2005年BSB(イギリス・スーパーバイク選手権)の最終戦(第13戦)が、10月9日にブランズハッチのグランプリ・サーキット(全長4.197km)で行われた。
最終戦を迎えた時点で、ランキング首位につけるグレゴリオ・ラビッラ選手(ドゥカティ)と同2位の清成龍一選手(HM Plant Honda Racing)とのポイント差は13ポイント。前日に行われた予選では、ラビッラ選手が4位だったのに対して、清成選手は10位。清成選手のチームメイト、マイケル・ルター選手は9位だった。
20周で競われたヒート1で、最初にトップに立ったのはラビッラ選手のチームメイト、レオン・ハスラム選手。しかし、5周目にハスラム選手はラビッラ選手を先行させた。
3列目からのスタートとなったルター選手と清成選手は、後方からの追い上げに苦戦した。1周目を終えた時点で8位だった清成選手は、4周目にルター選手をかわした。
その後、ジェームス・ヘイドン選手(スズキ)やディーン・トーマス選手(カワサキ)と3位争いを繰り広げた清成選手は、12周目にトーマス選手を捕らえた。清成選手は、さらにヘイドン選手を追ったが届かず、4位でヒート1を終えた。ルター選手は6位だった。
レース1を終えた段階で、ラビッラ選手のチャンピオン獲得は濃厚となっていた。ラビッラ選手はヒート2で1ポイントを獲得すれば、タイトルを手にする状況にあった。実際にヒート2でラビッラ選手はハスラム選手に続いて2位に入り、BSB挑戦1年目にしてタイトルを獲得したのだった。
ヒート2では、ヒート1でクラッシュしたカール・ハリス選手(Honda)が負傷のため出場できなくなり、清成選手とルター選手はひとつずつ上のグリッドからスタートすることになった。
3位争いはし烈だった。1周目を終えた段階で9番手だった清成選手は、トーマス選手、グレン・リチャーズ選手(カワサキ)、ゲリー・メイソン選手(Honda)、スティーブ・プラター選手(Honda)と3位争いを繰り広げ、4位でフィニッシュ。序盤5位につけていたルター選手は、8位でレースを終えた。
2005年シーズンを総括すると、マロリーパークで行われた第3戦で清成選手が転倒したことがタイトル争いに大きく影響を及ぼした。それまでの4レースで優勝していた清成選手は、負傷のため2戦(4レース)の欠場を余儀なくされたからだ。
復帰後さらに8勝を挙げた清成選手は、シーズン通算で12勝を達成。これはラビッラ選手より5勝多い。ルター選手も3勝を挙げており、HM Plant Honda Racingは2005年シーズン中、最も優秀な成績を納めたチームとなった。また、Hondaはドゥカティに25ポイント差をつけてメーカー・タイトルを獲得した。
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