Round05日本
2018年10月19日(金)~20日(土)
会場:ツインリンクもてぎ
天候:19日/16.6ºC、20日/19.6ºC
路面温度:19日/22ºC、20日20.5ºC
湿度:19日/69%、20日/54%
コンディション:19日/ハーフウエット、20日/ドライ
ツインリンクもてぎで開催された第5戦日本大会のレース1で、西村硝と激戦を繰り広げた松山拓磨が、最終的に0.168秒差で見事な勝利を挙げました。この結果、日本人ライダーがホームレースで1-2フィニッシュを達成。第4戦タイ大会でダブルウインを挙げたダニエル・シャリルは表彰台を獲得し、ポイントランキング上でさらなる前進を果たしています。現在ランキング2位、7ポイント差(第4戦 タイ大会終了時点)でトップを追う埜口遥希は転倒を喫し、ポイント獲得はなりませんでした。
レース1では、前戦と同じく、まずホールショットを奪ったシャリルが序盤からペースを上げ、先頭集団のトップに躍り出ます。その後ろにはほかのライダーたちが数珠繋ぎになって続きました。それぞれのライダーが好走を見せる中、徐々に集団はいくつかに分かれていきます。埜口はトップグループを走行、ビル・ヴァン・エールデはトップ5に食い込もうとしますが、なかなかポジションを上げることができず、苦戦を強いられます。
トップグループを走行していた埜口ですが、突如ハイサイドを喫し転倒、これによりレースから脱落します。千田俊樹は転倒に巻き込まれまいとしてワイドになってしまい、ポジションを大きく落としました。この結果、ヴァン・エールデが大きくポジションを上げますが、フロントグループはまだまだ射程の圏外でした。
トップグループでは、松山、西村、シャリル、タイ人ライダーのタットチャコーン・ブアラシ、インドネシア人ライダーのラッキー・ヘンドリアンシャーが争いました。終盤に差し掛かって仕掛けたのは松山で、完ぺきなポジショニングで最終セクターに突入すると、2番手の西村とわずかな差でチェッカーフラッグを通過、今季初勝利を挙げました。2位に入った西村は今季2度目の表彰台を獲得、シャリルが3位に入りました。ブアラシが4位、ヘンドリアンシャーが5位。トップタイムから5位までが0.6秒差と、接戦となりました。
平間光司は、レース終盤で転倒を喫したインドネシア人ライダーのアフリザ・ムナンダルに巻き込まれまいとしてタイムを落としたものの、6位。7位にはポイントリーダーのヴァン・エールデが入りました。ヴァン・エールデは冷静なレース運びで着実にポイントを獲得し、ランキング上のアドバンテージを16ポイントに拡げています。レース2でタイトルに王手をかけることはまだできませんが、さらにリードを拡げるチャンスとなります。
アグン・ファクルール、山田尚樹、ニティポン・セインサワンまでがトップ10。転倒を喫したムナンダルは13位までポジションをばん回、千田も15位でレースを終え、ポイントを獲得しました。
第5戦日本大会のレース2で松山拓磨が勝利を挙げ、ホームでダブルウインを挙げました。レース2では松山と埜口遥希による接戦が繰り広げられ、最後はなんと0.003秒差というわずかな差で松山が勝利を決めました。あまりにも接戦だったため、ビデオ判定が実施されたあとに、晴れて松山のダブルウインが決定しました。3位フィニッシュも接戦だったためビデオ判定となり、0.004秒差でライバルを破ったビル・ヴァン・エールデが3位表彰台を獲得しました。
レース2では、ダニエル・シャリルが4レース連続となるホールショットを奪い、レース1と同じく大集団によるバトルが序盤から展開されていきます。今回のレースでは転倒車が続出する波乱の展開となり、終盤ではわずか4台が表彰台をかけて争いました。千田は残念ながら転倒、シャリルもヴァン・エールデにパスされた直後に転倒を喫してしまいました。
トップ10を争うグループでも大きなアクシデントが発生しました。アフリザ・ムナンダルの転倒に巻き込まれたニティポン・セインサワン、マリオ・アジ、西村硝が転倒を喫しましたが、さいわいにもライダーにケガはありませんでした。その後、後方から追い上げた西村は11位でレースを終え、ポイント獲得を果たしています。
レース終盤、フロントグループでは松山をトップに、埜口、ヴァン・エールデ、平間光司が表彰台をかけてし烈なポジション争いを展開。最終的にそのままのオーダーでチェッカーフラッグが振られました。レース1と同じく、松山はファイナルセクターで見事な走りを披露しての優勝となりました。
トップの4台からは遅れをとったものの、タットチャコーン・ブアラシがトップ5に入賞。アデナンタ・プトラが6位、プトラに僅差で敗れた山田尚樹が7位につけました。それに少し遅れてチェッカーを受けたアグン・ファクルール、トロイ・アルバート、セナ・アギアスまでがトップ10となりました。
レース2でリタイアに終わったシャリルは、現在ランキング3番手。ランキングトップとは42ポイント差がついてはいるものの、まだシリーズチャンピオン争いに生き残っています。しかし、今回の結果により、タイトル争いはポイントリーダーのヴァン・エールデ、それを12ポイント差で追いかける埜口の2人に絞られたと言っていいでしょう。
最終戦のセパン大会は11月4日に開催されます。日本人ライダーがチャンピオンに輝くのか、それとも初のオーストラリア人チャンピオンが誕生するのか、これからも目が離せません。
