最高峰クラスのASB1000では、ザイディがランキング3位
2019年シーズンのアジアロードレース選手権(ARRC)には、最高峰クラスとしてASB1000クラスが新設された。アジアのHonda現地法人連合チームである「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」のエースライダーとして、ザクワン・ザイディが参戦。全7大会14レースで、初代ASB1000クラスチャンピオンが争われた。
開幕戦の舞台は、ザイディの母国マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット。レース2はコースの半分に激しい雨が降る難しいコンディションで行われ、終盤にトップに立ったザイディが後続に3秒差をつけて優勝した。
ARRC初開催のオーストラリア大会を経て、6月はタイと日本で2大会が開催された。タイ大会のレース1では、トップグループに追いついたザイディが2位を獲得。鈴鹿サーキットで開催された日本大会では、チーム一丸となり優勝を目指した。ザイディやチーム監督の玉田誠にとっては、鈴鹿は全日本ロードレース選手権や鈴鹿8時間耐久ロードレースで走り慣れたコース。ザイディはレース1・レース2ともにポールポジションを獲得したが、レース1ではコースアウトもあり最終的に2位、レース2では5位に終わり、悔しさが残った。
8月の中国大会では、ザイディはフリー走行すべてでトップタイムを記録し、予選ではわずかの差で2番手に。レース1ではシーズン2勝目を挙げた。翌戦はシーズン2回目となるマレーシア大会で、ザイディは母国でトップ争いをみせたが、レース1は転倒、レース2は4位だった。チャンピオン決定戦となった最終戦のタイ大会では、ザイディがレース1を制し、レース2では2位に入った。シーズン3勝を挙げ、3度の2位表彰台獲得などで、ポイントランキング3位となった。
なお、SS600クラスでは、Honda勢の最上位はアズロイ・アヌア(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)の総合4位。AP250クラスでは、シーズン2勝を挙げたアーウィン・サンジャヤ(Astra Honda Racing Team)が総合2位だった。