Round01カタール
2018年3月17日(土)~18日(日)
会場:ロサイル・インターナショナル・サーキット
天候:17日/36.1ºC、18日/27ºC
路面温度:17日/34ºC、18日36ºC
湿度:17日/21%、18日/34%
コンディション:17日/ドライ、18日/ドライ
イデミツ・アジア・タレント・カップの18年シーズンがついにその幕を開けました。カタールで行われた開幕戦を制したのはチャンピオン候補の一角である埜口でしたが、その勝利は決して簡単なものではありませんでした。レースでは、インドネシア人ライダーのマリオ・アジとし烈な一騎打ちを展開、最終的にわずか0.034秒の差での勝利となりました。
ポールポジションを獲得したのはアグン・ファクルールでしたが、ウォームアップ・ラップ中のトラブルにより、後方からのスタートを余儀なくされます。結果、フロントローでは埜口とアジによるトップ争いが展開されました。レースの中盤でアジがリードを奪うも、埜口は懸命にしがみついていきます。2人は後方を徐々に引き離し始め、レースは次第に先頭をひた走る2人のライダーによる一騎打ちの様相を呈していきます。その後方では、西村硝が表彰台を射程に入れて走行を続けていました。
ポジションを何度か入れ替えたあと、最終コーナーに先に突入したのは埜口でした。アジも負けじとアウト側からゴールを目指し、両者がなだれ込むようにしてフィニッシュラインを通過。ほとんど同着にも見えましたが、わずかな差で埜口が18年シーズン最初のレースを制しました。この結果により、ポイントランキングでもリードを築きます。
西村が3位表彰台を獲得、千田俊樹はインドネシア人ライダーのアデナンタ・プトラ、アフリザ・ムナンダルとの三つ巴の戦いから抜け出し、4位に入賞しました。オーストラリア人のルーキーライダーであるビル・ヴァン・エールデは、金曜日に大クラッシュを起こすも、予選ではセカンドローを獲得。後方からポジションをばん回してきたファクルールを下し、7位でチェッカーを受けました。
マレーシア人ライダーのダニエル・シャリルが9位、タイ人ライダーのタットチャコーン・ブアラシが10位となり、ここまでがトップ10フィニッシュ。開幕戦のレース2は、明日の12時50分に行われます。
開幕戦カタール大会のレース2は、記念すべき日となりました。金曜日の大クラッシュから見事な復活を遂げたビル・ヴァン・エールデが、埜口遥希を下して、同クラスでオーストラリア人ライダーとしての初勝利を成し遂げたからです。今回もレース1と同じく激しい戦いが展開され、1位と2位がほとんど同着でのチェッカーに。埜口が2位に入り、連続での表彰台獲得、レース1からポジションを一つ上げた千田俊樹が3位表彰台となりました。
土曜日のレース1に比べ、レース2はより多くのライダーがフロントにひしめき合う混戦に。埜口とアジは今回も、先頭ポジションを奪い合う熱戦を展開しましたが、最終的にポジションを守りきったヴァン・エールデが初勝利となりました。最後の最後までライダーたちが激しくプッシュし合う、アジア・タレント・カップらしい展開となった今回のレース。最終ラップでは、ヴァン・エールデと埜口が後方とのギャップを築き、一騎打ちを展開。最終コーナーでは、ヴァン・エールデが先頭に立っていましたが、埜口も最後のストレートでスパートをかけ、背後に迫るも、最後はタッチの差でヴァン・エールデが勝利を決めました。
千田はインドネシア人ライダーのアジからポジションを守りきり、レース1に続いてトップ5フィニッシュを達成。5位にはアフリザ・ムナンダルが入りました。オーストラリア人ライダーのセナ・アギアスも好走を見せ、レース1で表彰台を獲得した西村を下し、6位に入賞しました。アグン・ファクルールは8位、タイ人ライダーのタットチャコーン・ブアラシが9位、マレーシア人ライダーのダニエル・シャリルが10位でフィニッシュとなりました。
イデミツ・アジア・タレント・カップの第2戦はスーパーバイク世界選手権との併催で、タイ・ブリーラムにて3月25日(日)に決勝レースが行われます。
アルベルト・プーチ タレント・プロモーション監督
「非常に面白いレース展開になりましたね。昨日のレース1と比べて、今日の方が多くのライダーがトップ集団に加わっていたので、その点はよかったと思います。アジア・タレント・カップ初のオーストラリア人ウイナーが誕生する瞬間を見られてうれしかったです。いいレースでした。埜口はおそらく、このカテゴリ内において最も経験豊富なライダーですが、昨日からラップタイムを伸ばしてきていたのはすばらしいですね。今日は多くのライダーがフロントで戦うのを見られてうれしかったです。次戦は、タイ・ブリーラムでの第2戦です」
順位 | No. | ライダー | 国 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | 31'32.416 |
2 | 7 | マリオ・アジ | インドネシア | +0.034 |
3 | 3 | 西村硝 | 日本 | +4.948 |
4 | 10 | 千田俊樹 | 日本 | +7.334 |