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 11 | 松山拓磨 | 日本 | 31'19.346 |
2 | 3 | 西村硝 | 日本 | +0.168 |
3 | 21 | ダニエル・シャリル | マレーシア | +0.443 |
4 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | +0.541 |
5 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | +0.632 |
6 | 8 | 平間光司 | 日本 | +2.545 |
7 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | +6.245 |
8 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | +9.586 |
9 | 14 | 山田尚樹 | 日本 | +14.519 |
10 | 17 | ニティポン・セインサワン | タイ | +14.701 |
11 | 15 | ベンジャミン・ベイカー | オーストラリア | +24.108 |
12 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | +40.151 |
13 | 4 | アフリザ・ムナンダル | インドネシア | +40.386 |
14 | 20 | イブラヒム・パウィ | マレーシア | +40.388 |
15 | 10 | 千田俊樹 | 日本 | +50.689 |
16 | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン | +55.942 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 11 | 松山拓磨 | 日本 | 31'12.576 |
2 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | +0.003 |
3 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | +0.446 |
4 | 8 | 平間光司 | 日本 | +0.450 |
5 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | +4.013 |
6 | 16 | アデナンタ・プトラ | インドネシア | +14.738 |
7 | 14 | 山田尚樹 | 日本 | +14.805 |
8 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | +15.141 |
9 | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン | +37.105 |
10 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | +58.784 |
11 | 3 | 西村硝 | 日本 | +1'17.438 |
順位 | No. | ライダー | 国 | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | 169 |
2 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | 157 |
3 | 21 | ダニエル・シャリル | マレーシア | 127 |
4 | 3 | 西村硝 | 日本 | 116 |
5 | 7 | マリオ・アジ | インドネシア | 96 |
6 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | 79 |
7 | 11 | 松山拓磨 | 日本 | 78 |
8 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | 63 |
9 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | 60 |
10 | 4 | アフリザ・ムナンダル | インドネシア | 59 |
11 | 23 | コップチャイ・セイリゥ | タイ | 54 |
12 | 16 | アデナンタ・プトラ | インドネシア | 53 |
13 | 10 | 千田俊樹 | 日本 | 46 |
14 | 8 | 平間光司 | 日本 | 43 |
15 | 20 | イブラヒム・パウィ | マレーシア | 34 |
16 | 14 | 山田尚樹 | 日本 | 33 |
17 | 8 | ワリット・ソングノパクン | タイ | 31 |
18 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | 30 |
19 | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン | 20 |
20 | 2 | 木内尚汰 | 日本 | 15 |
21 | 17 | ニティポン・セインサワン | タイ | 15 |
22 | 15 | ベンジャミン・ベイカー | オーストラリア | 8 |