アジアロードレース選手権が、オーストラリアで開催されるのは初となります。ポールポジションは、地元出身のブロック・パークス(ヤマハ)が獲得。ザクワン・ザイディ(Honda Asia-Dream Racing with SHOWA)は予選5番手でした。
レース1、ホールショットはケガをしたティティポン・ワロコーンの代役として参戦したブライアン・スターリング(カワサキ)が奪い、序盤からスパートをかけ、2番手パークスに差をつけます。ザイディは、好ダッシュを見せ3番手につけます。トップ争いは6台の集団となり、パークスはスターリングの背後に迫り、2ラップ目には首位に立ちます。スターリング、ザイディ、アピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)、アズラン・シャー・カマルザマン(BMW)、伊藤勇樹(ヤマハ)が追います。その集団から、パークスとスターリングが抜け、3番手争いをザイディ、ウォンタナノン、カマルザマン、伊藤で争います。ザイディは、この争いから抜け、トップ争いを追いかけます。
6ラップ目、トップのパークスと2番手スターリングとの差は0.211秒と接近戦が続き、スターリングが首位を奪います。2番手にパークス、その後方、ザイディは単独3番手。4番手には伊藤が浮上します。スターリングが首位に立つとスパートし、パークスを突き放します。3番手ザイディの背後に伊藤が迫ります。ザイディの後方には伊藤、ザクワン、ウォンタナノンが迫ります。スターリングが優勝のチェッカーを受け、パークスが続き、注目は3番手争いとなります。最終ラップの攻防となり、伊藤が3位、ザイディは僅差の4位となりました。
レース2では、スターリングがスタートダッシュしてレースをリードします。トップ集団は7台。そこから、スターリング、ウォンタナノン、パークスが抜け3台のトップ争いを見せ、その後方から4番手争いが追う展開となります。トップ集団と第2集団との差は1秒と僅差で、第2集団がトップ争いに加わる可能性もあり接近戦が期待されました。4番手はザイディとカマルザマンが争います。
スターリングが首位をキープし、それを2番手に浮上したパークス、ウォンタナノンが追い、第2集団を抜けた伊藤がさらに追います。伊藤はウォンタナノンを交わし、3番手に浮上。ザイディ、カマルザマンもウォンタナノンをパスしてポジションを上げます。
終盤、パークスがスターリングに急接近しトップ争いが激しくなります。伊藤は単独3番手。4番手カマルザマン、5番手ザイディのオーダー。ザイディはカマルザマンの背後に迫ります。10ラップ目、パークスが、スターリングを捉えてトップ浮上し、そのまま逃げ切り優勝。2位にスターリング、3位伊藤、ザイディは4番手争いを制して4位でチェッカーを受けました。5位にカマルザマン、6位にウォンタナノンとなりました。
ザクワン・ザイディ(レース1:4位/レース2:4位)
「初開催のコースで、走り始めの感触は悪くはなかったのですが、タイヤ交換後にタイムアップできませんでした。改善の余地があり、レース1でできるだけプッシュしようとしました。ベストを尽くしましたが、表彰台のチャンスを逃してしまいました。本当に申し訳なく思っています。レース2では、それを挽回しようとしましたが、4位に終わりました。それでも、確実にポイントを得て、ランキング争いでは2位にいます。ここからチャンピオンに向けて、努力していきます」
玉田誠|Honda Asia-Dream Racing with SHOWA 監督
「初開催のサーキットで、まだトラックの特性をライダーが理解していないことで、チームとしてはセッティングを大きく変えずに、走り込んでもらいました。決勝に向けてタイヤ選択をしっかりと見定め、トップ争いへと焦点を絞っていました。走る毎にタイムアップされて改善されていたので、レース1で3位になれなかったことは残念でした。このことを受け、レース2ではセッティングを見直し挑みました。ですが、コンデションの変化に対応しきれずに力を発揮することができませんでした。次戦はホームコースともいえるブリラムなので、データもありますし、ライダー、チームの強みを発揮して躍進できると信じています。最高の結果を引き寄せるべくベストを尽くします」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 12 | 22'50.710 |
2 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 12 | +2.117 |
3 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 12 | +8.083 |
4 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 12 | +10.379 |
5 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 12 | +12.801 |
6 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 12 | +19.066 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 12 | 22'54.902 |
2 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 12 | +0.456 |
3 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 12 | +1.855 |
4 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() | 12 | +10.513 |
5 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 12 | +11.661 |
6 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 12 | +16.039 |
順位 | No | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 72 |
2 | 21 | ザクワン・ザイディ | ![]() |
51 |
3 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 48 |
4 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 47 |
5 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 45 |
6 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 44 |