決勝日:8月30日(月)
サーキット:キャドウェルパーク・サーキット
BSB(イギリススーパーバイク選手権)の第11戦は、8月30日にイギリス東部のリンカーンシャーにある全長3.52qのキャドウェルパークで行われた。ヒート1ではマイケル・ルター(HM
Plant Honda Racing、Honda CBR1000RRW)が優勝。ライバルのジョン・レイノルズ(スズキ)が5周目にリタイアしたこともあり、ランキング2位につけるルターは、ポイントトップのレイノルズとのポイント差を一気に縮めた。
ドライ・レースとなった第1ヒートで、ルターは2番手のスターティング・グリッドからホールショットを奪った。チームメイトの清成龍一も素晴らしいダッシュを見せ、3番手で1コーナーへ入っていった。その後、清成はスコット・スマート(カワサキ)をかわし、1周目を終えた段階で2位に上がった。
ルターと清成のランデブー走行が続く中、16周目にスティーブ・プラター(ヤマハ)がクラッシュしたことにより赤旗が掲示され、15周目を終えた時点での結果が有効となった。
ルーキーの清成は、最後までルターをプッシュし続け、BSB初優勝を狙っていたが、ルターが逃げ切り、今季6勝目を達成。3位にはスマートと競っていた加賀山就臣(スズキ)が入った。スマートはチェーンが外れたため、ピットに入って修理を受けている間に順位を落としてしまった。
第2ヒートの始まる前に大雨が降ったため、第2ヒートの結果は、第1ヒートとは異なって、HM Plant Honda Racingの2人のライダーにとって厳しいものとなった。ルターはフルウエット・タイヤを選んでレースに臨んだが、途中で雨があがり、コースがすぐに乾き始めたことにより苦戦した。
今回もホールショットを決めたルターだったが、最初の2周でどんどん順位を落としてしまう。3周目にタイヤ交換のためにピットに入ったルターは、再スタートした段階で24位。18周のレースのうち半分強を消化した時点で20位までしか順位を上げることができなかった。結局ルターはトップを走行する加賀山にラップされた直後にリタイアした。
清成もミシュランのフルウエット・タイヤを選択していたため苦戦した。スタート直後にトップ争いをしていた清成だったが、結局16位でレースを終えた。
第1ヒートと第2ヒートの対照的な結果は、モーターサイクル・レースが予測できぬものであることを象徴している。それでも今回は、ランキングトップのレイノルズが第2ヒートも8位と不調だったため、ルターはポイント差を一気に縮められた。現在レイノルズとの差は33ポイントで、残りは2戦、4レースである。 |