ROUND 03
日本
鈴鹿サーキット
2017.06.04(日)・IATC 決勝
伝統ある鈴鹿サーキットで行われた第3戦日本大会において、埜口遥希がホームコースで勝利を挙げました。レースは接戦となりましたが、最後には埜口がアズロイ・アヌア、そして國井勇輝をわずかな差で下しました。
太陽が照りつける中、ポールポジションを獲得した山中琉聖、フロントローに埜口、アズロイ・アヌア、そしてその後方で國井勇輝、カン・オンジュ、そしてポイントリーダーであるデェニス・オンジュらがグリッドにつきました。
まずはアヌアがトップに立とうとプッシュしますが、すぐにポジションを落とします。レースは、序盤からトップ集団とセカンドグループに別れますが、その差はわずか。開幕戦でダブルウインを達成し、ポイントランキングトップに立っているデェニス・オンジュは、今シーズン初のクラッシュを喫し、完走はなりませんでした。
ファイナルラップ間近になると、埜口が最終シケインでミスをしてしまい、國井とアヌアにポジションを奪われます。
ファイナルラップでは4人のライダーがトップ争いを繰り広げました。最終シケインに差しかかると、山中が埜口と同じミスを犯し、ポジションを落とします。一方埜口は、前周で自分が犯したミスを繰り返さず、真っ先にチェッカーを受けました。アヌアが2位、國井が3位となり表彰台を獲得しました。
日本人ライダーの山中は4位に。トルコ人ライダーのカン・オンジュは平間光司らを抑え、6位となりました。斉藤魁、そしてムハッマド・エルフィン・フィルマンシャーらとポジションを争ったタイ人ライダーのクリッチャポーン・ケウォサンティは8位に入りました。
レース2は、國井が、レース1で勝利を収めた埜口を僅差で破り、勝利を決めました。ワイルドカートで参戦の中島元気が3位表彰台を獲得し、日本人ライダーたちがホームで輝きを見せました。
レースは、ポールポジションからスタートした山中がまずはリードを奪います。ほかの選手たちも好スタートを切り、開始数ラップ目にして、ライダーたちによる集団が形成されました。そこから山中、レース1のウイナーである埜口、マレーシア人ライダーのアヌア、中島、トルコ人ライダーのカン・オンジュらが抜け出し、トップグループを形成します。レース中盤になると、ポジションを頻繁に入れ替える混戦となり、いくつかの集団内でそれぞれポジション争いが展開します。
最終ラップになると、カン・オンジュがアヌア、山中、國井、そして埜口を抑えトップに立ちます。しかしアヌアはここでまさかのクラッシュを喫し、山中とカン・オンジュもその巻き添えとなってしまいます。日本人ライダーの國井と埜口は大きく外側に回り込んでなんとかこのアクシデントを回避し、結果、國井が優勝。埜口は2位、中島は3位表彰台を獲得しました。
平間光司は4位、デェニス・オンジュが5位、アヌアが6位となりました。7位に鈴木光来、8位には斉藤魁がつけました。フィルマンシャーは9位、ラッキー・ヘンドリアンシャーは10位でした。
11位から13位には鈴木大空翔、服部真騎士、ムハッマド・ハジック・ビン・モハマド・ハムダンがつけました。山中とカン・オンジュはアクシデントに巻き込まれながらも14位、15位となり、貴重なポイントを獲得しました。
レース2の結果により、ここまで87ポイントを獲得している埜口がランキングトップに躍り出ました。2位には85ポイントで國井、開幕戦でダブルウインを達成したデェニス・オンジュは72ポイントで3位となっています。次戦のマレーシア大会は、7月28日~30日でセパン・インターナショナル・サーキットにて行われます。
アルベルト・プーチ タレント・プロモーション監督
レース1後のコメント
「非常にいいレースだったと思います。多くのバトルがあり、ライダーたちは自身のポテンシャルを発揮していました。最終ラップまでだれが勝つか分からない戦いでした。鈴鹿サーキットの最終シケインは難しく、いつも面白い展開が見られます。山中は猛プッシュしていましたが、そのタイミングが遅かったようで表彰台を逃しました。埜口、國井、そしてアヌアはこれまでのレースで常に強さを発揮してきています。そこまでクラッシュも発生せず、クリーンなバトルが見られたので、よかったです。明日は今日よりもう少し速いタイムでの戦いになることを期待しています。今日のレースでは負傷したライダーがいなかったのもよかったですね。ライダーたちの安全面が守られているのは、非常に重要なことです」
レース2後のコメント
「ライダーの目線からすると、鈴鹿サーキットは非常に面白いサーキットです。難しいコースですが、ここで走ればさまざまなことを学べます。鈴鹿でアジア・タレント・カップが開催されるのは今年が初めてでしたが、2レースとも面白いバトルが見られました。最終コーナーではアクシデントがありましたが、熱い戦いもあり、いいレースだったと思います。唯一残念だったのは、イルファン・アルディアンシャーが別日に起こしたクラッシュです。ひどくケガをしていたので、手術がうまくいって、早くトラックに戻ってこられることを祈っています。ですが、それ以外はいいレースでした。2つのグループによる戦いとなり、まさにそれが我々が見たいと思っていたものだからです。鈴鹿サーキットでの戦いは非常に興味深いものでした。次戦にも期待しましょう」
順位 | No. | ライダー | 国 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | 33'02.346 |