5 | 16 | アデナンタ・プトラ | インドネシア | +7.377 |
6 | 4 | アフリザ・ムナンダル | インドネシア | +7.427 |
7 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | +7.456 |
8 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | +7.600 |
9 | 21 | ダニエル・シャリル | マレーシア | +21.200 |
10 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | +22.282 |
11 | 23 | コップチャイ・セイリゥ | タイ | +24.525 |
12 | 20 | イブラヒム・パウィ | マレーシア | +24.562 |
13 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | +26.370 |
14 | 14 | 山田尚樹 | 日本 | +27.383 |
15 | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン | +40.228 |
16 | 2 | 木内尚汰 | 日本 | +40.302 |
17 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | +57.934 |
順位 | No. | ライダー | 国 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | 31'28.461 |
2 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | +0.013 |
3 | 10 | 千田俊樹 | 日本 | +1.282 |
4 | 7 | マリオ・アジ | インドネシア | +1.579 |
5 | 4 | アフリザ・ムナンダル | インドネシア | +1.774 |
6 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | +4.234 |
7 | 3 | 西村硝 | 日本 | +4.766 |
8 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | +5.187 |
9 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | +11.797 |
10 | 21 | ダニエル・シャリル | マレーシア | +12.121 |
11 | 23 | コップチャイ・セイリゥ | タイ | +22.054 |
12 | 16 | アデナンタ・プトラ | インドネシア | +22.101 |
13 | 20 | イブラヒム・パウィ | マレーシア | +22.177 |
14 | 2 | 木内尚汰 | 日本 | +22.216 |
15 | 17 | ニティポン・セインサワン | タイ | +24.189 |
NC | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | |
NC | 15 | ベンジャミン・ベイカー | オーストラリア | |
NC | 14 | 山田尚樹 | 日本 | |
NC | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン |
順位 | No. | ライダー | 国 | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | 45 |
2 | 19 | ビル・ヴァン・エールデ | オーストラリア | 34 |
3 | 7 | マリオ・アジ | インドネシア | 33 |
4 | 10 | 千田俊樹 | 日本 | 29 |
5 | 3 | 西村硝 | 日本 | 25 |
6 | 4 | アフリザ・ムナンダル | インドネシア | 21 |
7 | 22 | アグン・ファクルール | インドネシア | 16 |
8 | 16 | アデナンタ・プトラ | インドネシア | 15 |
9 | 12 | セナ・アギアス | オーストラリア | 13 |
10 | 5 | タットチャコーン・ブアラシ | タイ | 13 |
11 | 21 | ダニエル・シャリル | マレーシア | 13 |
12 | 23 | コップチャイ・セイリゥ | タイ | 10 |
13 | 20 | イブラヒム・パウィ | マレーシア | 7 |
14 | 2 | 木内尚汰 | 日本 | 2 |
15 | 14 | 山田尚樹 | 日本 | 2 |
16 | 18 | トロイ・アルバート | フィリピン | 1 |
17 | 17 | ニティポン・セインサワン | タイ | 1 |
18 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | 0 |