アジアロードレース選手権第7戦(最終戦)がタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。
ASB1000は13周のレースが2レース開催されます。ランキングトップはブロック・パークス(ヤマハ)で212点。2位にアズラン・シャー・カマルザマン(BMW)で193点、3位にザクワン・ザイディ(Honda Asia-Dream Racing with SHOWA)が166点と続きます。この上位3名にタイトルの可能性があり、ザイディは逆転チャンピオンを目指して挑みました。
レース1
ザイディはポールポジションを獲得。レース1でホールショットを奪います。それをアピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)が追い、ウォンタナノンとザイディがトップ争いを繰り広げます。トップ集団に追いつきたいパークスは5ラップ目の最終コーナーで転倒。パークスは再スタートしますが、ランキングトップのパークスの転倒で、タイトル争いは、カマルザマンとザイディへ注目が集まることになりました。
トップ争いはザイディが首位に立ち、ウォンタナノン、ティティポン・ワロコーン(カワサキ)、カマルザマンが追う展開に。この争いの中、ウォンタナノンが残り2ラップで転倒。再スタートしますが、トップ争いから大きく遅れます。ザイディは首位をキープして優勝。2位にカマルザマンが0.406秒差で入り、3位にワロコーンとなりました。パークスは12位でチェッカーを受け4点を獲得。ランキングトップは216点のパークスで変わりませんが、2位のカマルザマンが213点と3点差に迫り、優勝したザイディは191点となりました。
レース2
タイトル決定戦となるレース2、ザイディは自力でのチャンピオンの可能性は少ないものの、最終戦をダブルウインで終えるべく好スタートを切ります。ザイディは2番手に付け、首位を行くカマルザマンの背後に付けました。オープニングラップを制したカマルザマンは逃げ始め、2番手ザイディとの差を広げ始めます。ザイディは、ウォンタナノンとの2番手争いを繰り広げながらカマルザマンを追いますが、そこに後続グループが追いつき4台による2番手争いとなります。
7ラップ目、カマルザマンは、2番手のザイディに5秒076もの差を付け、完全な独走態勢となります。ザイディは2番手争いを抜け出し、3番手にはワロコーンが浮上します。そのままのオーダーで最終ラップまで周回を重ね、カマルザマンが優勝。2位にザイディ、3位にはワロコーンが入りました。
パークスは7位でチェッカーを受け、カマルザマンが逆転チャンピオン。ランキング2位にパークス、3位にザイディとなりました。
ザクワン・ザイディ(優勝/2位)
「予選でベストラップを記録することができ、ポールポジションからレース1に挑み、序盤はよくありませんでしたが、レースに集中して勝つことができました。この結果には非常に満足していて、うれしく思いました。レース2はスタートがあまりよくありませんでした。なぜなら、最初はほかのマシンとのバトルをすることになり、その間に、アズラン(カマルザマン)にギャップを広げられ、勝つことができませんでしたが、それでも表彰台に上がることができました。すべてのスポンサーに感謝したいと思います。来年はチャンピオンになれるよう、今から準備します」
玉田誠|Honda Asia-Dream Racing with SHOWA監督
「ポールポジションを獲得してレース1で勝つことができ、とてもうれしいです。ザクワン(ザイディ)は本当にいいスタートを切り、レースをしっかりとコントロールして最高の結果をもたらしてくれました。レース2も優勝を目指しながら、2位となりました。これも力を尽くした結果だと思います。タイトルに届かず残念に思いますが、いい仕事をしてくれたライダーとチームに感謝しています。今年は、いくつかのトラブルが発生し、クラッシュもありました。ミスのないように検証して来年に挑みます。大切なことは、私たち全員が新しいマシンで来年に集中し、ASB1000のタイトルを獲得しなければならないということです。それを目標に挑んでいきます」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 13 | 20'56.778 |
2 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 13 | +0.406 |
3 | 100 | T.ワロコーン | カワサキ | 13 | +0.827 |
4 | 29 | C.ニサクル | カワサキ | 13 | +13.070 |
5 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 13 | +14.561 |
6 | 56 | R.ウィライロー | ヤマハ | 13 | +16.993 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 13 | 20'57.034 |
2 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 13 | +5.175 |
3 | 100 | T.ワロコーン | カワサキ | 13 | +6.109 |
4 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 13 | +7.779 |
5 | 15 | F.サンディ | ドゥカティ | 13 | +12.436 |
6 | 29 | C.ニサクル | カワサキ | 13 | +12.616 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 238 |
2 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 225 |
3 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() |
211 |
4 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 161 |
5 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 160 |
6 | 100 | T.ワロコーン | カワサキ | 139 |