2 | 20 | アズロイ・アヌア | マレーシア | +0.055 |
3 | 5 | 國井勇輝 | 日本 | +0.331 |
4 | 12 | 山中琉聖 | 日本 | +0.362 |
5 | 3 | カン・オンジュ | トルコ | +0.389 |
6 | 8 | 平間光司 | 日本 | +3.824 |
7 | 4 | 中島元気 | 日本 | +3.942 |
8 | 15 | クリッチャポーン・ケウォサンティ | タイ | +33.778 |
9 | 10 | 斉藤魁 | 日本 | +33.954 |
10 | 14 | ビマ・フェブリダ・アルフィン | インドネシア | +34.602 |
11 | 18 | 鈴木光来 | 日本 | +34.669 |
12 | 17 | 服部真騎士 | 日本 | +36.479 |
13 | 2 | 鈴木大空翔 | 日本 | +36.614 |
14 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | +42.358 |
15 | 11 | ムハッマド・ハジック・ビン・モハマド・ハムダン | マレーシア | +33.292 |
16 | 23 | ココ・タダチ | フィリピン | +1'30.188 |
17 | 19 | シャイルー・ユスリー・ビン・スハイミ | マレーシア | +1'30.506 |
順位 | No. | ライダー | 国 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | 國井勇輝 | 日本 | 33'01.750 |
2 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | +0.150 |
3 | 4 | 中島元気 | 日本 | +7.514 |
4 | 8 | 平間光司 | 日本 | +7.986 |
5 | 7 | デェニス・オンジュ | トルコ | +10.575 |
6 | 20 | アズロイ・アヌア | マレーシア | +21.987 |
7 | 18 | 鈴木光来 | 日本 | +28.361 |
8 | 10 | 斉藤魁 | 日本 | +31.236 |
9 | 24 | ムハッマド・エルフィン・フィルマンシャー | インドネシア | +31.823 |
10 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | +31.932 |
11 | 2 | 鈴木大空翔 | 日本 | +32.333 |
12 | 17 | 服部真騎士 | 日本 | +33.031 |
13 | 11 | ムハッマド・ハジック・ビン・モハマド・ハムダン | マレーシア | +38.166 |
14 | 12 | 山中琉聖 | 日本 | +39.189 |
15 | 3 | カン・オンジュ | トルコ | +1'05.796 |
16 | 16 | リード・テレンス・バッティ | オーストラリア | +1'13.280 |
17 | 19 | シャイルー・ユスリー・ビン・スハイミ | マレーシア | +1'22.481 |
18 | 23 | ココ・タダチ | フィリピン | +1'22.832 |
順位 | No. | ライダー | 国 | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 9 | 埜口遥希 | 日本 | 87 |
2 | 5 | 國井勇輝 | 日本 | 85 |
3 | 7 | デェニス・オンジュ | トルコ | 72 |
4 | 12 | 山中琉聖 | 日本 | 71 |
5 | 20 | アズロイ・アヌア | マレーシア | 60 |
6 | 3 | カン・オンジュ | トルコ | 47 |
7 | 8 | 平間光司 | 日本 | 38 |
8 | 4 | ゲリー・サリム | インドネシア | 29 |
9 | 13 | ラッキー・ヘンドリアンシャー | インドネシア | 29 |
10 | 15 | クリッチャポーン・ケウォサンティ | タイ | 27 |
11 | 4 | 中島元気 | 日本 | 25 |
12 | 24 | ムハッマド・エルフィン・フィルマンシャー | インドネシア | 18 |
13 | 18 | 鈴木光来 | 日本 | 23 |
14 | 6 | イルファン・アルディアンシャー | インドネシア | 22 |
15 | 2 | 鈴木大空翔 | 日本 | 17 |
16 | 10 | 斉藤魁 | 日本 | 16 |
17 | 17 | 服部真騎士 | 日本 | 12 |
18 | 16 | リード・テレンス・バッティ | オーストラリア | 5 |
19 | 11 | ムハッマド・ハジック・ビン・モハマド・ハムダン | マレーシア | 5 |
20 | 25 | パサーウィト・ティチバーク | タイ | 4 |
21 | 22 | リフサ・フィルダウス・ハキム | インドネシア | 2 |
22 | 14 | ビマ・フェブリダ・アルフィン | インドネシア | 6 |
23 | 23 | ココ・タダチ | フィリピン | 0 |
24 | 19 | シャイルー・ユスリー・ビン・スハイミ | マレーシア | 0 |