートのレースでもバーン選手がホールショットを奪い、ハスラム選手と清成選手が2位と3位につけた。ラビッラ選手は、今回はスタートも悪くなく、6番手だったが、1周目にフロントエンドが滑って転倒。その結果、トップ争いは清成選手とハスラム選手の2人にしぼられ、2人は路面状況が刻々と変わる中、順位を入れ替え、すばらしいレースを展開して観客を魅了した。
9周目に再びトップに立った清成選手は、後方からプレッシャーをかけてくるハスラム選手を抑えきっていた。そして13周目、バーン選手が転倒したため、赤旗が掲示され、レースは終了した。
レース1を制し、今季11勝目を挙げた清成選手はポイントでも首位に立ち、ランキング2位のハスラム選手に18ポイント差をつけて、若干有利な立場に立った。清成選手はレース2で3位に入ればチャンピオン獲得が決まる。
レース2では清成選手がホールショットを奪い、9周目にハスラム選手に抜かれるまでトップを走行した。その後、清成選手はずっと2番手につけていたが、15周目には再び赤旗が掲示され、レースは終了となった。
その結果、清成選手(466ポイント)はハスラム選手(458ポイント)に8ポイント差でBSBチャンピオンに輝いた。最終戦を迎えるまでランキングトップにつけていたラビッラ選手(377ポイント)は、今回2レースともノーポイントに終わり、ランキング3位でシーズンを終えた。
清成選手のチームメイトのカール・ハリス選手はレース1ではリタイアしたが、レース2では4位に入り、ランキング5位(244ポイント)でシーズンを終えた。
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