アジアロードレース選手権第4戦が鈴鹿サーキットで開催されました。ASB1000クラスのポールポジション(PP)は、ザクワン・ザイディ(Honda Asia-Dream Racing with SHOWA)が獲得しました。ザイディは、全日本ロードレース選手権JSB1000、鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦と、鈴鹿サーキットでの経験が豊富で、走り込んでいるライダー。チームの玉田誠監督は日本人であり、Honda車を駆るライダーとして、ホームとなる鈴鹿は、負けられない戦いと意気込む中で、きっちりとPPスタートを手に入れました。
そして迎えたレース1、ザイディが好スタートでホールショットを奪い、レースをリードします。オープニングラップはザイディ、アズラン・シャー・カマルザマン(BMW)、ブロック・パークス(ヤマハ)というオーダーとなり、ザイディは、1コーナーでカマルザマンに先行を許しますが、すぐに首位を奪い返すと、その後はザイディ、カマルザマン、アピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)らがトップ争いを展開します。3ラップ目には後続集団もトップ争いに追いつき、総勢10台での戦いに。そこから、再び上位5台が抜け、ザイディ、カマルザマン、ウォンタナノン、ティティポン・ワロコーン(カワサキ)、パークスが続きます。
8ラップ目の1コーナーで追い上げたパークスが首位となり、2番手にザイディとなりますが、オーバーランするパークスの隙をつき、ヘアピンでザイディが前に出て、ザイディ、パークス、カマルザマン、ウォンタナノンがトップ集団を形成。9ラップ目の1コーナーでザイディもコースアウトを喫し、4番手でレースへ復帰すると、そこから追い上げて130Rで3番手まで浮上します。トップのパークスが後続と差を広げる中、最終ラップでザイディがカマルザマンをとらえて2番手を手に入れると、そのままチェッカーフラッグ。パークスが優勝、2位にザイディ、3位にカマルザマンとなりました。
レース2でも、PPスタートのザイディがホールショットを奪い、レースをリードします。スプーンカーブで、ウィライロ―、中冨伸一(ヤマハ)にパスされて3番手となりますが、すぐに2番手を奪い返し、首位のウィライローを追います。3ラップ目の1コーナーで中冨が2番手浮上、伊藤勇樹(ヤマハ)も3番手に浮上します。中冨、伊藤がウィライローを捉えて1、2番手に浮上する中、ザイディは単独5番手。首位争いの集団との差をなかなか詰められず、ザイディは5位でレースを終えました。
ザクワン・ザイディ(2位/5位)
「ポールポジションを取れたことで、序盤はトップでいられたのですが、コースアウトする場面もあり、そこからペースアップするのが難しくなってしまいました。今回はタイヤ選択が難しく、3種類の中から、ミディアムを選びました。ほかの2種類では転倒もあり、これしか選択がなかったのですが、それに合わせてのライディングが難しかったです。レース2も、序盤はよかったものの、ポジションをキープするしかありませんでした。ここでは、優勝しかないと思っていましたし、そのための準備もしてきたのに、勝つことができなくて、とても残念です。次戦に向けて、また努力したいと思います」
玉田誠監督
「日本ラウンドで優勝を飾りたいと、チーム一丸となって挑みましたが、欲しい結果を得ることができずに申し訳なく、悔しさしかありません。それでも、ポールポジションタイムを出し、レースを引っ張る力を示し、ザクワンの成長も見せられたと思っています。今回得たデータをしっかり吟味したいです。雨の開幕戦で勝てた力を、どんな状況でも示せる実力とするために、メカニック、ライダーと話し合い、チーム全体の力を上げたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 11 | 23'59.503 |
2 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 11 | +2.922 |
3 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 11 | +3.090 |
4 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 11 | +4.204 |
5 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 11 | +6.720 |
6 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 11 | +6.783 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 85 | 中冨伸一 | ヤマハ | 11 | 26'48.314 |
2 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 11 | +2.134 |
3 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 11 | +2.584 |
4 | 56 | R.ウィライロー | ヤマハ | 11 | +8.283 |
5 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 11 | +16.041 |
6 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 11 | +22.021 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 150 |
2 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 123 |
3 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() |
115 |
4 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 97 |
5 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 95 |
6 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 79 |